保育士は有給がとれない?有給休暇を取得するコツはある?

2019.06.28保育士の福利厚生・待遇

保育士の有給休暇
保育士のみなさんが働いている今の職場は、有給休暇がとりやすい環境ですか。有給を取得しづらい、または、有給をとる職員が少ないと感じていませんか。

今回は、法律で定められている有給休暇の制度や、保育現場での有給取得状況と合わせて、有給をスムーズに取得するコツをご紹介します。
保育士は本当に有給がとれない職業なのか、実態を確認してみましょう。

有給休暇という制度について知っておこう

保育士の有給休暇制度有給休暇とは、賃金が支払われる休暇のことで、正式には「年次有給休暇」といいます。
有給休暇の付与や取得は労働者の権利として、法律によって定められているのです。

有給の付与は労働基準法で定められている

労働者の有給休暇については、労働基準法第39条によって下記のように義務づけられています。
「使用者は、①6か月間継続して勤務し、②その期間の8割以上勤務した労働者に対して、年次有給休暇を与えなければならない」
年次有給休暇は国が定めた制度なので、雇用主の意向で「この人には有給休暇は与えない」「今年は付与しない」と勝手に決めることは許されません。職員が少ない小規模の保育園だとしても、正社員以外のパート・アルバイトでも、要件を満たしている職員には必ず有給が付与されます。

また、欠勤が多く勤務日数が8割に満たなかった場合でも、雇用主、つまり保育園側の裁量によって有給が付与される場合もあります。

基本的には有給を取得する日にちは自由に決めることができる

有給を使うタイミングについても、労働基準法第39条に「労働者の請求する時季に与えなければならない」と書かれており、働く人が指定した日にちに取得することが認められています。
ただし、上記の文章に続けて「事業の正常な運営を妨げる場合」は有給取得日を変更させることもできると書かれています。たとえば、運動会やおゆうぎ会などのイベント当日に有給をとろうとした場合などは、上記の理由によって日にちの変更を求められる可能性はあります。

ですが、「4月は何かと忙しいから」「年末年始休暇の直前だから」といったような理由で有給取得を却下することは、法律の観点からいえば認められません。基本的には、保育士などの労働者が取得したい日に有給をとることができます。

「働き方改革」で年5日の有給取得が義務づけられた

国は「働き方改革」において、労働者の「年次有給休暇の取得」を推進するために、2019年4月に労働基準法を改正し、以下の文章を追加しました。
「年次有給休暇が10日以上付与される労働者に対し、雇用主は時季を指定して年に5日の有給休暇を必ず取得させなければならない」
年5日の有給取得が義務化されたことで、休みをとりづらい職場でも雇用主の意識が改善されることが期待できますね。

保育士は有給を何日とっているか

2016年に全国保育協議会が会員施設(全国の保育園やこども園など)を対象として実施した「全国保育協議会会員の実態調査報告書 2016」によると、正職員の有給休暇の取得日数は、「3~6日」という回答が最も多く、次いで「7~9日」「10~15日」となっています。
有給取得日数
有給休暇の取得日数が「7~9日」「10~15日」と答えた方は、どちらも全体の4分の1を超えています。
このデータから、人によって有給の取得日数に大きな違いがあることがわかります。「保育士は有給がとれない」というわけではなく、職場や立場によって「有給のとりやすさ」がかなり違うというのが事実だといえるでしょう。
参考資料:全国保育協議会会員の実態調査報告書 2016

保育士が有給休暇をとれない職場とは

有給をとれない職場では、 1年に有給休暇を3日しかとれない職場と15日とれる職場には、どんな違いがあるのでしょうか。
下記のような職場は、有給などの休みをとるのが難しい傾向があります。

人手不足の職場

職員の数が足りていない保育園では、1人の保育士が休んでもそれをカバーする人がいません。他の職員がいつもの2~3倍の仕事をすることになり、子どもをみる目も少なくなるので、保育士は安心して休むことができない状況といえます。

雰囲気が悪い職場

人間関係に問題がある職場は、有給休暇をとる保育士に対しての風当たりも強く、嫌味や悪口を言う人もいます。周囲の反応が怖いので、休むのをあきらめている保育士の方もいるでしょう。雰囲気が悪い職場は、同僚が休むことに対して寛容になれない空気があります。

上司が有給休暇を認めようとしない職場

有給休暇を申請しても、園長や主任がなかなか許可してくれない職場もあります。
よっぽどの理由がないと休んではいけないという暗黙のルールがあり、職員も納得できないまま有給休暇を我慢しています。表向きには「いつ休んでもいい」と言いつつも、なるべく休まないでほしいという「見えない圧力」があるのです。

保育士が有給休暇をスムーズにとるコツ

保育士が有給をとるコツでは、有給休暇をとりにくい職場でもスムーズに有給取得するためには、どうすればよいのでしょうか。

職場の人間関係は良好に保つ

一般的に、相手に好感を持っていると、相手の行動を快く受けとめることができます。つまり職場の人間関係が良いと、保育士は有給をとりやすくなります。
普段から同僚に対して思いやりを持ち、不穏な空気にならないように気を配りましょう。

同僚には休みの予定を早めに伝える

保育園の場合、有給の予定は早いうちに同僚に伝えて、その後で上司に申請しましょう。何も言わず上司の許可だけとって、ギリギリのタイミングで休むことを伝えるのは、同僚に不快な思いをさせます。予定が決まった時点で、まずは同僚に相談するのがベストです。

仕事をためておかない

急に休むことになったとき、仕事をためておくと同僚に迷惑がかかることがあります。育児中の保育士はいつ休むことになるかわからないので、普段から仕事は早め早めに片づけておくことが、スムーズに休暇をとるためのコツです。

お詫びと感謝は心をこめて伝える

有給休暇をとることは悪いことではないのですが、休んだ日の前後には上司や同僚に対して「お詫び」と「感謝」の言葉を伝えるようにしましょう。その一言によって、次回も有給がとりやすくなります。

まとめ

「働き方改革」によって国が有給休暇の取得を義務化したことにより、保育業界でも働き方への意識が変わりつつあります。それでも、人材不足の状況が続く以上、休みをとりづらいという感覚はもうしばらく続くでしょう。
保育現場の人手にゆとりが出てくれば、有給休暇をとることへの「うしろめたさ」も少しずつ軽減されていくはずですが、上司が有給休暇申請を一方的に却下したり、有給休暇をとると同僚から陰口をたたかれたりといった状況が続く場合は、風通しの良い保育園へ転職することも検討したほうが良いかもしれません。
有給休暇はすべての労働者に約束されている権利です。人間関係を良好に保つ、仕事はためておかないなどのスムーズに有給取得するコツを実践したり、有給取得しやすい保育園へ転職したりして、しっかりお休みをとりながら楽しく健康に働きましょう。

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kiralike編集部

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