うつ病で退職した保育士の退職理由はどうする?転職先への退職理由の伝え方
公開日: 更新日: 保育 , 保育士の働き方・環境保育士は業務が多い上に、人間関係のストレスや子どもの命を預かる責任などプレッシャーがかかる職業です。そのため、心身の不調によって休職や退職する保育士も少なくはありません。うつ病を抱えると、休職や転職活動に対してさまざまな不安がありますよね。
今回はうつ病が原因で退職した保育士の方に向けて、転職先への退職理由の伝え方についてご紹介します。
目次
保育士の退職理由として多いもの
保育士の退職理由として最も多いのが「職場の人間関係」です。保育士は女性が多いこともあり、性格や価値観の不一致など保育業務とは関係のない部分で悩んでしまうケースもあります。職場の雰囲気が悪いと業務がやりにくく居心地も悪くなるため、退職する方が多いようです。その他の退職理由としては、「給料・待遇」「仕事量が多い」「労働時間が長い」などが挙げられます。
このように、保育士は人間関係のトラブルや仕事量の多さからストレスをためやすい職業です。なかなか身体を休める時間もなく、最終的にはうつ病等を発症して退職してしまうケースも多くあります。
うつ病が原因で保育園を退職した場合、まずは「休養」
うつ病を発症したら、まずはしっかりと休養をとることが一番大切です。
「休養してしまうと復職できなくなるのではないか」「今後の生活はどうなるのか」など不安に感じることも多いかもしれません。しかし、心身が不調のまま無理をしたり働きながら転職活動をしたりするのは、精神的にも体力的にも負担が大きくかかります。もし新しい職場で採用されたとしても、うつ状態が安定していなければ症状が再発する可能性が高いです。
そのため、転職活動を始める前に休養をとって心身を回復、安定させることを第一に考えましょう。
転職先への退職理由の伝え方
転職先へ退職理由を伝える際、病状に対して特に不安がなければ病気のことを伝えなくても大丈夫です。反対に、業務中に支障が出ることがあり得る場合は正直に伝えて企業に理解を得ておくと、何かあった時にフォローしてもらえる可能性が高いです。
うつ病が原因の退職理由の伝え方
例)毎日残業する業務量の多さから心身ともに追いつめられる環境が続き、職場に相談したが改善されず、うつ病を発症しました。保育士としての事務スキルは身に付きましたが、業務に追われて子ども一人ひとりと向き合える時間がありませんでした。今後は、もっと子どもの成長に寄り添えるような環境で保育を行いたいと思い、退職しました。 |
転職先に伝える退職理由はうそをつかず、正直に伝えましょう。保育園では園同士のコミュニティーもあるため、転職先に退職理由を知られているケースがあります。
また、病名だけではなく何が原因であったのかを具体的に伝えることが大切です。その上で採用しても問題ないか、園側で対策できるかを判断してもらえるので、入職後の再発を防ぐことにもつながります。
休職をしていた場合
例)長時間労働や休日出勤が続いたことで体調を崩してしまい、◯月から休職をしています。療養期間を経て、現在は体調も回復していますので業務に支障はありません。 今後は、長時間労働や休日出勤など過度な負荷がかかることは避け、もっと子どもと向き合える時間を作り、自分自身も成長できる環境で働き続けたいと思い、退職を決意しました。 |
休職について隠したいということもあるかと思いますが、休職期間がある場合は早い段階でその旨を伝えておくと良いでしょう。なぜなら、休職の事実を隠すと実際の自分の経験値と企業が想定している経験値にズレが生じ、入職後の業務内容にギャップを感じてしまうなど双方にとってマイナスに働く可能性があるからです。
休職の有無が合否判定に大きな影響を与えることはありません。重要なのは、しっかりと療養できたことや今後の働き方、将来像をプラスに伝わるようにしましょう。
うつ病から良い転職先を見つけるためのポイント
うつ病が安定して新しい転職先を探す時は、保育士に対する配慮が行き届いた職場であるかどうかを見ることが大切です。
保育者研修など研修制度がある
保育園によってはメンタルヘルス研修やハラスメント研修を実施しているところもあります。保育士は同僚だけでなく、子どもや保護者など人間関係が非常に重要となる職業です。特に保育士の退職理由で多く挙げられているメンタルヘルス対策の重要性は高いため、研修を取り入れている園は増えています。メンタルヘルスケアに重きを置いている保育園だと職場定着もしやすいため、研修制度が充実しているとより良いでしょう。
福利厚生が整っているか
福利厚生には法律で決められている「法定福利厚生」と園独自で決められている「法定外福利厚生」の2種類があり、休職制度は法定外福利厚生に含まれます。
福利厚生が整っているのは従業員への配慮の表れです。実際に休みをとるかは別として、もしもの時を考えて休職制度が整っているだけでも安心感は変わってくるでしょう。
園によっては休職制度が設けられていない場合もあるので、転職先の就業規則を確認しておきましょう。
勤務形態が柔軟かどうか
うつ病にかかっている方はどうしても気分の波があり、特に理由がなくても良い時と悪い時を交互に繰り返します。また、「冬季うつ」「気象病」のように、季節や気圧の変化にさらされると体調を崩してしまうこともあります。
保育士の勤務形態は基本シフト制ですが、状態に応じて一時的に短時間勤務へ切り替えたり、通常の勤務時間に戻したりすることが可能かを確認しておきましょう。病気へ対する理解や配慮が行き届いている園であれば、勤務形態を柔軟に対応してもらえる可能性が高いです。
給料・ボーナス・昇給・昇進などの待遇面はどうか
病気関係なく新しい職場で長く働くためには、給料やボーナス、昇給などの待遇面や、通勤時間、休日日数なども重要です。うつ病が原因で退職してから新しい転職先を探す際、「うつ病となった原因がない職場であればどこでも」と考えがちで、他の条件を妥協してしまうことがあります。しかし、「残業が減るのであれば給料が下がっても良い」と思って転職先を決めると実際に残業は減るかもしれませんが、給料が下がることで生活水準が変わるなど、別の問題が出てくる可能性があります。
「うつ病を経験した自分」に合う職場を探すことはもちろんですが、それ以外の待遇面でも自分が職場に求めることが何なのかを明確にして職場を選びましょう。
転職先探しはエージェントを頼るのもおすすめ
うつ病の療養のために一定期間休養して回復し、保育士として復職できるようになったらいよいよ転職活動が始まります。
新しい転職先探しは、転職エージェントを活用することもおすすめです。エージェントはうつ病の方の不安に寄り添い、働くことに対してどんな悩みがあるかを理解した上で求人を探してくれます。時間や手間がかかる転職活動も、負担をかけずスムーズに進めることができるでしょう。一人ではなくエージェントと二人三脚なので、不安を解消しながら転職先を探すことができます。
キララサポートでは、退職・転職に関するさまざまなサポートを行っています。職場の雰囲気や園の方針など求人だけでは分からない情報もお伝えし、一人ひとりのご希望に沿った提案をいたします。保育士の転職活動に不安な場合は、ぜひキララサポートへお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は、うつ病で退職した看護師の転職先への伝え方や新しい職場を見つけるためのポイントについてご紹介しました。退職理由や休職の有無について隠したいという方もいるかと思いますが、大切なのは自分自身が無理なく働くことができるかどうかです。まずはゆっくり休養をとって回復に専念し、快適に働ける転職先を見つけましょう。
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