子育て中の保育士さん必見!仕事と子育てを両立できる働き方のコツとは?

公開日: 更新日: 保育 , 保育士の働き方・環境

結婚や出産を予定している保育士さんの中には、子育てをしながら保育士として活躍できるか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。職場によっては残業や持ち帰り仕事が多く、家庭との両立が難しいと感じる方もいらっしゃるのが現状ですが、多くの保育士さんがライフイベントを経験しながらも仕事を長く続けています。今回のコラムでは、保育士が子育てと仕事を両立させるためにできる工夫についてご紹介します。

子どもがいる保育士の割合は?

東京都福祉保健局によると、調査対象の14,531名女性保育士のうち7,992名は子どもがいる現役保育士でした(※1)。約半数が子どものいる保育士であり、仕事と家庭を両立させています。ただし、仕事の内容・業務量や家族の都合により両立できない方が多いことも事実で、潜在保育士数は依然として増加傾向にあります。

保育士の離職理由について

保育士の退職理由を見てみると、保育業界内の別の職場への退職に次いで結婚が約3割を占め、出産・育児も約2割という結果となりました(※2)。家庭を持つ保育士のうち、保育士を辞めた理由のほとんどが結婚や出産といったライフイベントによるもののようです。保育士は女性率が高く、子育てと仕事が両立できる環境作りは業界全体の課題といえます。

保育人材の確保における取り組み

ライフイベントを理由とした退職は保育士不足にも繋がっており、国や自治体で様々な取り組みが実施されています。

保育士等の子どもの優先入所等に係る取扱い

子どもの預け先が見つからず、出産・育児が落ち着いても保育士として復帰できないというケースがあります。そのような事態を防ぐため、自治体によっては保育施設に空きがある場合、保育士の子どもが優先的に入所できる制度を設けています。

職場復帰のための保育実技研修

ライフイベントなどを理由にブランクのある保育士の方向けに、実技研修の機会を提供してもらえる制度です。各都道府県に設置されている「保育士・保育所支援センター」にて再就職相談や実技研修を受けることが可能です。

上記支援は自治体によって詳細が異なります。実施していない場合もあるため、お住まいの地域で確認してみてくださいね。

未就学児を持つ保育士に対し、保育料の一部を貸し付けてもらえる制度もあります。条件を満たすことで返還が不要になるため、お子さんのいる方は一度チェックしておきたいですね。

保育士不足解消のため、国や自治体が様々な保育士向けの補助金制度を用意しています。すでに保育士として勤務している方はもちろん、保育士資格があるものの保育以外のお仕事に就いている「潜在保育士」の方向けの制度も用意されています。今後保育士を目指す方は、...

保育士の仕事と子育ての両立が難しい理由

保育士の仕事と子育ての両立が難しいとされる理由はどのようなものがあるのでしょうか。

残業が多い

職場によっては行事前の準備があり、残業をしなければ仕事が回らないケースもあるようです。職場で過ごす時間が長くなってしまい、子育てにかける時間が削られてしまう悩みに繋がります。また、残業があると自分の子どもを保育園に迎えに行く時間に間に合わないため、終わらなかった仕事を家に持ち帰らざるを得ないというのが現状のようです。

体力的・精神的負担が大きい

保育士の仕事は抱っこや子どもとのかけっこなど体力を使う場面も多く、仕事を終えて家に帰る頃には疲れてしまって家事ができない方もいます。仕事終わりに家事や育児に力を注ぐ余裕がないと感じる保育士の方は、家庭のために退職を検討されるようです。

子どもの行事に参加できない

職場の行事と自分の子どもの行事が重なってしまい、子どもの行事に参加できないケースがしばしばあるようです。また、イベントが重なっていなくても休みがとりづらい職場で働いている方は、子どもに合わせて休むことができず、行事に参加できないこともあります。仕事を優先させるか、親として我が子の行事を優先させるかといった葛藤を抱えることも子育て中の保育士の方に多い悩みです。

緊急事態に対応できない

小さなお子さんがいる方は、急な体調不良で当日休みを取らざるを得ない状況も発生します。保育士不足によりギリギリの人員配置で運営している職場で働く方は、急な休みで職場に迷惑がかかることを負担に感じ、保育士を続けられないと感じてしまうようです。

子育てをしながら保育士として働きたいと希望していても、そのための職場環境が整っていない職場が多いため、保育士を続けるのが難しいと感じる方が多くいます。

保育士の仕事と子育てを両立するために必要なポイント

保育士の仕事と子育ての両立のために必要なことをご紹介します。

職場に相談する

業務量の多さで悩んでいる場合は、一人で抱え込むのではなくまず園長や上司に相談してみましょう。保育は他業界よりも比較的子育てへの理解があるため、負担が軽くなるよう協力してもらえる場合が多いようです。働き方を変えてもらうよう相談しても対応してもらえない場合は、子育てに理解のある職場への転職を検討するのも一つの手段です。

家族と協力し合う

一人で子育ても仕事もすべて行うとなると大きな負担になってしまいます。仕事との両立を目指すにあたり、家族の協力は必要不可欠といえます。仕事の日に子どもが体調を崩した際は配偶者や親に面倒を見てもらうなど、周囲のサポート体制を整えておくと安心です。

子育て中も働きやすい職場を選ぶ

人員配置に余裕のある職場であれば、子どもの体調不良などで欠勤・早退しなければならなくなった場合も協力してもらえる環境であることが期待できます。また、同じような子育て中の社員が多い職場であればお互いにサポートし合えるため、職場選びの際は勤務している人の年齢層などもチェックしておきたいですね。子育て支援に積極的な職場や、託児所を用意している施設もあるため仕事探しのポイントにしておくと良いでしょう。

保育士と子育てとの両立を考えた働き方について

雇用形態や勤務する施設形態を見直すことで両立しやすくなる場合もあります。子育て中の方におすすめの働き方の例をご紹介します。

公務員保育士になる

公務員保育士とは、地方自治体の運営する公立の保育園で働く保育士のことを指します。地方自治体の公務員保育士試験に合格することで勤務が可能です。公務員保育士は残業が少ない、産休育休制度が整っているなど子育てをする女性にとって働きやすい環境といえます。ただし、公務員のため同一自治体の中で異動や転勤がある点は注意しておきたいポイントです。

企業内保育園で働く

企業が運営する事業所や近隣エリアに設置されている、自社社員向けの保育施設を企業内保育園といいます。基本的に企業の営業日に合わせて開園しているため、土日休みのところがほとんどです。また、子どもの人数が少ないため、一般的な保育園よりも負担が少ない傾向にあります。

小規模保育園で働く

小規模保育園は6~19人定員の少人数の保育園を指し、保育園自体のスペースも小さいのが特徴です。最低限の保育のみを行うところが多く、行事イベントが少ない職場が多いようです。園児数が限られているため、一人一人としっかり向き合う保育がしたい方にもおすすめです。

時短社員になる

保育園によっては未就学児を持つ保育士を4〜6時間程度の短時間勤務でも正社員として雇用する「時短正社員制度」を設けている場合があります。妊娠前から働いている保育士に限定しているところがほとんどのため、将来的に子どもを産みたいと考えている方は就職、転職前に応募先に時短勤務の制度があるかどうか確認しておくことをおすすめします。フルタイムの正社員は担任業務やイベント準備など様々な業務を受け持ちますが、時短社員は担任を持たないフリー保育士になる場合が多く、心理的な負担も少なく働くことができます。

派遣社員になる

派遣保育士は週3日〜5日程度で働く日数や時間を決めて勤務できるため子育て中の保育士に適した雇用形態といえます。また、派遣保育士は非正規雇用の働き方の中では高時給なため、子育てをしながら空いている時間で効率よく収入を得ることが可能です。時短社員と同様に担任になるケースは少なく、残業もほとんどありません。

保育士さんの多くは正規職員(正社員)やパートとして働いているかと思いますが、近年「派遣保育士」として働く方も増えています。派遣保育士とは、派遣社員として働く保育士さんのこと。では、保育士が派遣で働くことによってどんなメリットがあるのでしょうか?ま...

アルバイト・パートになる

朝保育のみ、夕方保育のみなど短時間からライフスタイルに合わせて働くことができます。正社員よりも給与はかなり下がるため、収入は安定しない点は注意が必要です。
2015年時点では平成27年のデータによると45.6%が非正規社員雇用で働いており、ライフスタイルに合わせて雇用形態を選ぶことは一般的なようです(※1)。家庭と仕事の両立のためには正社員のみにこだわらず、無理なく続けられる働き方を選ぶことが大切です。

子育てをしながら保育士として働くメリット

先輩に質問をする介護職員子育ては仕事で活かせる経験も多く、保育士としてのスキルアップにも繋がります。

保護者の気持ちがよく分かるようになる

同じ親の立場として理解できる部分が増えるため、保護者対応がうまくできるようになったと感じる方が多いようです。

自分の経験を仕事に活かせるようになる

子育ての知識や経験は職場で子どもと接する時にも役に立ちます。子を持つ親ならではの配慮ができるようになり、更に質の高い保育を実践している方が多くいらっしゃいます。

保育士求人を探すなら「キララサポート」!

転職・復職が不安な場合は園の子育て体制や働き方に詳しい転職エージェントを利用するのも1つの手段です。保育専門の転職エージェント「キララサポート」はこれまで多くの保育士さんの子育てと仕事の両立を支援してきた実績があります。経験豊富な担当者がそれぞれの保育士さんの希望に合った求人をご紹介します。

転職エージェントとは転職エージェントとは人材紹介会社のことであり、転職を希望する方に担当者が付き求人を紹介してくれるサービスです。基本的に求職者は無料で利用できるサービスが多く、転職に関する相談に乗ってもらえる点が特徴です。転職サイトとどう違う?...

まとめ

保育士が子育てと両立するためのコツをご紹介しました。子育てと仕事の両立は一人だけの努力ではなく、家族や職場など周りのサポートが不可欠です。勤務先を選ぶ際は子育てをしている人が多い職場や産休・育休の取りやすい職場など子育てに理解のある保育園を選ぶことが大切です。また、お子さんとの時間を優先する際は、思い切って雇用形態を変えてみるのも方法の1つです。ご自身にとって最適な働き方を見つけられるといいですね。

保育専門の転職支援サービス「キララサポート」なら子育てを予定している保育士さんの転職活動もしっかりサポートします!子育て世代の多い保育園や子育てに理解のある職場、残業の少ない働き方などご希望に合わせて幅広い求人をご紹介しています。サービスはすべて無料で利用できるため、まずはお気軽にご相談ください!

無料で相談してみる

参考(キラライク以外のサイトへ遷移します):

※1 東京都福祉保健局
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/shikaku/30hoikushichousa.files/730shukeihyou.pdf

※2 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000661531.pdf

※3 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/s.1_3.pdf

キララサポート
キララサポートで見つかる職場
今すぐ医療・福祉の求人をさがす♪
あなただけのお仕事探し♪無料転職サポートへ登録
このエントリーをはてなブックマークに追加
The following two tabs change content below.
kiralike編集部

kiralike編集部

保育士・看護師専門の転職支援サービス「キララサポート」と全国に70か所以上の「雲母保育園」を展開する株式会社モード・プランニング・ジャパンが運営するメディアサイトです。医療と保育現場、そして転職活動のプロフェッショナルとしてお役立ち情報を提供します。