大阪の保育士の求人状況や給料相場はどう?住宅手当などの処遇改善・補助金制度はある?
公開日: 更新日: 保育士の福利厚生・待遇 , 保育士の給与・年収
全国的にも保育士が不足するなか、大阪府はとりわけ深刻な保育士不足な状況にある都道府県のひとつです。そのため、保育士の確保に向けてさまざまな対策がとられています。
今回はそんな大阪の保育士について、求人状況や給料相場のほか、補助金支給などの保育士支援制度などを詳しくご紹介します。
目次
大阪府の保育士求人は多い?
2018年の大阪府の待機児童数は677人。待機児童解消に向けて、保育施設の増加と保育士の確保のためのさまざまな取り組みが功を奏し、前年の1190人に比べると大幅に改善されました。これは待機児童対策を重点的に進めた結果、施設数の増加や認定こども園への移行によって園児の定員数を増加できたことによるものとされています。
それでもまだ待機児童数は全国ワースト10位以内に位置しており、深刻な状況が続いていることには変わりありません。また施設数の増加は保育士確保の緊急性につながり、2018年度の有効求人倍率は5.13と、東京に次いで深刻な保育士不足となりました。
大阪府ではこれからも施設数を増やすことが見込まれているため、大阪の保育士求人の数は引き続き多い状態がキープされるでしょう。
大阪府の保育士の給料相場
大阪府の保育士の年収は353.7万円(2017年度)と、全国平均327.7万円より約25万以上高く、都道府県別のランキングでも8番目に位置します。同じ関西圏では1位の京都(401.1万)、5位の滋賀(359万)に次いで第3位となっています。
このように高い給料水準にありながらも、大阪府の保育士の離職率は常に全国平均より2~3ポイント高いという現状があります。これにはさまざまな理由がありますが、良い条件を求めて転職するチャンスが多いと捉えることもできます。
参考資料:平成29年賃金構造基本統計調査
充実している大阪市の保育士の補助制度
さまざまな保育士支援が行われている大阪府ですが、中でも大阪市では独自の支援を行っています。
新規採用保育士特別給付
保育士登録後1年未満または大阪市外にある保育園を離職後1年以内に、大阪市の保育園で働き始めた保育士が対象となる制度です。就職後に最大10万円、さらに就職後1年経過後も継続して働いた場合、さらに10万円を支給するというもの。
大阪市内のすべての保育園で実施されているわけではないため確認が必要ではありますが、保育士として働き出した人を支援するうれしい制度ですね。
保育士宿舎借り上げ支援
入職してから10年以内の保育士を対象にした、家賃補助制度もあります。就職した施設が宿舎を提供している場合、保育士が払う家賃の全額、または一部が補助されます。
補助対象には条件設定がありますが、補助上限額は最大で8万2,000円ですので、条件が合えば必ず利用したい住宅手当制度です。
潜在保育士就職支援
2016年4月2日以降に新たに働き始める潜在保育士を対象に、就職準備金として40万を上限に貸付をする制度です。
保育士登録後1年以上かつ保育園を離職してから1年以上経過しているという2点を満たす保育士が、貸付の対象となります。この制度を利用し就職した後2年以上継続して働いた場合は、貸付金の返済は免除となります。
上記以外にも、未就学児を持つ保育士の支援として『子どもの預かり支援事業』、民間の保育事業者向けの『保育補助者雇上支援事業』など大阪市独自の支援が充実しています。
※上記でご紹介した自治体の支援制度は2019年7月時点の内容です。制度は変更になる場合がございますのでご注意ください。
大阪府の保育士就職・再就職支援制度
大阪市の支援を紹介しましたが、大阪府としての取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか。
保育士修学資金貸付
保育士を目指す学生のための貸付制度です。2年(4年制大学の場合、月々の金額を減額することで4年)の貸付期間で、毎月の修学資金について上限120万円を借りることができます。入学金20万円や就職準備金(卒業時のみ)20万円の支援も受けることが可能。
卒業後に大阪府内の保育施設で5年間勤務した場合、貸付金額は免除となります。
学費負担がネックで保育士の夢を諦めようとしている学生の方にとっては、願ってもない制度でしょう。
未就学児をもつ保育士の保育料一部貸付
未就学児がいる保育士のための、保育料貸付制度も設けられています。
勤務時間が週20時間以上の契約で就職する、もしくは産休・育休から復職する際に、子どもの保育料の補助として最大で年間32万4,000円(月額2万7,000円)を受け取ることができます。大阪府内にある保育施設で2年以上勤めれば、返還も免除されます。
復職にあたり子どもの保育料の負担を減らすことができますので、産後復帰を志す保育士の方の大きな助けとなる制度ですね。
※上記でご紹介した自治体の支援制度は2019年7月時点の内容です。制度は変更になる場合がございますのでご注意ください。
参考:大阪府/保育士確保のための貸付事業
参考:大阪府社会福祉協議会 大阪福祉人材支援センター/保育士を応援する貸付金
大阪の保育士求人についてのまとめ
今回は、大阪の保育士に関する求人事情や給料相場など、大阪で保育士として働きたい方のための情報をご紹介しました。
大阪では、保育士が慢性的に不足している状況が続いています。しかしそれだけに、大阪では新たに職に就く保育士向けのさまざまな支援が充実しています。もし転職を考えているなら、より条件の良い就職先が見つかる可能性も高いでしょう。
好条件の求人を探しているなら、大阪で保育士として働くことも検討してはいかがでしょうか。
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