園見学のポイントは?転職したい保育士さんのための保育園見学マニュアル
公開日: 更新日: 保育士転職マニュアル積極的に転職活動をしている保育士さんなら、求人に応募する前にできれば保育園の普段の様子を見学したいと思うのではないでしょうか。求人募集をしている保育園の中には「見学OK」の保育園もあります。気になる保育園を見つけたら、まずは見学ができるかどうかをチェックしてみましょう。
今回は、応募の前の「園見学」をテーマに、覚えておくと役に立つ情報をお伝えします。
保育専門の転職支援サービス「キララサポート」なら無料で園見学の日程調整や交渉まで全て任せることができます。
自分一人では不安・・・という方は、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
目次
園見学(保育園の見学)とは?
園見学とは、転職予定の保育士が応募をする前に「保育園の見学」をすることです。実際に保育園を訪ね、施設の中を見て歩きながら担当者の説明を聞きます。
園によっては、保育している現場へ入ることができたり、質疑応答の時間を設けていただけたりすることもあります。
保育士は園見学をしたほうがいい?
保育園は、現場によって個性が全く違うので、保育士さんにとっては「イメージできないこと」がたくさんありますね。事前に見学をすると下記のようなメリットが得られ、転職することへの不安も軽減します。
実際に見なければ分からないことも多い
求人情報や保育園のホームページ、ブログなどを見ても、画像や動画だけでは「ほんの一部分」しか把握できません。「百聞は一見に如かず」で、たった一度の見学でも多くのことが分かることもあります。施設・園内の雰囲気、職員の普段の様子など、実際に足を踏み入れてみることで大事な情報を得ることができるのです。
転職を失敗する可能性が低くなる
転職した保育士さんの中には、保育園のことをよく知らないまま就職したことを後悔している方も大勢います。応募前に「園見学」をしておくことで、そのような失敗を避けることができます。実際に園を訪問することで、自分が気になることを確認し、改めて応募を検討することができます。
転職したい保育士さん必見!園見学までの流れ
保育園の見学は、事前に予約を入れることが基本です。気になる保育園が見つかったら、次のような流れで進めていきましょう。
【見学フロー①】園見学ができるか確認する
求人内容には、園見学ができるかどうか明記されていないこともあります。先に保育園のホームページなどで「見学ができるかどうか」を確認してから予約を入れてください。確認ができなかった場合は、予約の電話の最初にお伺いしましょう。
【見学フロー②】見学の予約を入れる
園見学の予約は、電話予約をするのが基本です。ただし、ホームページに専用の入力フォームを用意している場合や、メールでの予約を受け付けている場合もありますので、電話をかける前にチェックしておきましょう。
また、系列園が複数ある保育園の場合は、園見学の予約を保育園ごとに受け付けるのではなく、採用担当が一括で取りまとめているところもあります。保育園に直接電話をしても運営会社を案内される場合もあるので、採用担当が現場の園にいるのか、運営会社にいるのかを確認してから電話をすることをおすすめします。
園見学の予約をする時に限らず、保育園に電話をする時は、午前中よりは午後(13時~17時)の時間帯を選ぶようにしましょう。
園見学の日時を決める時は、園の都合を最優先することが大切です。希望日を聞かれたら、「いつ頃が良いですか」と相手方に配慮する姿勢を見せましょう。園によっては、3日以内に決まることもあれば、1カ月以上待たされることもあるので、柔軟に対応できるよう予定はなるべく空けておくようにしましょう。
【見学フロー③】保育園を訪問する
園見学に必要な準備は必ず前日までに済ませて、当日は余裕をもって出掛けるようにします。見学者にどこまで見せてくれるかは、保育園の考え方によって違うことを心に留めておきましょう。
園見学をする前に保育士が準備しておくべきこと
園見学の準備で大切なことを3つのポイントにまとめてみました。見学のみの場合は、緊張も少ないので落ちついて準備に集中できますね。
保育園の情報を集めておく
保育園の情報は、見学前の段階で集めておくことが大切です。ホームページなどを事前に見ておけば、見学の参考になり、園に質問することもできますね。情報収集は早めに行うことが「転職のコツ」です。
当日気をつけることを確認する
たとえ見学であっても、面接と同じように「態度と言葉遣い」には気をつけましょう。担当者の話に耳を傾け、質問は「場の空気」を読んでタイミングを図るようにします。どの職員にも必ず挨拶をして、部屋の出入り時は「失礼します」「ありがとうございました」も忘れないようにしたいですね。
保育園では「新任保育士の候補者」という目で見学者を見ています。良い印象を与えるためにも、笑顔を絶やさず、園児たちにも優しく声を掛けましょう。
当日の服装や持ち物は前日までに揃えておく
園見学の日は遅刻厳禁です。午前中に見学の予約を入れている場合は特に、支度を前日までに済ませておきましょう。
当日になって慌てることのないよう、あらかじめ着ていく衣服を決めて袖を通し、アイロンを掛けたり糸くずなどの汚れを取っておいたりするなどして整えておきます。忘れ物をしないよう、必要な持ち物も揃えてカバンに入れておきましょう。
当日の服装や持ち物については、以降で詳しくご紹介していきます。
園見学当日の保育士の服装・身だしなみ
見学とはいえ、面接に出掛ける時と同じように服装や身だしなみにも気を遣う必要があります。
園見学をした後に応募することになれば、見学時の印象も採用に大きく影響します。では、園見学時に好印象を与えられる服装・身だしなみとはどのようなものなのでしょうか。
「スーツ」または「ジャケット着用」が基本
園見学の際も、面接と同様にスーツやジャケットなどのかっちりしたフォーマルな服装が好ましいでしょう。清潔感が大切なので、スーツを着るのが久しぶりな場合は、専用のブラシできれいにしておくか、クリーニングに出しておくと安心です。ウエストのサイズが合わなくなっている可能性もあるので、必ず1回試着をしておきましょう。
スカートよりパンツが◎
見学の最中に立ち座りすることや、場合によっては子どもと目線を合わせるためにしゃがみ込むこともあるかもしれません。膝下丈のスカートでも問題ありませんが、パンツスタイルのほうが動きやすいのでおすすめです。
長い髪はまとめる
長い髪をおろしたままにしていると、お辞儀をする度に髪の毛が垂れ下がってしまいます。髪の毛がボサボサになってしまうのも、乱れた髪の毛を直す様子を見せるのも、あまり良いことではありません。髪の毛が長い場合はひとつ結びにしたりお団子にまとめたりして、すっきりさせましょう。
メイクはナチュラルメイクで
メイクはナチュラルな薄化粧が良いですね。ベースメイクは健康的に見えるようクマなどがあれば隠し、アイメイク・リップメイクは控えめにしておきましょう。特にアイシャドウやアイライナーをしっかり入れると、派手な印象に見えてしまうので注意してください。
ネイル、アクセサリーはNG
保育士は基本的には仕事中、結婚指輪以外の指輪やピアス、ネックレスなどのアクセサリーの着用は禁止されています。ネイルも禁止の園がほとんどでしょう。
園見学の際も、ネイルやアクセサリーはつけずに行くほうが相手方の印象は良くなります。
園見学当日の持ち物を揃えておく
服装と同様に、園見学当日に持って行く持ち物も事前に揃えておきましょう。
大きめのカバン
園見学では、保育園のパンフレットや説明資料などをいただくことがあります。リクルートバッグなどのA4の冊子が入るサイズのカバンを持っていくと、資料を折ったり丸めたりせずにそのまま入れられるのでおすすめです。
メモ帳と筆記用具
こちらから聞きたいことをメモしておいたり、その返答や見学していて気が付いた点などをその場でメモしたりすることができます。手のひらサイズの小さいメモ帳であれば、ジャケットの胸ポケットなどにも入りますね。
上履き、スリッパ
来客用のスリッパを貸していただける場合が多いかとは思いますが、念のため自分の上履きやスリッパを持っていくと安心です。持ち歩き用のコンパクトなスリッパがあれば最適です。
替えのストッキング
カバンの中身に余裕があれば、保育園へ向かう途中でストッキングが破れてしまった場合に備えて、替えのストッキングをカバンに忍ばせておきましょう。面接の際も同様なので、ストッキングの予備をリクルートバッグに常備しておくことをおすすめします。
保育士が園見学で見極めたいポイント
園見学は、自分が気になることを確かめる絶好の機会です。チェックポイントを決めておけば、スムーズに見極めることができます。
【見極めポイント①】建物や設備の状態
まずは、保育士の職場となる保育園の建物や各種設備の状態をチェックしましょう。具体的には、以下のようなポイントを重点的に見てください。
- どんな構造か
- どんな設備があるか
- 老朽化していないか
- 園庭・ホール・保育室の広さ
- 遊具、おもちゃの数や状態
- 清潔が保たれているか
求人情報やホームページに載っている写真は、基本的にきれいな場所しか写されていません。例えば、教室の水回りにカビが生えていたり、戸棚にホコリが積もっていたりする場合は、衛生管理まで手が回っていないと考えられます。また、教室はきれいに掃除されているけど事務所や更衣室は雑然としているといった場合は、人手不足が深刻で残業が多かったり、保育士の待遇が悪かったりする恐れがあります。
園全体を見て、ここで働きたいと思えるかどうか、理想としている保育が実践できる場所かどうかなどを考えてみましょう。
【見極めポイント②】職員の雰囲気
人間関係を理由に転職を決意した保育士さんにとって、最も気になるのは同僚・先輩となる職員ではないでしょうか。以下のようなポイントに絞って様子を観察すれば、職場の雰囲気が見えてきます。
- 見学担当者の態度・言葉遣い
- 職員の笑顔・挨拶・言葉掛け
- 子どもへの接し方・声の掛け方
- 保育士の年齢層
- 保育士の印象
- 和やかな雰囲気があるか
【見極めポイント③】園児の様子
園児の様子を観察することで、保育士の姿勢や園の方針が分かることもあります。
大事なのは「園児を大切にしているか」ということ。子どもがのびのびと過ごせない保育園は、園児も保育士もあまり楽しそうではありません。子どもの様子に違和感があったら、自分の保育観とは合わない可能性があります。
【見極めポイント④】求人内容にマッチしているか
保育士の転職失敗談には、実際に働いてみたら求人内容とは違っていたという話も多いです。そのようなトラブルを避けるためにも、見学の段階でチェックできることはしておきましょう。特に「保育方針」については、実際に保育現場を見れば分かることがたくさんありますよ。
保育園への見学のお礼状は必要か
園見学の結果、その保育園が気に入り応募すると決めたら、お礼状を送るようにしましょう。お礼状では、園への「感謝」と、ぜひ働かせてほしいという「意欲」を伝えます。応募書類と一緒に「添え状を兼ねたお礼状」として同封しても良いですね。
園見学のお礼状の文例
先日はお忙しい中、見学のために大切なお時間をいただきまして、本当にありがとうございました。
貴園の「子どもから出た発想を大切にする」という保育方針に、先生方おひとりおひとりが心から共感し、安心してお仕事に取り組まれているような印象を受けました。子どもたちの作品にはのびのびとした感性が発揮されていて、大きな感動と刺激を受けました。
園長先生をはじめ職員の皆様の、子どもに接する時の笑顔や言葉に深い愛情が感じられて、園全体から優しい雰囲気が伝わってきました。私もぜひ、保育士の1人として仕事をさせていただきたいと強く願っております。
つきましては、応募書類(履歴書、職務経歴書)を同封させていただきました。
どうか面接の機会をいただけますよう、ご検討の程どうぞよろしくお願いいたします。
園見学を効率よくしたいならコンサルタントへ相談を
転職先候補の保育園には見学に行ったほうが良いと分かっていても、複数の園へ足を運ぶ時間はなかなか取れないという方も多いのではないでしょうか。そのような場合には、保育士専門の人材紹介会社に登録してコンサルタントへ相談するなどして、園見学へ行く前に候補を絞り込んでおくことをおすすめします。
【コンサルタントに相談するメリット】
- 求人情報には載っていない情報を教えてくれる
- 自分のニーズに合った保育園を紹介してくれる
- 見学の予約を代行してくれる
- 見学や面接のアドバイスをしてくれる
転職が初めての保育士さんには特に、専門知識が豊富なコンサルタントは心強い味方となってくれることでしょう。応募書類や面接のサポートもしてくれるので安心ですよ。
保育士の転職時の園見学に関するまとめ
今回は転職したい保育士さん向けの保育園見学のポイントをご紹介しました。
保育士が保育園を見学する時にチェックしたいポイントや見学までの流れを知っておくことで、転職活動に弾みをつけることができます。
気になる保育園が「見学OK」だと分かったら、それはもう大きなチャンスです。見学をためらわずに、勇気を出して、予約の電話を入れてみましょう。
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