保育士のいじめ問題…職場のいじめで退職する前にすべきこととは

公開日: 更新日: 保育士の働き方・環境

保育士のいじめ問題とは 退職する前にすべきこと
保育業界を知らない人からみれば、「まさか保育士がいじめをするなんて」と思うかもしれません。残念ながら、保育園という優しさに満ちているはずの職場でも、職員同士のいじめが存在しているのは事実です。

今回は、保育の現場でどんないじめが起きているのかをお伝えし、いじめに悩んで辞めたくなった保育士に「退職を決心する前にしておくべきこと」をご紹介します。

保育士の職場ではどんないじめがあるか

保育士の職場いじめ例いじめにも相手によってさまざまなパターンがあります。職場のいじめは、保育や業務にも直接影響し、周囲から孤立してしまうこともあります
保育士のいじめで多いパターンを3つ挙げてみました。

複数で1人の保育士をいじめる

複数の保育士がいじめをしている職場は、ひとりひとりの心が冷たいので、全体の雰囲気が非常に悪いのが特徴です。いじめの中心となっているボス的存在の保育士と、イエスマンの保育士、なんとなく従っている保育士が、次のようないじめをしています。

  • 無視をする
  • 嫌味を言う
  • わざと連絡しない
  • 共同作業の仲間に入れない
  • 本人だけに仕事を押しつける
  • 本人が困っていても協力しない

このような職場は、ターゲットが退職していなくなると、次にいじめる相手を探します。いじめの中心人物が在職している限り、職場の「いじめ体質」は変わりません。

特定の保育士による1対1のいじめ

1人の保育士が、自分の気に入らない保育士をいじめるケースも多くあります。何かをきっかけに、相手に対して敵意や恨みを抱き、次のような「いじめ行為」が始まります。

  • 口をきかない
  • 感情的な物言いをする
  • 悪口を言いふらす
  • 告げ口をする
  • 嫌がらせをする
  • 卑怯な手口で相手を陥れる

特定の相手をいじめる保育士は、職場ではそのような素振りを見せないことも多く、他の職員が知らないところでいじめをするので、陰湿でずる賢いのが特徴です。

上司(園長、主任)が特定の保育士をいじめる

保育園では、園長や主任によるいじめも存在します。特定の保育士だけに厳しい態度をとり、きつくあたります。時には、園児や他の職員の前で叱責することや、1人ではこなせないような業務をわざと命じることもあります。

なぜ保育士同士のいじめが起こるのか

保育士のいじめの理由いじめのある保育園には、次のいずれかの問題点があります。いじめられている保育士には特に落ち度がないというケースも多く、いじめる側に大きな問題があります。

人間性に問題のある保育士がいる

いじめをするような保育士は、人間性に大きな問題があります。攻撃的で排他的な傾向があり、ターゲットを一方的に嫌って「自分の敵」とみなします。このような悪質なタイプの人間が職員の中に1人でもいると、他の保育士をまきこんでいじめをするようになります。

人間性に問題のある保育士に気づかない、または、気づいていても野放しにしている主任や園長にも大きな責任があるといえます。いじめのある園の多くが「事なかれ主義」で、職員のマネジメントができていません。

保育園への強い不満や怒りを持つ保育士がいる

雇用形態や待遇に不満があり、いつも文句ばかり言っている保育士は、自分に同調しない保育士に腹を立てます。園長や主任に対して怒りがあるので、直接ぶつけることができない感情を相手にぶつけていじめます。

保育士の人手が足りずストレスがたまっている

人手不足でオーバーワークになっている保育士は、常にイライラをかかえています。自分より立場の弱い保育士や気が弱そうな保育士をいじめることで、ストレスを発散させようとします。人手不足が慢性化すると、いじめも長引き深刻化します。

保育士の雇用形態の格差がある

多くの保育園では、正職員と非正規職員の保育士が働いています。ベテランの正職員が非正規職員を軽視して厳しくあたるケースや、逆に、複数の非正規職員が「やっかみ」から若い正職員をいじめるケースなどがあります。

保育士がいじめで退職を考え始めたらするべきこと

いじめで退職する前にいじめで悩んでいる保育士は、上司や同僚に相談することもできず、1人で思いつめてしまうことが多くなります。苦しんで体調を崩してしまう前に、自分の今後についてじっくり考えてみることが必要です。

上司は相談できそうか考える

職場に信頼できる上司(園長または主任)がいれば、いじめの悩みを聴いてもらうだけで心が軽くなります。ただ、すぐにいじめ問題がなくなるわけではないので、根本的な解決は難しいかもしれません。
上司に注意されれば、相手もいじめをやめる可能性はありますが、逆恨みされることも考えられるので、何がベストな解決策なのか判断しづらいところです。

職場の「今後」を見極める

今後いじめはなくなりそうか、少し先の職場を想像してみましょう。現在の悪い雰囲気は、良い方向に変わるでしょうか。ボス的存在の保育士が退職する可能性はありますか。
いじめがなくなる気配があるかどうか「改善する可能性」を見極めた上で、このまま職場に居続けるかどうかを判断しましょう。

保育士専門の転職コンサルタントにキャリア相談をしてみる

自分の今後について考えることも必要です。第三者の意見を聞くため、保育士専門の紹介会社に登録し、コンサルタントにいじめで悩んでいることを含めて仕事の相談をしてみましょう。
急いで退職を決めてしまうのではなく、まず今の自分の状況を整理して、これから自分がどうしたいのかしっかり認識することが大切です。

転職活動を始める

退職後すぐに新しい職場で働きたい保育士は、在職中に転職活動を始めましょう。専任のコンサルタントがいる転職サービスなら、いじめの有無に大きく関わる「職場の雰囲気の良さ」などの情報を集めてもらうこともできます。
転職を考えているのなら、早めに相談してみることをおすすめします。

保育士のいじめ問題についてのまとめ

保育士の職場いじめ問題について実態をお伝えしましたが、心に留めておきたいのは「どの職場でもいじめがあるわけではない」ということです。
いじめが横行している保育園も存在しますが、多くの保育園では職員同士が協力し合い、和やかに仕事をしています。今いじめで悩んでいたとしても、保育園といえば「どこの職場でもいじめがあるもの」とあきらめず、上司への相談や転職活動などを行い、前向きに進んでいきましょう。

転職活動では「職場の雰囲気」をしっかりと見極めることが課題になりますね。情報をたくさん集めて熟慮を重ねればきっと、いじめのない、日々楽しく働ける保育園との出会いに恵まれますよ。

【Check】いじめ以外の人間関係にお悩みの方はこちらの記事もチェックしてみてくださいね。

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タグ : 人間関係の悩み 保育士やめたい
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キララサポート編集部

キララサポート編集部

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