保育園で作る母の日のプレゼント製作7選!製作のねらいや配慮もご紹介

公開日: 保育の仕事

5月の第2日曜日は「母の日」です。ゴールデンウィークが終われば、保育園では「母の日製作」の準備が始まります。

今回は、母の日プレゼントを計画中の保育士さんにおすすめの製作をご紹介します。母の日製作のねらいや、保育士が配慮するべきこと、業界の「母の日事情」なども併せてお伝えしますね。

母の日はいつ始まったか

母の日を創設したのは、アメリカ・ウエストバージニア州のアンナ・ジャーヴィスです。社会活動家だった母親を称え、追悼会で参列者にカーネーションを配ったことがきっかけになりました。

その後、アンナ・ジャーヴィスは「母に感謝する日」の設置を訴えて、熱心に運動を始めました。1914年にその願いは叶えられ、「母の日」はアメリカ国民の祝日となりました。

日本で「母の日」が広く周知されたのは、1937年に製菓会社が普及イベントを行ったことが始まりでした。戦後になってから、5月の第2日曜日が「母の日」と制定されています。

日本では「母の日」には何をする?

日本でも母の日の贈り物といえば「カーネーション」というイメージが定着しています。お花の他にプレゼントやカードを添えて贈る人も多いですね。

物をプレゼントするのではなく、母親に代わって料理を作ったり掃除をしたりといった家事をして、お母さんにゆっくり過ごしてもらうケースもあります。

保育園で「母の日製作」をするねらい

母の日に向けて製作遊びを予定している保育園も多いことでしょう。保育園では、下記のねらいを意識して「母の日プレゼント」を製作します。

お母さんへの感謝を再確認して「ありがとう」の気持ちを伝える

笑顔の母親と子ども母の日は、お母さんに感謝する日です。

ただの制作の時間にならないよう、お母さんへの感謝の気持ちを改めて感じられるよう製作に入る前に「みんな、生まれる前はお母さんのお腹の中にいたこと、生まれてからもずっとお母さんに守られていること、お母さんは我が子のことが大好きだということ」を子どもたちに伝えましょう。絵本や紙芝居などを取り入れると伝わりやすいですね。

話をした後に、日常生活の中で「お母さんはどんなことをしてくれているのか」を子どもたちに考えてもらうのも良いでしょう。「ごはんを作ってくれる」「着替えを手伝ってくれる」「一緒に遊んでくれる」などの意見を挙げてもらうことで、子どもたち自身の感謝の気持ちがより強まります。

感謝の気持ちを「プレゼント」という形にすることで、お母さんへ伝えます。

いつもがんばっているお母さんを労う

母の日製作は、子どもが「お母さんががんばっていること」について考えるきっかけになります。「お母さんは大変だなぁ」というイメージが見えてきたら、そんなお母さんに何をしてあげたいか、と考えることにつなげていきます。

我が子から贈られたプレゼントは、いつもがんばっているお母さんにとって大切な宝物になります。お母さん方の仕事や子育ての励みになることを願って、保育園では母の日製作を計画します。

保育園で製作する「母の日プレゼント」のアイデア

今回は手に入りやすい廃品や100均グッズなどを使う、準備が簡単な製作を厳選して5つご紹介します。

製作①「豆腐パックのカーネーションバスケット」

カーネーションバスケット豆腐パック(一丁分サイズ)にリボンやキラキラテープなどを貼り、モールで「持ち手」を付けてバスケットを作ります。

赤やピンクのペーパーフラワーをカーネーションに見立てて箱いっぱいに入れれば、可愛いフラワーバスケットになります。ペーパーフラワーは通常の半分ほどの大きさにすると、小さなバスケットにマッチしますよ。

ペーパーフラワーの作り方についてはこちらの記事で解説しています。カーネーション風のお花の作り方も掲載しているのでぜひ参考になさってください。

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製作②「空き箱を使った小物入れ」

空き箱を使った、メッセージ入りの小物入れです。箱のサイズはB6~A4程度で、自宅にあるものそれぞれ持参してもらいます。

空き箱のフタの上面に、色画用紙を貼って下地にします。その上に、折り紙のカーネーション・ペーパーフラワー・リボン・小さなカード・シール・キラキラテープなど、好きなものを飾っていきます。

フタの裏面にはお母さんへのメッセージを書き入れます。「おかあさん いつもありがとう」などのシンプルな文章でも大丈夫ですが、子どもが考えたメッセージを書くと個性が出ますね。

製作③「空きビンで作る花瓶」

幼児が花瓶を作る際には、佃煮やジャムなどが入っていた小さめの空きビンが向いています。表面に紙粘土を貼り付けて、乾く前にビーズやスパンコールを押し込むようにして飾ったら完成です。

花瓶に色を塗りたい場合は、紙粘土が乾いてからにします。仕上げにニスを塗ると、陶器のようなツヤが出ますよ。

手作りの花瓶は、形も飾りつけも「子どもらしさ」が溢れていて、お母さんにとっては心に残るプレゼントになることでしょう。壊れにくいので、いつまでも長く飾ることができますね。

製作④「100均のおしゃれ紙皿のメッセージプレート」

カラー紙皿100均で手に入る模様や柄入りの紙皿も、製作に便利な道具です。花柄や可愛い模様が付いたものを準備して、子どもが好きな紙皿を選べるようにしましょう。

お母さんの似顔絵やメッセージを付けて、リボンやシールで飾れば、素敵なメッセージプレートの完成です。

製作⑤「100均のフォトフレームをおしゃれにアレンジ」

100均のフォトフレームは種類が多く、子どものプレゼント製作にも手軽に使えるのでおすすめです。フレームに模様を描いたり、デコレーション用のビーズ・ポンポン・スパンコール・ボタンなどを貼ったりすれば、世界に1つだけの母の日フォトフレームができますね。

制作⑥「ペットボトルキャップで手作りネックレス」

ペットボトルキャップにビーズやシールでデコレーションし、キラキラのネックレスを作成してみるのも良いかもしれません。ペットボトルのキャップの横側面に穴をあけ、ひもを通したものにビーズなどで飾りをつけます。ペットボトルのキャップに穴をあける作業は保育士の先生が予め準備しておく方が安心です。

制作⑦「ハンドスタンプで作る花束」

手に絵の具を塗って紙にスタンプし、手作りの花束イラストを作ります。花束をイメージしたイラストの周りに手のスタンプを押すことで、手で持って渡してくれているような作品になりますね。花の部分も、指を使って細かくスタンプしてみても良いかもしれません。

保育園で製作する「母の日プレゼント」のアレンジ

製作したプレゼントに更にアレンジを加えて華やかにしたいときにおすすめのアイデアを、2つご紹介します。

製作のアレンジ案①「子どもの作品に写真をプラスする」

子どもの写真フォトフレームに写真を差し込んだり、メッセージカードに写真を貼り付けたりして、子どもが作った作品に写真を加えることで、プレゼントに華やかさと面白味が出てきます。

とびきりの笑顔の写真や、入園式・進級式の写真などが定番ですが、園児の個性に合わせておもしろい変顔をした写真などを選んでも良いですね。

製作のアレンジ案②「保護者の似顔絵を書こう」

年中や年長児のクラスであれば、似顔絵を描くのにチャレンジしてみるのもおすすめです。

下記のページでは、似顔絵を描くときのコツとレクチャーの仕方をご紹介しています。絵を描くのが苦手な人向けのアドバイスもあるので、「似顔絵を描くのはあまり得意じゃない…」と苦手意識を持っている保育士さんはぜひ参考になさってください。

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保育園の「母の日製作」で配慮したいこと

父親と子ども母の日のプレゼント製作では、父子家庭などの「母親がいない家庭の子ども」への配慮を忘れないようにしたいですね。

「おかあさんいないから描けない」と子どもが言ったら、その子が父子家庭の場合はもちろん、保育園側では何も把握していない場合でも「うん、そしたら他の家族の方の絵を描いてみようか」と優しく笑顔で受けとめましょう。園に未報告で、すでに別居しているなどの状態になっている可能性もあるためです。「おばあちゃん」でも「おとうさん」でも「おねえさん」でも、自分が描きたい家族を描くようにします。

世の中には様々な家族があり、ひとりひとりがみんな違うのだということを、普段から保育士が話していると、ひとり親をからかう子どもはいなくなります。保育士自身が気を遣い過ぎて過敏になることは、かえって不自然な対応になってしまうので日頃から留意しておきましょう。

「母の日」のイベント実施を見直す保育園もある

近年、プレゼント製作など「母の日・父の日」に関連するイベントや活動を取りやめる保育園が増えています。ひとり親家庭が年々増えていることが、その理由です。母の日・父の日のイベントを見直し、プレゼント製作をしなくなる保育園はますます増えていくことでしょう。

そこで、母の日・父の日の枠を外したファミリーデーを、新しい行事として取り入れる保育園も少しずつ増えています。ファミリーデーは、子どもたちが「いつもお世話になっている家族」に感謝する日です。プレゼントは特定の人へ贈るのではなく、「家族へのプレゼント」として製作します。

「毎年恒例だから」といった理由で母の日の製作を行っているようであれば、実施の仕方を考え直してみても良いかもしれません。

保育園の母の日のプレゼント製作についてのまとめ

今回は、母の日のプレゼント製作について、保育のねらいや製作アイデアをご紹介しました。

母の日のプレゼントは、お家に飾って家族で楽しめるようなものを作るのがおすすめです。折り紙で作ったカーネーションやお母さんの似顔絵などを取り入れると、母の日らしさがアップします。

お母さんは、心のこもったプレゼントをきっと喜んでくれます。子どもだけでなく、保育士さんの思いも一緒に受け取ってくれますよ。

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キララサポート編集部

キララサポート編集部

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