保育士の離職率は高い?離職の理由や転職ポイントを徹底解説
公開日: 保育士の働き方・環境保育士は、子どもの成長をサポートする仕事です。しかし、人材不足などの影響から大変な仕事でもあります。
メディアでも保育士の低賃金やオーバーワークが話題になるため、保育士の離職率が多いのでは?と思うかもしれません。
では、実際の離職率はどうなのでしょうか。そこで今回は、保育士の離職率や退職理由について解説します。併せて、転職のポイントもご紹介しますので、将来が不安という方はぜひ参考にしてください。
目次
保育士の離職率は高い?
保育士の人材不足が近年問題になっていることから、離職率も高いと思うかもしれません。ここでは、保育士の離職率について、最新の厚生労働省「社会福祉施設等調査」をもとに解説します。
令和5年度の保育士の離職率は、「8.43%」でした。実際の人数は、常勤の保育士総数は32万9402人で、退職者数は2万7786人という結果になっています。
全産業の離職率を見てみると、令和5年は「15.4%」でした。全産業ではありますが、全体で15.4%であると考えると保育士の離職率は、高いとはいえないでしょう。
参考:厚生労働省「社会福祉施設等調査 社会福祉施設等調査 個別表・閲覧表 施設票」(令和5年)
「閲覧 第63表-2 保育所等・地域型保育事業所の常勤換算従事者数,職種-保育士のうち幼稚園教諭免許保有者・常勤-非常勤、施設の種類・経営主体別」
「第16表 保育所等・地域型保育事業所の保育士・保育士資格ありの者の採用・退職者数,都道府県、常勤-非常勤、経営主体の公営-私営別」
厚生労働省「-令和5年雇用動向調査結果の概況-」
離職率は「私営施設」のほうが高い
次に、私営施設・公営施設の離職率を見ていきましょう。
令和5年の私営施設の離職率は、「約10%」でした。私営施設の常勤の保育士総数は24万698人で、退職者数は2万4089人です。
一方で、令和5年の公営施設の保育士の離職率は「約4.16%」でした。公営施設の常勤の保育士総数は8万8704人で、退職者数は3697人です。
私営施設と公営施設の保育士の離職率を比較すると、私営施設のほうが高いことがわかっています。これは、私営施設のほうが、働いている人の数が多いことや公営施設は福利厚生が充実しているなどの理由が挙げられます。
参考:厚生労働省「社会福祉施設等調査 社会福祉施設等調査 個別表・閲覧表 施設票」(令和5年)
「閲覧 第63表-2 保育所等・地域型保育事業所の常勤換算従事者数,職種-保育士のうち幼稚園教諭免許保有者・常勤-非常勤、施設の種類・経営主体別」
「第16表 保育所等・地域型保育事業所の保育士・保育士資格ありの者の採用・退職者数,都道府県、常勤-非常勤、経営主体の公営-私営別」
保育士が退職を決めた理由
次に、保育士が退職を決めた理由を見ていきましょう。東京都保育士実態調査では、保育士をやめた理由について調査されています。ここでは、東京都保育士実態調査をもとに解説します。
人間関係のストレス
保育士をやめた理由としてもっとも多かったのが「職場の人間関係」でした。
保育の現場は、同僚や上司、保護者との関係も求められることから、コミュニケーションの負荷を感じる方が多いのでしょう。また、保育施設は女性が多い職場であることから、人間関係で悩みを抱える方が多いようです。
給料が低い
保育士をやめた理由として「給料が低い」も挙げられています。「保育士退職意向の理由」としても、もっとも多いのが「給料が安い」という理由でした。
サービス残業が多く、労働時間と給料が見合っていないというケースもあり、退職につながったと考えられます。保育士の処遇は見直され、改善しつつありますが、不満に思う方もまだまだいることが分かります。
仕事量が多い・労働時間が長い
仕事量が多い・労働時間が長いといった理由も挙げられています。施設の人手不足により仕事量が多い・労働時間が長くなってしまっているというケースがあるようです。仕事量が多く労働時間が長いわりに給料が低い状況であれば、やめることを考える方も多いのではないでしょうか。
出典:東京都保育士実態調査
働きにくいと感じたら「転職」も1つの手段
保育士が退職した理由について解説しました。人間関係や労働環境、待遇などに悩み、「今の職場は自分に合わないかも」と感じる保育士の方は少なくありません。無理をして働き続けることで、心や体に不調をきたす前に、一度立ち止まってみることも大切です。転職は決して逃げではなく、自分らしく働ける場所を見つけるための前向きな選択肢の1つです。理想の保育を実現するために、新しい環境に目を向けてみるのも良いのではないでしょうか。
保育士が働きやすい施設を見つけるには
転職する際、働きやすい施設を見つけるにはいくつかポイントがあります。
職場の雰囲気をチェックする
働きやすさは、職場の人間関係やチームワークに大きく左右されます。そのため、積極的に施設を見学することをおすすめします。
見学の際は、職員の人数が少なすぎないか、職員同士でスムーズなコミュニケーションが取れているか、子どもたちと保育士が良い関係を気づけているかなどをチェックするようにしましょう。
また、即日採用している保育施設は人手不足の可能性があり、ブラックの可能性もあるため注意してください。
給与や福利厚生をチェックする
次に、基本給や昇給制度、福利厚生に不透明な部分がないか確認しましょう。特に基本給は労働時間と見合っているかどうか確認しておくと安心です。
また、基本給とは別に手当てがあると、年収が上がる可能性があります。そのため「処遇改善手当て」や「保育士宿舎借り上げ支援事業」などといった手当てがあるかどうかも確認すると良いでしょう。
転職サイトやエージェントの活用する
保育士専門の転職サイトや転職エージェントを活用するのもおすすめです。転職サービスを使うことで、求人募集を行っている施設をすぐに確認ができます。求人内容を比較しながら、応募ができるため、転職を手助けしてくれるでしょう。
保育士専門の転職エージェントを活用するメリット
保育士の方が転職エージェントを利用する場合は、保育士の求人に特化した専門のエージェントを利用しましょう。ここでは、専門の転職エージェントを活用するメリットについて解説します。
施設の情報に詳しい
保育士専門の転職エージェントは、多くの保育士求人を見てきたり転職をサポートしてきたりしていることから、内部情報に詳しいこともあります。そのため、転職エージェントを利用することで、施設の職員同士の関係は良好か、残業の実態はどうなのかなど、働くうえで重要なポイントを事前に知ることが可能です。
書類添削や面接サポートがある
履歴書や職務経歴書といった応募書類の作成は、慣れていないと難しく感じるものです。
転職エージェントでは、応募先に合わせた書類の添削や、志望動機のアドバイスを受けられます。
また、面接対策として、よくある質問や回答のコツを教えてくれる場合もあり、自信を持って面接に臨めるようになります。初めて転職される方や、久しぶりに転職される方にとっては、大きな支えとなるでしょう。
まずは相談からでも問題ありませんので、転職を考えている方は一度相談してみるのもおすすめです。
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まとめ
今回は、保育士の離職率や退職理由、保育士が働きやすい施設を見つけるポイントについて解説しました。
令和5年の保育士の離職率は、「8.43%」でした。全産業の離職率は15.4%であったことから、保育士は全産業と比較すると高いというわけではありません。しかし、労働時間が長いことや労働時間を見合わない賃金といった不満が多いのは現状としてあるでしょう。もし、働きにくさを感じているなら、転職も1つの手段です。
転職を検討している場合は、ぜひ保育士に特化した転職エージェント「キララサポート」を利用してみてくださいね。
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キララサポート編集部

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