保育園で雪遊びをしよう!子どもが喜ぶ雪遊びの例と注意点
公開日: 更新日: 保育の仕事
日本では雪の降る地域が限られているので、雪遊びをたっぷり楽しめる保育園と、雪が降るのが珍しい保育園があります。それでも、降雪量に関係なく子どもたちは「雪」が大好き!空から舞い降りる雪をうれしそうに眺めます。
今回は「保育園でできる雪遊び」を中心に、保育士が気にかけたい「雪遊びの注意点」や「服装」についてお伝えしますね。
目次
雪があまり降らない地域の保育園での「雪遊び」のねらい
雪が少ない地域の保育士さんにとって、たまに降る雪は絶好のチャンスです。すぐ解けてしまうだけに、雪遊びのねらいは「雪を体験すること」がメインになります。
- 雪に触れて冷たさを体感する
- 地面に積もった雪を踏みしめて感触を知る
- 雪を集めると固まることを知る
- 雪で何かを作ることを経験する
- 雪が消えてしまうことを知る
保育園で雪遊びをしよう!少ない雪でも遊べる雪遊び5選
まずは降雪量の少ない地域でもOKな、うっすらと積もった程度の雪でも遊べる雪遊びを5つご紹介します。積雪量がかなり少ない場合は、地面に積もった雪だけでなく、植栽の上や屋根の上に積もった雪も集めてから雪遊びをするのがおすすめです。
1.雪で「電車ごっこ」をしよう
子どもたちが電車になって、雪の積もった園庭や公園を走ります。最初は保育士が先頭になりますが、慣れてきたら子どもたちだけで走ります。遊んだ後に周りを見渡すと、足跡の「雪模様」ができてとてもきれいです。積雪量がかなり少なくても楽しめる雪遊びです。
2.雪に「お絵描き」してみよう
積もった雪の上に、指でお絵描きをしてみましょう。先に保育士が書いて見せると、子どもたちは「雪に絵が描けること」にワクワクします。木の枝をペンのように使うと、指よりも細い線が描けますよ。
3.雪を集めて作りたい「雪だるま」
木の上などに降り積もった雪を集めて丸めた雪玉を、雪の積もった地面の上で転がしていきます。大きくなった雪玉を2つ重ねると「雪だるま」ができますね。木の枝・木の葉・石ころなどをつけて顔を作ると、自分だけの雪だるまが完成します。
4.雪ならではの「ままごと遊び」
雪のままごと遊びも、砂遊びと同じようにカップやミニバケツを使って遊びます。
雪遊びならではの楽しさは、型を取った雪に「絵の具で色づけ」ができることです。白い雪にカラフルな模様が加わって、飾りたくなるような「雪のデザート」ができますよ。
5.「雪玉」をたくさん作ってゲームをしよう
ちょっぴり湿り気のある雪は「雪玉」に向いています。たくさん作って、ゲームをしてみましょう。
①雪の的当てゲーム
的になるのは、ペットボトル・バケツ、木、遊具などです。人や窓ガラスに向けて雪玉を投げないように、あらかじめルールを決めてから遊びましょう。
②雪玉転がしゲーム
雪山の上から雪玉を転がし、どちらが先にゴールするかを競います。雪玉が途中で止まってしまうこともあるので、誰が勝つか分からない意外性が面白いですね。
③雪玉ピラミッドを作ろう
雪玉をたくさん作って、ピラミッド型に積み重ねていくゲームです。途中で崩れないように、子どもは慎重に雪玉を重ねます。より高いピラミッドを作ったチームが優勝です。
雪国(豪雪地帯)の保育園での「雪遊び」のねらい
雪がたくさん降る地域の子どもにとって、雪遊びは砂遊びや泥んこ遊びと同じように「日常的に楽しめる遊び」です。雪国の保育園では、さまざまな保育のねらいを目標にして、毎日のように雪遊びを取り入れています。
- 寒い外気に慣れることで抵抗力がつく
- 筋力やバランス能力が向上する
- 危険を回避する意識が高まる
- 想像力やイメージを活かして遊ぶ
- 友だちと協力して1つのものを作り上げる
雪国の保育園ならではの雪遊び7選
こちらでは、降雪量の多い地域におすすめの、たくさん雪を使う雪遊びを7つご紹介します。
1.雪で「顔型」を作ってみよう
積もった雪に、顔をそっとうずめて「雪の顔型」を作ってみましょう。最初は「雪の冷たさ」にビックリしますが、友だちと一緒に顔をうずめればテンションが上がり、笑いながら何度も繰り返して遊ぶようになります。
2.「雪の上」に寝転んでみよう
積もった雪の上に、大の字になって寝転んでみます。全身で感じる「雪のふわふわした感触」は、新雪だから味わえるものです。いろんなポーズで寝転んで、身体の型を作ったり、ゴロゴロ寝転がった跡(雪模様)を見たりして楽しむのもいいですね。
3.「雪のポール」で輪投げをしよう
雪を高く積み重ねて「輪投げ用のポール」を作ります。投げる輪はフラフープなどを使いましょう。いろんなタイプのポールを作ると、輪投げゲームが楽しくなりますよ。
4.雪の中で「宝探し」をしよう
新雪が降り積もった園庭に、カラーボールをばらまいておきます。ボールは雪の中に沈むので、パッと見ただけでは探せなくなります。よーいどんで園庭に飛び出し、ボールをより多く集めた子どもがチャンピオンです。
5.みんなで「雪山」を作ろう
雪がたくさん積もった時は、子ども用スコップやバケツを使って、1カ所に雪を集めます。制限時間を設けて「雪積みレース」にしても盛り上がりますね。大きな雪山が完成したら、横穴を掘ってかまくらにすることもできます。
6.「簡単そり」で遊ぼう
大きな雪山ができたら、そりすべりをしたいですね。保育園の子どもにおすすめなのが「お米の袋で作ったそり」です。底の角に穴を開ければ、はいてすべる「パンツ型そり」が完成します。子どもにも扱いやすく安全ですよ。
7.「雪の基地」を作ろう
雪国の保育園では、子どもが穴を掘って「自分だけの基地」を作ります。そこでは、好きなおもちゃで遊んだり、友だちとおしゃべりをしたり、基地の醍醐味を存分に楽しみます。穴の中は風が当たらず少しだけ暖かいので、子どもにとっては最高の遊び場なのです。
保育園で雪遊びをする時の服装は?
雪遊びの服装で、最も大事なことは「防寒・防水」です。雪遊びをする時には、どんなことに気を付ければ良いのか、ポイントを挙げてみました。
【雪遊びに適した服装】
- アウターは防水加工があるもの
- 帽子は耳が隠れるもの
- インナーはハイネック(マフラーは遊びの邪魔になるのでNG)
- 長靴は必須アイテム(ブーツは濡れるのでNG)
- 手袋も防水加工があるもの(年中長児は5本指の手袋が遊びやすい)
- 靴下は厚めのもの
雪国の子どもは雪遊び専用のウエアを持っていますが、雪の少ない地域では防水加工がされているアウターを持っていないこともあります。その場合は、レインコートや雨合羽などを持参してもらい、アウターの上に重ねて着せるようにしましょう。
雪遊びをする時に保育士が注意したいこと
雪のある環境はいつもより危険な箇所が多く、保育士は厳重に注意して「安全管理」をすることが必要です。雪によって子どもの様子も見えづらくなるので、常に緊張感を持って目を配るようにしたいですね。
【雪遊びの注意点①】危険箇所は何度も確認する
雪の状態はどんどん変化するので、保育士は子どもたちの様子を見ながらも、危険箇所には目を光らせましょう。落雪や増水の可能性がある場所には近づかないようにロープを張り、遊ぶ前には「行ってはいけない場所」について、子どもたちに必ず伝えるようにします。
【雪遊びの注意点②】外にいる時間は30~40分
子どもの年齢にもよりますが、雪遊びをする時間は30~40分程度にしましょう。子どもは遊びに夢中になると「寒さ」を忘れてしまい、身体が冷えて鼻水が出てくることもあるので、遊び時間は保育士が調整するようにしたいですね。
【雪遊びの注意点③】子どもの体調チェックは忘れずに
体調チェックは登園時だけではなく、外に出る前にも最終チェックを行うことをおすすめします。冬は体調が変わりやすいので、熱・顔色・鼻水・くしゃみ・咳など、子どもの様子に気を配りましょう。
「鼻水が出ていたら雪遊びは不可」など、雪遊びがOKな体調の条件を厳しくして、子どもが納得できるように話しましょう。
保育園の雪遊びについてのまとめ
保育園で楽しめる雪遊びの例やねらい、雪遊びをする時の服装・注意点などをご紹介しました。
積雪量が少なくても、雪を踏む感触を楽しんだり雪をかき集めて雪だるまを作ったりといった雪遊びができます。雪の多い地域であれば、雪に顔をつけたり寝転んだりといった、豪快な雪遊びが楽しめます。
ただし、雪遊びには落雪や寒さなどのリスクもつきものです。園児たちが安全に遊べるよう、十分に配慮をしましょう。
今回ご紹介した「雪遊び」は、オーソドックスでシンプルなものばかりです。子どもにとって雪は新鮮な驚きであり、心がわくわくするもの。だから、純粋に「雪を味わうこと」ができる遊びばかりを集めてみました。
雪で遊んだ子どもたちから、どんな感想が聞こえてくるのでしょうか。楽しみですね!
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