院内保育とは?保育士が院内保育で働くメリット・デメリット
公開日: 更新日: 保育の基礎知識
女性が活躍している業界では、自社の保育所を設置する事業所が増えています。
その中でも特に多いのが病院などの医療業界です。看護師などの職員の方が「院内保育」を利用し、子育てと仕事を両立させています。
今回は「院内保育」について詳しくご紹介し、転職を考えている保育士に役立つ情報をお伝えします。
目次
院内保育の特徴を知っておこう
院内保育とは、病院で働く人のための福利厚生のひとつです。看護師のほか、医師や技師、事務職員の方々の子どもを預かります。
院内保育園を設置しているのは、比較的規模が大きい総合病院がほとんどです。複数の病院や福祉施設を経営している場合は、法人に所属する職員が院内保育を利用することができます。
院内保育園の運営スタイルは?
院内保育は、病院の一部に保育スペースを設けている園と、敷地内または隣接地に施設がある園があります。施設の規模や場所は、経営する病院によってちがいます。
院内保育の対象年齢は0歳~6歳。一般の保育園に比べると園児の数が少ないので、年齢別にクラス分けをせず、託児所に近いスタイルで保育を行うのが院内保育園の特徴です。
医師や看護師には夜勤があるので、院内保育は「24時間体制」で「年中無休」であることが多いです。保護者のその日の勤務時間に合わせて登園するので、日によって子どもが過ごす時間帯がちがいます。
院内保育士とは
院内保育園で働く保育士は「院内保育士」と呼ばれ、保育士の資格をもっていれば誰でも求人に応募できます。同僚と協力して保育を行うので、保育経験がない人でも比較的入りやすい仕事です。
なお、院内保育士は、入院している子どもを保育する病棟保育士(医療保育士)とは別物です。院内保育とはあくまでも「職員の子ども」が対象で、病院の患者(病児)を保育するものではありません。
外部に運営を委託する病院もある
院内保育園の運営は、下記のように2つのスタイルがあります。
①経営も運営も病院が行う
②経営は病院が行うが、運営は外部の保育サービス会社に委託する
②の場合、保育士の人事・労務管理をはじめ保育園にかかる運営のすべてを、病院から委託された保育サービス会社が行います。よって、保育士を雇用するのも、病院ではなく保育サービス会社ということになります。
近年は多くの院内保育が、②の外部委託運営となっています。
院内保育士はどのように働いているか
院内保育士として実際に勤務している人は、どんな仕事を、どのような労働条件で働いているのでしょうか。
仕事のメインは「子どもの保育」と「保護者対応」
院内保育は、保護者の勤務時間によって「子どもがいる時間帯」も変わります。一般の保育園のように「設定保育」を行うことは少なく、その日のメンバーに合わせて遊びを考えます。
保育士が特に力を入れているのが「保護者対応」です。保育時間が長時間になる場合が多いため、お迎え時には子どもの様子を細かく伝え、時には育児相談も行うなど子育てをサポートします。
院内保育士の勤務シフト
院内保育では、保護者の夜勤中も子どもを預かります。そのため日勤シフトと夜勤シフトがある場合がほとんどです。
夜勤のペースは月数回の場合もあれば週の半分以上が夜勤になる前提で求人募集がかけられていることもあるなど、園によって大きく異なります。
院内保育士の給料と待遇は?
院内保育士は24時間体制で勤務するので、夜勤手当があるのも特徴のひとつです。夜勤手当の金額によっては、一般の保育園より給料の総額が高くなることもありえます。
ただし、院内保育では、運営者によって給料に格差が生じます。病院が直接運営している場合は、病院で働く職員と同等の給料や待遇が期待できるかもしれませんが、委託運営の場合は保育サービス会社の規定によるので、一般の認可保育園よりも給料が低い院内保育園もあります。
院内保育士のメリットは何か
保育士が院内保育で働くことで得られるメリットを知っておくと、求人を検討する時に希望条件のポイントを絞ることができますよ。
行事が少ない
1年を通して行事はほとんどなく、あったとしても年に1~3回ほどで非常に少ないのが院内保育の特徴です。行事に振り回されずに保育ができるので、気持ちを楽にして働くことができますね。
休みがとりやすい
院内保育は、行事による繁忙期がほとんどないので、休暇がとりやすいのが大きなメリットです。子どもの人数も少ないので、勤務シフトの調整がしやすく、保育士はストレスなく休みをとることができます。
持ち帰り仕事が少ない
院内保育では一般の保育園に比べて事務仕事が少なく、保育の準備や環境整備も勤務時間中に済ませることができるので、持ち帰り残業が少ないのはメリットです。仕事に忙殺されることがなく、プライベートを充分に楽しむことができるのはうれしいですね。
院内保育にデメリットはあるか
院内保育ならではの特徴が「保育士のニーズ」に合わない場合は、それがデメリットになります。
休日や勤務時間が不規則
院内保育は24時間フル稼働なので、働く保育士の勤務シフトも不規則なものになります。勤務時間が固定されていないので、健康面や生活面に影響が出ることもあり、不規則な毎日にストレスを感じる保育士にとってはデメリットとなります。
毎日の保育が単調になりやすい
院内保育は、出席する子どもが毎日ちがうので、年齢に合った保育計画を実践する機会がとても少なくなります。24時間を通して「託児」が中心となるので、一般の保育園のような活動をするのは難しくなり、保育がマンネリ化することに物足りなさを感じる保育士もいます。
まとめ
院内保育への転職を考えている保育士は、その特徴や仕事の内容をよく把握し、自分に合った職場なのかをじっくり検討することが大切です。そのためには、院内保育の情報をできるだけたくさん集めることが必要ですね。
効果的に転職活動をするためには、保育士専門の人材紹介サービスに相談してみることがおすすめです。求人が少ない院内保育だけに、転職のプロが紹介してくれる情報はとても貴重ですよ。
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