保育士の産休・育休事情。産休はいつから?お給料はどうなるの?

2019.08.28保育士の福利厚生・待遇 , 保育士の給与・年収

保育士の産休・育休事情
保育士は圧倒的に女性が多い職業です。それだけに、保育士が働く職場では「職員の出産と子育て」はとても身近なことです。
産休や育休をしっかり取得して、子どもを育てながら仕事を続けている保育士は現実にいるのでしょうか。

今回は、保育士の産休・育休事情を分かりやすくお伝えします。産休はいつから取得できるのか、育休中のお給料はどうなるのかなどの情報を知りたい保育士さんは、ぜひご覧ください。

保育士は産休をとれるのか

保育業界には「産休がとりづらい職場」がまだまだあります。ここでは、保育士の産休について詳しくお伝えします。

産休は法律に定められている制度

「うちの保育園では産休をとることができる?」と不安に思っている方もいるかもしれませんが、産休とは本来、「事業主の意思とは関係なく取得できるもの」です。
産休(産前産後休業)は、労働基準法第65条によって定められている労働者の権利です。正職員に限らず、パート・契約社員・派遣・アルバイトなどの雇用形態で勤務している場合も、産休をとることができます。

産休はいつから?

保育士の産休はいつからか産休を取得できる期間は、「産前6週間」と「産後8週間」の計14週間です。産前休暇は出産予定日からさかのぼって6週間(双子の場合は14週間)、産後休暇は出産した日から8週間として、産休期間が計算されます。
産休は本人の希望があれば期間を短縮することができますが、産後6週間はどのような事情があったとしても就業することはできません。

産休中の給料はあるの?

給料は、労働したことに対して支払われる対価なので、実際に仕事をしていない産休期間は「無給」という職場が一般的です。
ただし、下記のように健康保険から支給される手当があるので、無収入というわけではありません。

【出産手当金】

出産手当金は、健康保険の加入者が「産休によって収入がない時に支給される手当」のことです。給付対象は、妊娠4カ月以上で出産し、産休中の給料が支給されない人に限られます。
出産手当金は、月給を30日で割った金額の3分の2が日額となり、産休日数を乗じた金額が支給されます。月給が20万円の人を例にすると、産休を14週間取得する場合の出産手当金は約43万円となります。

【出産育児一時金】

出産育児一時金は、「健康保険の加入者」または「夫が加入する健康保険の被扶養者」で、妊娠4カ月以上で出産をした人が給付対象となります。
出産育児一時金の支給額は42万円で、双子の場合は2人分支給されます。出産育児一時金を利用して出産費用の支払いができる制度があるので、病院で手続きを済ませることができます。

保育士に育休はあるの?

育休(育児休業)は、育児・介護休業法で定められた「1歳未満の子どもを養育するための休業」です。両親のどちらでも取得することができますので、男性でも取得することができます。
正職員に限らずパートや契約社員でも、要件を満たしていれば育休をとることは可能です。

【育休取得の要件】

①1年以上継続して雇用されている人
②子どもが1歳半を過ぎる時まで「労働契約期間」が続く人

要件を満たしている職員から育休の申請があれば、事業主はそれを拒むことはできません。また、育休をとったことを理由に解雇することは、育児・介護休業法で禁じられています。

育休の期間はどれくらいか

保育士の育休期間育休をとることができるのは、子どもが1歳になるまでの間です。女性の場合は産休期間の終了後に、男性の場合は妻が出産したその日から育休を取得できます。
育休中に保育園が決まらなかったなどの事情がある場合は、最長で子どもが2歳になるまで育休を延長することができます。以前は最長で子どもが1歳6カ月になるまででしたが、2017年に育児・介護休業法が改正され、育休取得可能期間が6カ月延長されました。

育休中の給料はどうなるの?

育休中の給料育休期間の給料は支給されないのが一般的ですが、産休と同様に助成金の給付制度があります。
下記の要件を満たした人には、給料の日額に対象日数を乗じた金額の50~67%が「育児休業給付金」として国から支給されます。

【育児休業給付金の対象者】

①雇用保険に加入している人(被保険者)
②育休開始以前の2年間に、賃金(11日分以上)を支払った月が12カ月以上ある人

育児休業給付金を受け取るためには「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」「育児休業給付受給資格確認票」と「育児休業給付金支給申請書」をハローワークで提出して手続きをしますが、原則、事業主が申請をします。

保育士は産休・育休がとりやすいか

保育士は、そのほとんどが女性であるにもかかわらず、産休や育休がとりづらい職業だと言われています。それは保育業界の歴史の中で、「子どもができたら退職する」という暗黙のルールが存在していた時代があったからです。
若い保育士が多かった時代は、事業主にとって「就職買い手市場」でした。妊娠・出産で保育士が退職しても後任者探しに苦労しなかったことが、慣例となっている暗黙のルールを助長していました。
保育士不足が社会問題となっている今でも、いまだに「ブラック保育園」といわれる職場では産休をとりづらい空気が残っています。

育休をとらない保育士も多い

育休をとらない保育士保育士に多いのは「産休はとるが育休はとらない」というケースです。
長い休みをとりづらい職場環境も影響していますが、多くの保育士は「経済的な事情」を挙げています。給料が高くない職業だけに、収入が減らないようにしたいと考える保育士が多いのです。

保育士は昇給する機会が少なく、経験年数が長くても低収入の人はたくさんいます。育休をとって、同じ保育園でキャリアを重ねることに意義を感じられないのも、育休をとらない理由のひとつです。

保育士でも育休がとりやすい時代になる?

国は、保育士確保プランの4つの柱に「働く職場の環境改善」を挙げています。保育施設の雇用管理改善や、保育士のキャリアアップなど、事業主の意識も根本から変わることが求められています。
また、男性が育児参加をしやすい制度が整備され、保育士の配偶者も育休を気軽に取得することができるようになってきました。仕事と育児の両立はできないと諦めていた保育士も、夫の育児参加によって「仕事を続けられる可能性」も見えてきたといえるでしょう。

まとめ

今回は保育士の産休・育休事情についてご紹介しました。
産休・育休は法律で定められた労働者の権利であり、お給料が支給されない分を補償するための公的な手当の支給もあります。休みが取りにくい保育士という職業であっても、パートや派遣といった就業形態であっても、産休・育休を取得することは可能です。

しかし、産休や育休を取得しにくい職場があることも事実です。
「今の職場では、産休・育休を気兼ねなく取得することは難しいかもしれない……」そんな不安を抱えている保育士には、さまざまな職場の情報を集めてみることをおすすめします。自分のライフステージが変化する前に、保育士の出産・子育てに理解のある職場に移っておくことも大事な選択です。

産休・育休が取りやすい環境かどうか、取得率や実績について細かく知りたい場合は、保育士専門の人材紹介会社に登録してコンサルタントに聞いてみることをおすすめします。

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kiralike編集部

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