保育カウンセラーとは?資格の取り方からその役割までご紹介します!

公開日: 更新日: 保育 , 保育士の働き方・環境 , 保育士の資格取得

保育の現場では、複雑な家庭環境で育った子供たちや発達障害の子供たち、またそのご家族に対する精神的なケアを目的としたサポートは必要不可欠になってきています。心理的な問題を抱える子供たちやそのご家族に対する適切なサービス提供と精神的ケアを行うため、保育士が心理カウンセリングを行う保育カウンセラーも注目されています。本記事では、こうした社会環境の中で必要性が増してきている保育カウンセラーとはどういった資格か、またその資格の取り方から役割までご紹介します。

保育カウンセラーとは

保育カウンセラー_資格について

保育カウンセラーとは、子供たちに関わるすべての人たちが円滑な関係を築けるようサポートする人です。保育者として保育活動をしながら、保育施設での保育士と保護者との間に入り、コミュニケーションが円滑にできるよう双方をサポートします。そうして安定した保育所運営に努めていきます。そして保育カウンセラー資格は、保育を専門とし保育カウンセリングの理論と技法を習得した方に認定される資格で、公益社団法人 全国私立保育連盟が主催し認定しています。
主に保育施設の運営に携わる園長や主任保育士、保育園のリーダーの方が取得することが多いですが、現在では保育に関する知識向上やスキルアップを目的に、一般の保育士はもちろん、幼稚園教諭や看護師、栄養士、事務員等も取得することが増えてきており、転職活動でも評価されることが多くなっています。

保育カウンセラーが必要とされる背景

保育士は保育園などの保育施設内で、園長や同僚の保育士、保護者、近隣地域のお住まいの方など様々な方と関わり、子供たちの保育活動を行っています。子供たちやその保護者だけではなく、多くの方と関わることの多い保育士は人間関係で悩む方も多く、閉鎖的な環境下で相談できる人も少ない保育士もいます。そこで自分で問題解決できずに退職してしまうことが多くなってしまい、社会全体でも、保育士不足が問題になっています。
社会全体でも核家族や育児経験の少ない家庭環境、近隣住民との接点がない環境で育児をする保護者が増え、子供たちへの育児について不安を抱えている保護者も多いです。
こうした問題を解決するために、文部科学省や多くの市区町村では、保育士への精神的なケアや精神的負担軽減、保護者への育児教育を目的に、臨床心理士や公認心理師、本記事でご紹介する保育カウンセラーなどの専門知識を有するカウンセラーを保育施設に設置していくことを注力するようになってきました。

保育カウンセラー資格の取り方について

保育カウンセラー_資格取得

保育カウンセラー資格の取り方についてご紹介します。
まず保育カウンセラー資格の受講対象者は、保育園や社会福祉、教育系現場で勤務経験が3年以上の方が対象になります。そのため保育士資格を持っていなくても受講は可能です。
そして保育カウンセラーの資格取得の流れについてです。
保育カウンセラー養成講座の3種(ステップⅠ・ステップⅡ・ステップⅢ)を全て受講・修了した後に、申請書類とレポート2種を郵送後、公益社団法人全国私立保育連盟の保育カウンセラー認定審査会において審査され、認定されます。そのため、まず保育カウンセラー養成講座を3種受講する必要があります。

保育カウンセラー養成講座について

まず保育カウンセラー養成講座について紹介します。
保育カウンセラー養成講座はステップⅠ~ステップⅢの講座になり、各講座4泊5日間でそれぞれのテーマと目的で行われます。

ステップⅠ
・人とのつながりを育てるための理論と方法を学ぶ
・子どもや保護者の気持ちを受けとめ、寄り添うための力を身につける

ステップⅡ
・自分も相手も大切にできる態度を身につける
・自分を知り、自分らしさをよりよくいかす力を養う

ステップⅢ
・保育現場での様々な出来事や問題に対応する考え方と方法を身につける
・安心した関係を築き、自分や他者の内面に触れる力を養う

保育カウンセラー養成講座について
詳細はこちら

保育カウンセラー資格の申請方法について

保育カウンセラー資格の申請方法について、ご紹介します。

・申請対象者
保育カウンセラー養成講座のステップⅠ~ステップⅢを修了している方

・申請方法
申請期間内に、所定の申請書とレポート2種を郵送し、申請します。
レポート2種は、2,400字以上 3,200字以内で、各課題図書から具体的に興味を持った個所を示し、その理論(考え方)に基づいてこれから自身がどのように実践していくかを記載するものです。手書きの場合ボールペンで記載し、パソコンでの作成の場合は作成後に印刷でも大丈夫です。その他の様式は、公益社団法人全国私立保育連盟のHPをご確認ください。詳細はこちら

保育カウンセラー認定後について

保育士_スキルアップ

保育カウンセラー資格の認定期間は5年間になります。認定資格の更新については、この期間内に新たに保育カウンセラー養成講座などの3単位分の研修を受講をする必要があります。

ステップⅢ修了した方には、更なる学びの場としての「ステップアップ講座」や職員研修の一環として「管理者講座」、その他特別講座や事例検討会、全国私立保育園研究大会分科会なども開催しています。

保育カウンセラー資格申請について
詳細はこちら

まとめ

社会環境が変化している中で、健全な保育活動を行う重要性が増してきています。小学校や中学校ではスクールカウンセラーの設置が増えている中、幼児期での保育カウンセラーの必要性も増してきています。以前は保育現場の最前線で活躍する保育士は多忙なことが多く、また保育カウンセラー資格など専門資格の取得費用や研修受講費も自己負担になってしまうこともありました。現在は、保育士の人材不足を背景に、保育士の業務改善や保育士への教育・研修に力を入れる保育園も増えています。キララサポートでは、こうした保育士への教育・研修に力を入れる保育士求人を多数掲載しています。保育士としてスキルアップやキャリアアップを目指したい保育士は、ぜひキララサポートのコンサルタントに相談してみてください。

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キララサポート編集部

キララサポート編集部

保育士・看護師専門の転職支援サービス「キララサポート」がお役立ち情報を発信中!運営会社である株式会社モード・プランニング・ジャパンは全国で保育施設「雲母保育園」を展開しており、医療と保育現場、そして転職活動のプロフェッショナルとして情報を提供しています。