転職したい保育士さん向け!求人票の見方とチェックすべき10の項目
公開日: 更新日: 保育士転職マニュアル
「もっと自分の力を生かしたい!」と転職したのに思うような働き方ができていない……このようなミスマッチが起こる原因は、転職前に見た求人票の内容を正しく理解していなかったことが原因かもしれません。
求人票から正確な情報を得ることは、転職を成功させるための必須ポイント。分かっている「つもり」にならないよう、注意しましょう。
今回は保育士さんの転職を成功に導く求人票の見方や、必ずチェックしたい項目についてご紹介します。
目次
- 1 求人票とは?
- 2 転職したい保育士さん要チェック!求人票の見方のポイント10つ
- 2.1 【求人票の見方①:給与欄】給与と給料、額面と手取りの違いとは?
- 2.2 【求人票の見方②:勤務時間】気になる残業時間はどう見る?
- 2.3 【求人票の見方③:勤務地・アクセス】シフト勤務でも通いやすいかをチェック
- 2.4 【求人票の見方④:休日】「完全週休2日制」と「週休2日制」は全然違う?!
- 2.5 【求人票の見方⑤:雇用形態】フルタイムor短時間勤務? 希望の働き方に合った雇用形態を選ぶ
- 2.6 【求人票の見方⑥:施設形態】施設の種類によって異なる特徴を把握する
- 2.7 【求人票の見方⑦:応募資格】自分の経験に合った職場かどうかを見極める
- 2.8 【求人票の見方⑧:社会保険】「社会保険完備」の「完備」とは?
- 2.9 【求人票の見方⑨:福利厚生】福利厚生はなんのため?
- 2.10 【求人票の見方⑩:試用期間】試用期間の有無や長さも確認して
- 3 求人票の見方についてのまとめ
求人票とは?
転職活動は、自分に合った求人を探すことから始まります。転職を成功させるためには、求人票のチェックは欠かせません。
求人票は、職業安定法によって定められた労働条件が明示されており、各企業で形式は異なっていても記載されている内容に大差はありません。保育士の転職の際に、必ずチェックしたい10の項目をご紹介します。
- 給与
- 勤務地・アクセス
- 就業時間(残業の有無、休憩時間を含む)
- 休日
- 雇用形態
- 施設形態
- 応募資格・条件
- 各種保険について
- 福利厚生
- 試用期間
転職したい保育士さん要チェック!求人票の見方のポイント10つ
求人票で必ずチェックしたい項目といえば、生活に直結する「給与」や、働きやすい職場かどうかの目安となる「勤務時間」や「福利厚生」などの項目でしょう。転職活動をするなら、必ずチェックする項目ですよね。
でも、これらの項目が重要なことは分かっていても、具体的にはどのような点に注意して見れば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこでここでは、転職を考えている保育士さん向けに、求人票の重要項目の見方をご紹介します。求人票の見方が分からず転職先を決めかねている保育士の方はぜひ熟読してみてください。
【求人票の見方①:給与欄】給与と給料、額面と手取りの違いとは?
まずは、求人票の給与欄の見方についてご説明していきましょう。
本題に入る前に、「給与」と「給料」の違いはご存じでしょうか。日常会話では同じものとして使われがちですが、実は厳密に言えばそれぞれ違った意味を持っています。
「給与」とは、給料や各種手当、賞与など「従業員に支払われる報酬の総称」です。一方の「給料」は、定額の基本賃金である基本給のことを指します。
給料の金額は、学歴や年齢、実務経験などによって決定されることがほとんどで、賞与や残業代、退職金の計算にかかわる大切なものです。
例えば賞与の場合、「賞与2カ月分」は「基本給×2カ月」で計算されます。手当が含まれた月々支払われる金額×2カ月にはならないため、注意が必要です。
さらに注意したいのが、求人票に書かれている給与額は「額面」であること。実際に毎月振り込まれるのは、税金や保険料が引かれた「手取り」であり、給与額より数万円少ない金額になります。「額面の約8割」が手取り金額の目安といわれるので、一度計算しておくと良いでしょう。
【求人票の見方②:勤務時間】気になる残業時間はどう見る?
子どもたちの退園後にとりかかる仕事も多く、「残業はあって当たり前」の歴史が長い保育業界。求人票で注意したいのは、「基本給に○時間の残業手当を含む」の文言があるときです。
これは「みなし残業」や「固定残業」と呼ばれるもので、規定の時間を超えないと残業代は支払われません。
残業は1カ月で45時間、1年で360時間が限度と労働基準法に示されています。月45時間、もしくは年間360時間に近い(または超えて)残業時間が設定されている場合は、日頃から残業が多い職場であるといえるでしょう。
【求人票の見方③:勤務地・アクセス】シフト勤務でも通いやすいかをチェック
「自宅から勤務先までどれくらいの時間がかかるのか」は重視したいポイントです。
保育士の仕事はシフト制であるケースが多く、早朝や遅い時間の通勤でも不便でないアクセスの職場を選ぶことをおすすめします。例えば、普段なら片道1時間の職場でも、早朝は本数が少なく、かなり早めに家をでなければならない場合もあります。また、希望する駅が最寄りの園でも、実はバスで乗り換えなければならなかった、という求人もあります。駅から職場までの所要時間は求人票に書いてあることがほとんどですので、必ずチェックしましょう。路線や求人をチェックし、自宅から職場の最寄り駅まで、最寄り駅から職場までの所要時間を把握しておくと良いでしょう。
【求人票の見方④:休日】「完全週休2日制」と「週休2日制」は全然違う?!
残業時間と並んで、休日数も気になるところ。求人票の休日に関する記載を見る際に注意したいのが、「完全週休2日制」と「週休2日制」との違いと、年間休日日数です。
「完全週休2日制」とは、必ず週に2日は休日があるということです。毎週土日休みなどの場合ですね。
一方「週休2日制」と記載されている場合は、週に2日休日があるのは毎週ではありません。週2日の休みが1カ月のうち1回以上あることを指します。つまり、1週目は2日休みがあっても、2週目以降は週に1日しか休みがない、といった場合もあるため注意が必要です。
また、求人票の「年間休日」とは、運営組織が定める1年間の休日の数を示しています。完全週休2日制の場合は、祝日や年末年始休暇、夏季休暇を入れて、休日は年間125日前後あるといわれています。
土曜保育が当たり前の保育業界では、完全週休2日制ではなく週休2日制の場合が多く、そこまでの日数にはならないかもしれません。休みが多い保育園なのかどうかは、求人票の年間休日日数が125日に近いかどうかを目安にすると分かりやすいはずです。
【求人票の見方⑤:雇用形態】フルタイムor短時間勤務? 希望の働き方に合った雇用形態を選ぶ
雇用形態は「正社員」「パート」「契約社員」「派遣社員」など様々な働き方があります。
正社員は雇用期間が決まっておらず、解雇されたり自分で退職しない限り定年退職まで勤務できるケースがほとんどで、最も安定した働き方といえます。パートの場合は勤務時間が正社員よりも短く、出勤日数も週4日で良いなど職場によって多様な勤務パターンがあります。契約社員は正社員と同様の勤務時間である場合が多いですが、大きな違いは勤務する期間が定められている点です。一定期間の雇用契約を結ぶため、雇用期間が過ぎると社員ではなくなってしまいます。
上記で解説した正社員、パート、契約社員はすべて勤務する園や企業と雇用契約を結びますが、派遣社員は人材派遣会社と雇用契約を結び、園に派遣される仕組みとなっています。業務は園の方針に従って行いますが、給与や福利厚生は人材派遣会社から支給されます。派遣社員も派遣期間が定められています。
一つの場所で長く働きたい方や、様々な職場で経験を積みたい方、家庭の事情で限られた時間・日数しか働けない方など、それぞれのライフスタイルに合わせて雇用形態を選択しましょう。
【求人票の見方⑥:施設形態】施設の種類によって異なる特徴を把握する
保育士の勤務先は様々な種類があり、施設ごとに特徴や業務内容が異なります。例えば、小規模保育園は預かる園児数が少なく、一人ひとりと向き合った保育ができ、企業内保育所などは企業の就業時間に合わせて開園するため退勤時間が夜遅くにならないことが多いと言われています。
各施設形態の特徴と働き方を知ることで、希望に近い職場を見つけやすくなります。
施設形態による違いは関連記事でもチェックできます!
自分に合った施設が良く分からない・・・という方は、施設の特徴を把握した転職のプロに相談してみてもいいかもしれません。
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【求人票の見方⑦:応募資格】自分の経験に合った職場かどうかを見極める
保育士求人を見てみると、そのほとんどが「保育士資格必須」となっています。無資格で保育の仕事に携わりたい方は、補助業務の多いパート勤務であれば無資格で働くことができる求人もあります。せっかく応募しても無資格でNGだったということがないように、応募の段階で無資格でも働けるかどうかを求人票で確認しておきましょう。
また、保育士資格を持っていても勤務経験のない、いわゆる「潜在保育士」の方や保育士を辞めてからブランクの長い方もいます。人材不足の保育業界では、潜在保育士の方やブランクのある方も歓迎している施設が多いため、経験値に不安のある方は「未経験歓迎」「ブランクOK」のような記載がある求人を探してみるといいでしょう。
【求人票の見方⑧:社会保険】「社会保険完備」の「完備」とは?
「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「労働者災害補償保険(労災保険)」の4つが揃って初めて、社会保険「完備」と明記されます。
これらの手当があることは当たり前のように思われがちですが、「完備」ではないところも少なくありません。「社会保険完備」ではなく「社会保険も充実!」などのような書き方の場合は完備ではない可能性があるため詳細をチェックしたほうが良いでしょう。
特にこれから結婚・出産の予定があり、出産後も働いていこうという思いがある場合、「健康保険」や「雇用保険」から出る各種一時金や手当など社会保険の手厚さは見逃せません。
また仕事中のケガに対しての補償となる「労働者災害補償保険」も、体を動かす機会の多い保育士には、ぜひあってほしい社会保険といえますね。
【求人票の見方⑨:福利厚生】福利厚生はなんのため?
福利厚生とは、給与以外に支払われる報酬やサービスのこと。
福利厚生の内容によって年間30万円程度の差が生まれるともいわれています。特に給与が厳しい保育業界では、福利厚生の手厚さもチェックしたい項目です。
福利厚生は、「法定福利」と「法定外福利」の2種類があります。健康保険などの社会保険と雇用保険などの労働保険は「法定福利」、住宅手当や家賃補助、寮や社宅など運営組織が独自に行うのが「法定外福利」です。
「記念日休暇」などの休暇や、給食費負担、通勤手当や駐車場代、退職金制度の有無など法定外の福利厚生の充実は、豊かな生活を送る重要なポイントになります。詳しくチェックし、実際にどれくらいの金額浮くのかを計算してみてください。
【求人票の見方⑩:試用期間】試用期間の有無や長さも確認して
能力や適性を見極めるために試しで雇用するのが試用期間。保育業界では、1~3カ月程度の試用期間を設けているところが多いようです。
試用期間中は給与や待遇面で求人票の内容と異なることも多く、期間を過ぎても必ず正規採用になるとは限りません。試用期間の長さや条件、正規採用の可能性などきちんと確認しましょう。
求人票の見方についてのまとめ
転職したい保育士さん向けに、求人票の見方を解説しました。
給与の額面と手取りは違うことや、「完全週休2日制」と「週休2日制」では実際の休日日数が大きく異なる可能性があることなどは、知らないと損をする重要な情報です。より有利な条件で転職を成功させるためにも、ご紹介したポイントをしっかり覚えて求人票をチェックするようにしましょう。
園長のお人柄や働いている職員の声、園の周辺エリアの地域情報など求人票に記載が無いような情報に関しては、保育士専門の人材紹介会社に登録してコンサルタントに聞いてみることをおすすめします。
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