看護師にとってプラスとなる資格24選!スキルアップに役立つ資格の種類を解説

公開日: 看護お役立ち情報

看護師のキャリアアップに役立つ資格とは

近年、医療技術の高まりとともに現場で働く看護師のレベルも今まで以上に高いものが求められるようになってきています。とはいえ、どのようにスキルアップやキャリアアップを目指していけば良いのか悩むのではないでしょうか。その1つとして挙げられるのが、看護師以外の資格をプラスで取得することです。
今回のコラムでは、看護師のキャリアアップに役立つ資格をご紹介します。

看護師以外の資格を取るメリット

看護以外の資格取得や技術向上は看護師としてのキャリアアップにつながり、下記のようなメリットが得られます。

業務範囲が広がる

看護師以外で、医療に関する資格をプラスで取得することにより、特定の分野の専門性が身につき、できる業務の幅が広くなります。資格取得により、現場の職員としての立場以外に、リーダー・指導者の役割も担う場合もあるため、より多くの経験を積むことができます。

資格取得やスキルアップしたことで昇給・昇進がしやすくなる

プラスして資格を持っている看護師に対し、資格手当を支給する職場もあり、給与アップにつながります。また、指導者の役割が求められる資格を取得できれば、管理職や責任者への昇進にも良い影響が期待できます。

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再就職・転職時の強みになる

資格は、その分野に特化して高い知識とスキルを持つプロである証拠です。看護師以外の資格を持っていると、結婚・出産などで一度仕事を離れても技術を評価してもらえる可能性があります。また、プラスで資格を持つことは、転職時の際にも有利になりやすいといわれています。

看護師におすすめのプラスになる資格

看護師におすすめのプラスになる資格

看護師にとってキャリアアップにつながる資格を5つご紹介します。

※掲載している資格情報は2025年5月時点のものです。

認定看護師

看護師が専門性を深めるために目指す職業の1つに「認定看護師」があります。看護師の上位職種であり、より専門的な看護業務を担当することができます。緩和ケアや感染管理、認知症看護など現在は19の分野があり、自分の経験や関心に合わせて選択できます。

看護のスペシャリストといわれる職業ですので、看護師業務を極めたい方の多くが目指している資格のようです。認定看護師制度は2020年度に新しい制度が始まり、それ以前の制度と並行して運用されています。2026年に旧認定看護師制度(21分野)は終了となる予定です。

受験資格・日本の看護師免許を持っていること
・5年以上の実務経験し、そのうち3年以上は特定の認定看護分野における実務研修であること
・認定看護師教育機関へ入学・修了していること
認定資格の取得方法受験資格を満たした上で、認定看護師認定審査に合格する
認定看護師を取得するメリット・高度な知識と技術が身に着く
・後輩看護師の指導や教育に貢献できる
・キャリアアップにつながる
受験費用審査料:51,700円
認定料:51,700円

参照:日本看護協会「認定看護師」

高齢化に伴い医療・介護の需要増加が見こまれる中、質の高い医療・介護サービスが、必要な時に切れ目なく提供され、在宅医療や地域医療の充実につながるようにと、日本看護協会が「認定看護師制度」の見直しを発表しました。特定分野ごとに、看護のエキスパートであ...

専門看護師

日本看護協会によると、専門看護師制度はある特定の専門看護分野において卓越した看護実践力を有することを認められた看護師さんのために設定されています。特定の看護分野で室の高いケアを提供することができます。分野は13分野あり、がん看護や感染症看護、精神看護などがあります。患者支援はもちろん、医療チームの調整や教育・相談など多岐にわたる役割を担い、チーム医療の中核として期待される人材となります。

受験資格・日本の看護師免許を持っていること
・看護師として5年以上の実務研修があり、そのうち通算3年以上は専門看護分野の実務研修をしていること
・看護系の大学院もしくは関連領域の大学で修士課程を修了していること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、専門看護師認定審査に合格する
専門看護師を取得するメリット・特定の看護分野で室の高いケアを提供できる
・キャリアアップにつながる
受験費用審査料:51,700円
認定料:51,700円

参照:日本看護協会「専門看護師」

認定看護管理者

メモを取る女性看護師

認定看護管理者は、さまざまなヘアケアニーズを持つ個人や、家族・地域住民に対して、質の高い組織的看護サービスを提供することを目的とした資格です。
認定看護管理者の資格を持つ方は病院などの副院長、看護部長や訪問看護ステーションの所長として活躍される方が多いとのことです。

認定看護管理者の役割として、組織の管理や医療サービスの向上、人材育成といったマネジメント業務のほか、地域全体の医療の質向上を行うことが期待されています。

受験資格・日本の看護師免許を保有
・看護師免許を取得後、通算5年以上の実務経験があり、そのうち通算3年以上は看護師長相当以上の看護管理の経験があること
・以下のいずれかの要件を満たしていること
①認定看護管理者教育課程サードレベルを修了している
②看護管理に関連する学問領域の修士以上の学位を取得している
資格の取得方法受験資格を満たした上で、認定審査に合格する
認定看護管理者を取得するメリット・看護の管理者としてのスキルが身に着く
・キャリアアップにつながる
受験費用審査料:51,700円
認定料:51,700円

参照:日本看護協会「認定看護管理者」

保健師

保健師は、看護師と保健師の国家試験両方に合格した人が保有できる資格です。保健所や保健センターで勤務することが一般的で、老若男女問わず、地域全体の健康をケアします。また、企業に就職し、勤務先の従業員の医療ケアに対応
する産業保健師、学校で職員や生徒の対応を行う学校保健師という働き方もあります。

産業保健師は勤務先企業の福利厚生や待遇を受けられるため、転職を目指す看護師の方も多いようです。

受験資格・保健師養成学校または看護系大学で指定科目を履修
・看護師または看護師資格取得見込みがある
資格の取得方法受験資格を満たした上で、保健師国家試験に合格する
保健師を取得するメリット・予防医療に携われる
・学校や保健所など活躍の場が広い
受験費用5,400円

参照:厚生労働省「保健師国家試験の施行」

助産師

妊娠中の女性の出産前・出産時・出産後のサポートを行う職業です。助産師資格は看護師資格を持っている方のみ取得できます。また、2025年時点では女性のみに受験が認められているため注意が必要です(海外では例外あり)。看護師と同様、助産師も多くの病院で不足しており需要は高いといえます。

受験資格・女性
・助産師養成学校または看護系大学で指定科目を履修
・看護師または看護師資格取得見込みがある
資格の取得方法受験資格を満たした上で、助産師国家試験に合格する
助産師を取得するメリット・出産をサポートできる
・開業が可能
受験費用5,400円

参照:厚生労働省「助産師国家試験の施行」

介護や福祉分野で看護師のスキルアップにつながる資格

介護や福祉の分野で働いている場合や、将来的に介護や福祉に携わりたいと考えている場合、プラスで介護・福祉に関する資格を持っているとスキルアップにつながります。

介護福祉士

介護福祉士は、高齢者や障がい者の自立支援を専門とする国家資格です。介護分野で唯一の国家資格であり、介護の専門知識と技術を持つことを証明します。質の高い介護サービス提供に欠かせない存在です。

看護師が介護福祉士の資格をプラスで持っていることで、介護と医療の両面から利用者を見ることができます。医療と介護をつなぐ存在として、専門性の高い人材として重宝される資格です。

受験資格以下のいずれかに該当すること
・介護業務の実務経験が3年以上・実務者研修修了
・介護福祉士養成施設・福祉系の高校を卒業している
資格の取得方法受験資格を満たした上で、介護福祉士国家試験に合格する
看護師が介護福祉士を取得するメリット・利用者を総合的にサポートすることが可能になる
・介護職への転職も選択肢になり、活躍の幅が広がる
受験費用18,380円

参照:社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」

社会福祉士

社会福祉士は、福祉に関する相談・支援を専門とする国家資格です。高齢者や障がい者、児童、生活困窮者など多様な人々の生活課題に対し、必要な制度やサービスをつなげ、自立を支援します。看護師がこの資格を取得することで、患者の社会的背景に寄り添いながら、医療だけでなく生活支援にも対応できるようになります。

受験資格以下のいずれかに該当すること
・福祉系の大学または短大で指定科目を履修し卒業
・福祉系の大学または短大で基礎科目を履修し、短期養成施設(6カ月以上)を卒業
・一般の大学または短大を卒業し、一般養成施設(1年以上)を卒業する
資格の取得方法受験資格を満たした上で、社会福祉士国家資格試験に合格する
看護師が社会福祉士を取得するメリット・社会福祉に関しての知識を身につけることができる
・高齢者福祉施設や児童養護施設など、活躍の場が広がる
受験費用19,370円

参照:社会福祉振興・試験センター「社会福祉士国家試験」

ケアマネジャー

ケアマネジャーは、介護を必要とする方が適切なサービスが受けられるようケアプランを作成し、関係機関と連携する専門職です。医療職種と介護職の仲介役となり、医療包括ケアの主軸として注目されている資格です。医療を必要とする介護サービス利用者に対し、看護師としての専門知識や経験を生かすことができるため、看護師の中でも目指す方は多いようです。

受験資格以下のいずれかに該当すること
・特定の国家資格等に基づく業務に基づく業務に従事するもの(看護師・准看護師・助産師・保健師などが該当する)
・定められた福祉施設での相談援助業務に従事するもの
→どちらも従事期間が通算して5年以上であり、かつ従事日数が900日以上であること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する
看護師がケアマネジャーを取得するメリット・一人ひとりに合ったケアプランを作成できる
・介護関連の施設への転職が有利になる可能性がある
受験費用12,400円

参照:東京都福祉保健財団ケアマネジャー専用サイト「令和7年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験」

精神保健福祉士

精神保健福祉士は、心の病を抱える人々の社会復帰や自立を支援する国家資格の専門職です。精神障がいやメンタルヘルスに関する知識を持ち、医療機関や福祉施設、地域支援センターなどで相談援助や生活支援を行います。看護師がこの資格を持つことで、メンタルヘルス分野におけるケアの幅が広がり、精神科病院や地域の支援施設などで、より深い支援が可能になります。

受験資格・4年制の一般大学等卒業
・3年制の一般短大・専門学校卒業+相談援助実務(1年)
・2年制の一般短大・専門学校卒業+相談援助実務(2年)
→いずれかに該当する場合、一般養成施設等で1年以上学ぶ・4年制の福祉系の学校で基礎科目履修
・3年制の福祉系の学校で基礎科目履修+相談援助実務(1年)
・2年生の福祉系の学校で基礎科目履修+相談援助実務(2年)
→いずれかに該当する場合、短期養成施設等で6カ月以上学ぶ
資格の取得方法受験資格を満たした上で、精神保健福祉士国家試験に合格する
看護師が精神保健福祉士を取得するメリット・精神保健福祉に関して高い専門知識を得られる
・精神科やメンタルヘルスに関するクリニックでの勤務を希望する際に役立つ
受験費用24,140円

参照:社会福祉振興・試験センター「精神保健福祉士国家試験」

認知症ケア専門士

認知症ケア専門士は、認知症のある人への適切な支援とケアを実践する専門の資格です。看護師が取得することで、認知症患者への理解が深まり、本人と家族に寄り添った質の高いケアを提供できます。

受験資格過去10年間の間に、3年以上の認知症ケアの実務経験がある
資格の取得方法受験資格を満たした上で、認知症ケア専門士認定試験に合格する
看護師が認知症ケア専門士を取得するメリット・認知症患者のケアに役立つ
・患者さんや家族からの信頼につながる
受験費用第1次試験:3,000円×受験分野数
第2次試験:8,000円

参照:認知症ケア専門士認定試験

認知症介助士

認知症介助士は、認知症の人に対する正しい理解と対応力を身につけた人材に与えられる民間資格です。看護師がこの資格を取得することで、認知症患者との関わり方に自信が持てるようになり、日々の看護実践がよりスムーズになります。

受験資格特になし
資格の取得方法認知症介助士検定試験に合格する
看護師が認知症介助士を取得するメリット認知症の患者さんとの正しい関わり方を理解できる
受験費用3,300円

参照:認知症介助士

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターは、医療・福祉・建築の分野で知識を高め、高齢者や障がい者が住みやすい環境を提案するための資格です。高齢者や障がい者向けの住環境づくりにおいて、建築士の目線だけでなく医師や介護士などさまざまな立場の専門的な意見を反映させる必要があります。それぞれの専門職と利用者の間に立ち住宅改修や新築に関してアドバイスを行うことができます。

受験資格特になし
資格の取得方法福祉住環境コーディネーター検定試験に合格する
看護師が福祉住環境コーディネーターを取得するメリット患者さんに介護環境についてアドバイスすることが可能となる
受験費用2級:7,700円
3級:5,500円

参照:東京商工会議所「福祉住環境コーディネーター検定試験」

病院や救急分野で看護師のスキルアップにつながる資格

次に、病棟勤務や救急分野で活躍したいと考える看護師におすすめの資格をご紹介します。

3学会合同呼吸療法認定士

3学会合同呼吸療法認定士は、日本胸部外科学会、日本呼吸器学会、日本麻酔科学会が認定する資格で、人工呼吸器管理を含む呼吸療法の専門知識を証明します。対象は医師・看護師・臨床工学技士などで、資格取得には実務経験と認定講習の受講、試験合格が必要です。急性期医療やICU、呼吸器内科などで特に重宝される資格です。

受験資格認定講習会を受講すること
(認定講習会を受講するには、
・看護師の場合:2年以上の実務経験を積む
・准看護師の場合:3年以上の実務経験を積む
また、認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得していることが条件となる)
資格の取得方法受験資格を満たした上で、3学会合同呼吸療法認定士認定試験に合格する
看護師が3学会合同呼吸療法認定士を取得するメリット・患者の呼吸状態を的確に判断・対応できる能力が身につく
・重症患者のケアに関わる看護師にとって大きなスキルアップとなる
受験費用10,000円
(認定講習会の受講料
・eラーニングのみ:20,000円
・会場+eラーニング:30,000円)

参照:医療機器センター「3学会合同呼吸療法認定士」

BLSヘルスケアプロバイダー

BLSヘルスケアプロバイダーは、心肺停止や窒息などの緊急事態において、一次救命処置を適切に行うスキルを認定する資格です。アメリカ心臓協会(AHA)などの講習を受講することで取得でき、成人・小児・乳児への心肺蘇生(CPR)やAEDの使用方法を習得します。病院内の急変対応はもちろん、日常業務においても役立つスキルで、新人看護師からベテランまで幅広い層に推奨されるベーシックな資格です。

受験資格BLSプロバイダーコースをすべて受講すること
(受講対象者は、看護師をはじめとする医療従事者や一般市民、保育士など)
資格の取得方法受験資格を満たした上で、筆記試験・実技試験を受け合格する
看護師がBLSヘルスケアプロバイダーを取得するメリット一次救命処置に関する専門知識を身につけることができる
受験費用18,480円

参照:NPO法人日本ACLS協会「BLSプロバイダーコース」

ACLSプロバイダー

ACLSプロバイダーは、心停止や重度の循環器系トラブルに対する高度な救命処置(二次救命処置)を習得する資格です。気道確保や薬剤投与、心電図解析などを含む専門的な知識と技術を身につけることができます。救急外来や集中治療室で働く看護師にとっては必須ともいえる内容で、実践的なシミュレーションを通じて、緊急時におけるリーダーシップや判断力も養われます。

受験資格ACLSプロバイダーコースをすべて受講すること
(受講対象者は、医療従事者や医療系学生など医療に関わる人)
資格の取得方法受験資格を満たした上で、筆記試験・実技試験を受け合格する
看護師がACLSプロバイダーを取得するメリット二次救命処置に関する専門知識を身につけることができる
受験費用38,980円

参照:NPO法人日本ACLS協会「ACLSプロバイダーコース」

PALSプロバイダー

PALSプロバイダーは、小児患者に特化した救命処置の知識とスキルを認定する資格です。心肺停止や呼吸不全など、子ども特有の病態に即応できる対応力を養うことができ、小児科やNICU、救急外来などで働く看護師に最適です。小児領域で働く看護師にとって、信頼性の高い認定資格といえるでしょう。

受験資格PALSプロバイダーコースをすべて受講すること
(受講対象者は、医療従事者や医療系学生など医療に関わる人)
資格の取得方法受験資格を満たした上で、筆記試験・実技試験を受け合格する
看護師がPALSプロバイダーを取得するメリット小児患者の救命処置について知識を深めることができる
受験費用42,980円

参照:NPO法人日本ACLS協会「PALSプロバイダーコース」

消化器内視鏡技師

消化器内視鏡技師は、日本消化器内視鏡技師会が認定する資格です。内視鏡検査や治療の補助、機器管理に関する専門的な知識と技術を有することを証明します。

内視鏡室での質の高い看護を提供するうえで役立つ資格で、内視鏡検査の安全性や効率向上にも貢献します。専門性の高いキャリアを築きたい看護師におすすめです。

受験資格・対象の資格を持っていること(看護師(助産師・保健師含む)、准看護師など)
・過去5年以内に、消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医(非常勤含む)が従事する施設で、内視鏡に従事した勤務年数が満2年以上であること
・申請時点で技師会・技師会各支部主催の講習会や研修会に参加・受講していること
・所定の受講方法で医学講義を合計20時間受講
・部位項目における申請者本人の消化器内視鏡介助症例数の合計が年間100件以上かつ本学会認定の消化器内視鏡専門医より証明および推薦が得られること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、消化器内視鏡技師認定試験に合格する
看護師が消化器内視鏡技師を取得するメリット内視鏡検査や治療補助、機器管理に関する専門的な知識を身につけられる
受験費用10,000円

参照:日本消化器内視鏡学会「2026年度消化器内視鏡技師認定試験実施のご案内」

リンパ浮腫セラピスト

リンパ浮腫セラピストは、がん治療後などに発症するリンパ浮腫の予防・改善を図るための専門的な知識と技術を認定する資格です。医療職を対象とした講習や実技トレーニングを経て取得でき、マッサージや圧迫療法、スキンケア指導などを行うことが可能です。緩和ケアやがん看護に携わる看護師にとって、有益な資格といえます。

受験資格・日本の医師・看護師・理学療法士・作業療法士・あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格を持っていて、2年以上の実務経験があること
・リンパ浮腫治療に関する研修を修了していること
・研修修了後にリンパ浮腫の実施症例を5例以上積んでいること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、リンパ浮腫療法士の試験に合格する
看護師がリンパ浮腫セラピストを取得するメリットリンパ浮腫の予防・改善に関する知識を深めることができる
受験費用16,500円

参照:日本リンパ浮腫治療学会認定「リンパ浮腫療法士」

終末期ケア専門士

終末期ケア専門士は、臨床ケアにおけるスペシャリストのことで、患者さんやその家族を一番近くで支えるため、エビデンスに基づいたケアの実践が行えることを目指します。

医療・介護従事者を対象にした講習と試験により認定され、痛みの緩和や意思決定支援、グリーフケアなど幅広い知識が求められます。終末期医療やホスピス、在宅ケアに携わる看護師にとって、患者中心のケアを実践するうえで重要なスキルを補完する資格です。

受験資格該当する資格を持ち(看護師・准看護師など)かつ、2年以上の実務経験があること
資格の取得方法終末期ケア専門士の試験に合格する(パソコン試験)
看護師が終末期ケア専門士を取得するメリット終末期の臨床ケアについて知識を得られる
受験費用11,000円

参照:日本終末期ケア協会「終末期ケア専門士受験資格・概要について」

栄養サポートチーム専門療法士

栄養サポートチーム専門療法士は、看護師以外にも管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師など、患者の健康・栄養管理に関わる多くの職種が取得を目指す資格です。この職業は、主に低栄養状態の入院患者を対象に栄養管理を行い、病気の治療や合併症の予防を行います。

栄養サポートチーム専門療法士の資格は「一般社団法人日本栄養治療学会」の認定を受けることで取得可能です。受け持っている診療科目にもよりますが、入院患者の栄養管理に関連する業務を担当している方や、栄養サポートチームに所属している方は資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

受験資格・認定対象国家資格を持っていること(看護師や管理栄養士など)
・3年以上、医療・福祉施設に勤務し、当該施設において栄養サポートに関する業務に従事した経験がある
・日本栄養治療学会の会員で、セミナーに参加し、30単位以上取得していること
・認定施設で合計40時間の実地修練を修了していること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、認定試験に合格する
看護師が栄養サポートチーム専門療法士を取得するメリット・栄養管理についての知識を深められる
・栄養サポートチームの一員として活躍できる
受験費用10,000円

参照:栄養サポートチーム専門療法士認定規程

カウンセリング分野で看護師のスキルアップにつながる資格

医療の現場では、身体のケアだけでなく心のサポートが必要になることもあります。患者の不安やストレスに寄り添い、より丁寧な看護を提供するために、カウンセリングスキルは大きな武器となります。

ここでは、看護師が取得することで活躍の幅が広がる、カウンセリング分野の資格をご紹介します。

臨床心理士

臨床心理士は、心のケアを行います。看護師の方で、普段の業務から患者を理解する力を発揮できている方は臨床心理士へのキャリアアップが目指せるかもしれません。看護師がこの資格を取得することで、メンタル面への支援力が高まり、特に精神科などで患者との信頼関係をより深めることが可能になります。取得には大学院修了など高いハードルがありますが、その分専門性と社会的評価は非常に高い資格です。

受験資格・指定大学院(1種・2種)を修了し、所定の条件を充足しているもの
・臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了したもの
・諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有するもの
・医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有するもの
など
資格の取得方法受験資格を満たした上で、試験を合格する
看護師が臨床心理士を取得するメリット・臨床心理学に基づいたアプローチが可能となる
・患者さんの心理が理解しやすくなる
受験費用申請書類:1,500円
資格審査料:30,000円
(なお合格後の登録料:50,000円)

参照:公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会

不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター

不妊カウンセラーと体外受精コーディネーターは、日本不妊カウンセリング学会が認定する資格で、不妊治療を受けるカップルの心理的支援や情報提供を専門とするものです。

不妊カウンセラーは、不妊で悩むカップルに対して、妊娠・出産や不妊に関する情報提供やアドバイスを行います。体外受精コーディネーターは、体外受精や顕微授精などの生殖医療を受ける方に、適切な情報提供や意思決定支援を行う役割を持ちます。

看護師がこの資格を取得することで、不妊治療や体外受精に対する理解が深まり、患者の気持ちに寄り添った支援が可能になります。

受験資格・規定された到達目標に到達していること
・不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座を3回以上受講していること
・NPO法人日本不妊カウンセリング学会の会員であること
・不妊に関する職業、実践活動、研究に1年以上従事している専門職または過去に不妊治療を経験しピア・サポートを志す者
・初回受講年より5年以内に認定を受けること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、試験に合格する
看護師が不妊カウンセラー・体外受精コーディネーターを取得するメリット不妊治療・体外受精を行うカップルのサポートをより手厚くできる
受験費用15,000円

参照:日本不妊カウンセリング学会「不妊カウンセラー・体外受精コーディネーターとは」

産業カウンセラー

産業カウンセラーは、働く人々の心の健康を支援する専門資格で、日本産業カウンセラー協会が認定しています。職場でのストレスや人間関係、メンタルヘルスの問題に対応するスキルを習得し、医療現場だけでなく企業や保健指導の場でも活躍できます。看護師がこの資格を持つことで、産業保健分野へのキャリア展開や、患者支援における心理的アプローチの幅を広げることができます。

受験資格以下のいずれかに該当すること

・指定の講座を修了していること

・大学院研究科において心理学または心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの名称を冠する専攻(課程)の修了者で、協会の指定する科目群の科目において、1科目を2単位以内として10科目以上、20単位以上を取得していること

・社会人として週3日以上の職禦経験を通算3年以上有し、大学院研究科において心理学または心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの名称を冠する専攻(課程)の修了者であって、協会の指定する科目群の科目において、1科目を2単位以内として4科目以上、8単位以上を取得していること

・4年制大学学部の卒業者で、協会が指定する17科目について、所定の単位を取得していること

資格の取得方法受験資格を満たした上で、試験に合格する
看護師が産業カウンセラーを取得するメリット・働く人の心の健康(メンタルヘルス)について知識を身につけることができる
・産業看護師として働く際に有利になる
受験費用33,000円

参照:日本産業カウンセラー協会「産業カウンセラー試験」

チャイルドカウンセラー

チャイルドカウンセラーは、子どもの心理支援に特化した民間資格で、発達段階に応じた対応力や家族支援の知識を深めることができます。家庭問題や学校での悩みを抱える子どもに寄り添い、安心できる関係性を築くことが求められます。看護師として小児科など、子どもと触れ合う場所で働く際に有用で、心のケアを含めた総合的なサポートが可能になります。保護者へのアドバイス力も高まり、子育て支援や地域福祉への貢献にもつながる資格です。

受験資格協会が指定する認定教育機関等が行う教育訓練において、その全カリキュラムを修了すること
資格の取得方法受験資格を満たした上で、試験を受験し合格する
看護師がチャイルドカウンセラーを取得するメリット子どもの発達段階の応じた対応力や家族支援の知識を深めることができる
受験費用5,600円

参照:日本能力開発推進協会「JADP認定チャイルドカウンセラー®」

まとめ

今回は、看護師のキャリアアップに役立つ資格をご紹介しました。

看護に役立つ資格の取得は、患者さんへのより良いケア提供だけでなく、収入アップ、昇給など自分自身のスキル向上にもつながります。今回ご紹介した資格を取得し、今勤務している病院でのキャリアアップを目指すのも良いですが、大きく前進するためには転職も視野に入れてみてくださいね。

 

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参考資料(キララサポート以外のサイトに移動します)

※1 日本看護師協会
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cn
※2 日本看護協会
http://nintei.nurse.or.jp/nursing/wp-content/uploads/2019/03/PDF5-ikounituite-1.pdf
※3 日本看護師協会
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/wp-content/uploads/2019/01/leaflet_CNA2019-1.pdf
※4 日本看護師協会
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cna
※5 国際医療福祉大学 看護生涯学習センター
https://www.iuhw.ac.jp/mcec/tokyo/course/voice/index.html
※6 一般社団法人日本周産期・新生児医学会
https://www.ncpr.jp/

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タグ : キャリアアップ 看護の資格
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キララサポート編集部

キララサポート編集部

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