【2024年保育士試験実技】ピアノ伴奏のコツは?音楽の実技試験対策
公開日: 更新日: 保育士の資格取得保育士試験では筆記試験が終わると、次は1カ月後の実技試験が待っています。「音楽」「造形」「言語」の中から2つを選択して受験する実技試験ですが、「音楽」で受験する方も多いのではないでしょうか。
今回は保育士試験の実技「音楽」をピアノで受験する方向けの情報をご紹介します。
目次
2020年後期試験で取りやめになった音楽の試験が2021年から復活
2020年の後期試験では、新型コロナウイルス感染防止対策のため、遮音性の高い音楽室で実施の「音楽に関する技術」の試験が取りやめとなりましたが、2021年前期より音楽が選択可となっており、通常の試験と同様に受験が可能です。
保育士試験の実技試験「音楽」の実施概要
実技試験の「音楽」では、あらかじめ公表されている課題曲について、楽器を演奏しながら歌います。2024年度前期の課題曲は、「夕焼け小焼け」と「いるかはザンブラコ」の2曲です。
「受験申請の手引き」では、「幼児に歌って聴かせることを想定して、課題曲の両方を弾き歌いする」と指定されています。ここで求められる力は、保育士として必要な歌、伴奏の技術、リズムなど、総合的に豊かな表現ができることです。
使用できる楽器はピアノ、ギター、アコーディオンの中から選ぶことができますが、保育士といえば、ピアノやオルガンを弾きながら子どもたちと歌っているイメージがあるためか、ピアノを選ぶ方がほとんどです。そこで、本記事ではピアノ伴奏に焦点を当てた実技試験の対策をご紹介します。
どんな楽譜がいい?楽譜選びのポイント
「受験申請の手引き」には楽曲の指定しか記載されておらず、添付の楽譜もメロディ(主旋律)とコードネームのみの簡単なものにとどまっています。伴奏を含めた楽譜は、2曲とも自分で用意する必要があるのです。
では、どのような楽譜を選べば良いのでしょうか。
自分のレベルに合った楽譜を選ぶのが一番
市販の楽譜にはさまざまな伴奏のものがありますが、受験生は自身のレベルやピアノの経験値に合った楽譜を選ぶようにしましょう。
楽譜選びをする際に忘れてはいけないのが、保育士の実技試験はピアノの演奏を評価される試験ではなく、「弾き歌い」の試験だという点です。無理をして難易度の高い伴奏に挑戦することよりも、自分のレベルに合った伴奏で、元気良く歌えることの方が大切になります。
ごくごくシンプルで簡単な伴奏でももちろんかまいません。ご自身のレベルに合った、難しくない伴奏を選びましょう。
♯や♭のない「ハ長調」か「イ短調」のものを選ぼう
また、ピアノ初心者にとって、1つのハードルとなるのが「黒鍵(こっけん)」の存在です。♯(シャープ)や♭(フラット)の記号が出てくる楽譜はなるべく避けたいと考える方も多いのではないでしょうか。
楽譜を選ぶ際はできるだけ楽譜の中身をチェックして、♯や♭がついていない「ハ長調」か「イ短調」のものを選びましょう。
伴奏を簡単にしたいピアノ初心者向けの伴奏アレンジ方法
ここでは、ピアノ初心者の方向けに、伴奏を簡単にするアレンジ方法をご紹介します。
三和音の和音は「根音(ルート)」のみだけでもOK
伴奏が三和音の場合、全ての音を弾かずに、「根音(ルート)」だけでリズムを刻むだけでも伴奏らしくなります。
例えば、ドミソの三和音の場合、「根音(ルート)」にあたるのは「ド」の音です。「ドッド ドドッド ドッド」などのように、単音だけでリズムを刻む方法でも大丈夫です。
【2019年保育士試験】実技試験課題「どんぐりころころ」「バスごっこ」ピアノ伴奏を動画でみる
伴奏は2分音符だけでもOK
鍵盤を押す回数を減らすのも、伴奏を簡単にするアレンジのひとつです。
例えば、4分音符が並ぶ伴奏を「2分音符だけ」、「全音符だけ」のようにしてしまってもかまいません。「ドドドド」のところを、「ドードー」「ドーーー」のようにする方法です。
少し単調にはなりますが、伴奏としては十分に成り立つでしょう。時おり「ドシラソ」などのアルペジオ(分散和音)を入れるなど、アクセントになる部分を作れば、よりカッコ良く聞こえますよ。
「ハ長調」や「イ短調」の楽譜は移調することもできる
前項で♯や♭がついていない「ハ長調」か「イ短調」の楽譜を選ぶことをおすすめしましたが、♯や♭がついている楽譜も、「移調」してハ長調、イ短調にすることは可能です。ただし、移調をしたことでキーが自分の声域に合わなくなり、歌が歌えなくなってしまうことがあるため注意しましょう。
また試験では演奏技術が評価されるのではなく、弾き歌いが上手にできるかどうかを重点的に見られます。地声で無理なく歌える範囲で、簡単な伴奏になる移調を探してみてください。
保育士試験「音楽」試験対策!おすすめの弾き歌い練習方法
楽譜が決まったら、あとはひたすら練習するのみ。おすすめの練習方法は、以下のとおりです。
ネットで演奏動画や解説動画を見て勉強する
課題曲を弾き歌いしている様子を撮影した動画が、インターネット上に数多く投稿されています。前項でご紹介したような演奏のポイントを解説している動画もたくさんあるため、活用すると良いでしょう。
自分の演奏を録画して見てみる
ご自身の演奏を、録画して見直す方法も良いでしょう。笑顔が出ているか、大きな声が出ているかなどをポイントに、自分の弾き語りをあとから見直してチェックしてみてください。
人前で演奏を披露する
もし他の誰かに演奏を聴いてもらえる機会が作れるなら、できるだけ多くの人に聴いてもらいましょう。人前で演奏する緊張感を体験しておけば本番での緊張も抑えられ、目一杯実力を発揮できるかもしれません。
グランドピアノでの演奏を体験しておく
ピアノが自宅にないという方も、多いのではないでしょうか。
保育士試験の音楽実技試験会場にどのような楽器があるのかは、当日にならないと分かりません。電子ピアノの場合もあれば、グランドピアノ、アップライトピアノなどの生ピアノの場合もあります。
普段、電子ピアノやキーボード、エレクトーンなどで練習をしてきた方が突然生ピアノを弾くと、鍵盤のタッチ具合や音の出方が違うため戸惑うこともあり得ます。
試験の日に、いきなり生ピアノを弾くような状況はおすすめできません。特にグランドピアノの場合、鍵盤のタッチの違いの他にも譜面台の位置が高い場合もあります。
可能なら試験前に数回は、音楽スタジオやピアノ教室などでグランドピアノに触れる機会を設けておくと良いでしょう。
音楽教室に通う
最近では、保育士試験の受験対策レッスンをメニューに加えている音楽教室やピアノ教室が増えました。ピアノ教室では演奏の指導だけではなく楽譜の移調や、より簡単で盛り上がりのある伴奏にアレンジする指導も実施しています。ピアノ演奏に自信がなく不安が強い場合は、音楽教室やピアノ教室に通って教えを受けながら練習すると良いでしょう。
保育士試験の実技試験当日までにどれくらい練習すればいい?
保育士に求められるピアノ演奏力の目安は、「バイエル終了レベル」といわれます。就学前からピアノを習っている子どもであれば、小学校低学年ごろにはバイエルは終了するのが一般的です。その程度のレベルでピアノが弾ければ、実技試験の演奏は難しくありません。
初心者の方やピアノに苦手意識を持っている方の場合は、とにかく練習の数をこなしましょう。繰り返した数だけ、自分の力になります。
実技の練習ができる期間は、筆記試験終了後からだと1カ月ほどしかありませんが、課題曲が公表されてすぐに練習開始すれば半年近い期間があります。1日15分でも良いですから、できる限り毎日の練習を心掛けましょう。
保育士試験の実技試験当日に気をつけたいこと
当日の試験では、明るく楽しい元気な歌声が何よりも大切です。ピアノの伴奏が途中で止まってしまうようなことがあっても、すぐ演奏を再開して笑顔で最後まで歌いましょう。
試験ではピアノをどれだけうまく弾けるかではなく、子どもたちが笑顔で楽しく歌える演奏ができるかどうかが大切です。保育園で子どもたちと一緒に歌っているつもりで、試験にチャレンジしましょう。
保育士試験実技「音楽」についてのまとめ
今回は、保育士の実技試験の中から「音楽」の試験について、ピアノ初心者向けの伴奏アレンジ方法やおすすめの練習方法をご紹介しました。
初心者の方にとっては、ピアノを演奏しながら歌うというだけでハードルの高さを感じるかもしれません。しかし、保育士の音楽表現において大切なことは「楽しく弾いて歌える」という点です。子どもたちとの楽しい時間を想像しながら、笑顔で試験を乗り切りましょう。
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