介護職の転職で失敗しやすいパターンと成功するための3つのポイント
公開日: 更新日: 介護 , 介護士転職マニュアル介護業界は慢性的な人手不足の状況にあり、沢山の選択肢の中から転職先を選ぶことができます。しかし、選択肢が多いからこそ、転職する介護職の方の中には「失敗した」と感じてしまうケースもあるようです。今回のコラムでは、介護職の転職において失敗しやすいパターンとその対策をご紹介します。
目次
介護職は転職が多い業界?
2019年の調査によると、令和1年の調査によると介護業界の離職率は15.4%で、2018年以降横ばいで推移しています(※1)。同年上半期の全産業の離職率は9.7%で、介護職の方の離職率は高いのが現状です。また、離職する方の中では勤続3年未満の方が全体の約3割を占めており、新しく入職した介護職の方が長期的に働ける対策が必要といえます。
介護職の転職で失敗しやすいパターン
介護職の転職で「失敗した」と感じてしまう具体的なパターンをご紹介します。
希望条件が定まらないまま転職した
転職希望の介護士さんからは、「家が近いから」「年間休日が多いから」などうわべの条件だけを見て仕事内容や給与といった他の条件を決めずに転職した結果、長続きしなかったという後悔の声をよく聞きます。絶対に譲れない軸となる希望条件をしっかり考えていない場合、転職してもまた同じような理由で退職してしまう方が多いようです。
雰囲気が合わない職場だった
女性が多い職場と知らずに転職し肩身の狭い思いをした男性介護士の方や、同年代の職員がおらずコミュニケーションが取りづらいと感じる方など、職場の人間関係が分からないまま転職して後悔するケースもあります。
想像していた業務内容ではなかった
介護施設は特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホーム等あり、それぞれの施設形態で業務内容が異なります。体力面に不安があるのに要介護度の高い利用者の身体介護をしなければならない、レクリエーションが苦手なのに定期的に企画をしなければならないなど、入職前に想像していた業務内容とのギャップを感じて辞めてしまうケースが多いようです。
リサーチ不足だった
想像していたよりも給与が安かった、人手不足で休みが取れなかった、待遇が良くなかったなど、求人票のチェックや施設のリサーチをしっかりしていれば避けられたかもしれない後悔をする方もいます。また、1つの施設のみに応募し他の職場と比較しなかった結果、もっと良い職場があったかもしれないと感じてしまう場合もあるようです。
施設のルールが合わない
施設や事業所によって独自のルールや決まり事があります。転職先のルールがこれまでの経験や介護観と合わないと感じると、転職したいと感じてしまう方もいるようです。
不安な場合はオープニングスタッフ求人がおすすめ
新規開設の施設であれば、施設のルール作りや雰囲気作りに携わることができます。新しい職場のルールに合わせられるか心配な方は、新規開設の施設でオープニングスタッフとして働くことも選択肢の1つです。
介護職の転職で成功するための3つのポイント!
転職で失敗しやすいパターンをご紹介しましたが、成功するためにはどのようなことに気をつけると良いのでしょうか。
自分の希望条件を明確にする
求人を探す前に、まず自分の中での職場選びの基準を作りましょう。どのような施設形態で働きたいのか、身体介護のレベルはどれくらいが良いのか、夜勤の回数は何回が良いのか、職場はどのような人間関係が働きやすいと感じるのかなど、希望条件を明確にするところから転職活動はスタートします。介護の求人は膨大にあるため、希望条件を最初に明確にすることで候補も絞ることができます。
希望条件が多くて求人がない!そんなときは・・・
条件を明確にすることは大切ですが、こだわりの条件が多いとマッチする求人が見つからない場合もあります。その場合は、希望条件を「絶対に譲れない条件」と「できれば欲しい条件」に分けて考えてみてください。条件すべてを叶えられる完璧な職場は少ないため、妥協できるポイントを見つけることで求人探しがスムーズになります。
事前に情報収集する
本コラムで紹介したようなリサーチ不足による後悔を減らすためには、丁寧な情報収集が大切です。求人票だけを見るのではなく、施設のサイトなどインターネットでできる限り応募先を調べておきたいですね。最低限調べておきたいポイントをご紹介します。
施設・事業所ごとに比較する
介護職の場合、働き方は事業所によって異なるため、似たような施設でもしっかり特徴を比較することが必要です。例えば、基本的に要介護度の低い方が利用する「サービス付き高齢者向け住宅」ですが、施設によっては身体介護なしでは生活できない方も入居しています。「サービス付き高齢者向け住宅」イコール身体的負担の少ない働き方ができると考えてしまうと入職後に後悔してしまうかもしれません。施設形態だけでなく、どのような利用者の方がいるのか、どのようなシフトで勤務することになるのか等調べておきましょう。
施設を見学する
施設見学は求人票では分からない職場の雰囲気や利用者さん、職員間のコミュニケーションの様子を見る事ができます。利用者が安心した様子かどうか、スタッフが慌ただしくしていないか、いきいきと働いているか等をチェックしてみてください。近年、感染症予防のために施設見学を控えている施設もあるようです。見学が難しい場合もオンラインで様子を見せてもらえるなど様々な対応をしてもらえますので、応募先と相談してみましょう。
施設見学の詳細なポイントは関連記事でご紹介しています!
転職エージェントを活用する
一人での情報収集や職場選びが不安な方は、各施設に詳しい転職エージェントを使って転職活動を行うことをおすすめします。仕事に関する希望条件を担当者に伝えることで、条件にあった求人をピックアップしてもらえるほか、面接対策や施設見学の手続きも任せることが可能です。
まとめ
介護職の転職に関して、失敗しやすいパターンとその対策をご紹介しました。今の環境よりもいい職場するためには、入念な準備が大切です。転職で後悔しないために、自分の条件を明確にし、しっかりとした情報収集をした上で職場探しを始めてくださいね。
参考(キラライク以外のサイトに移動します):
※1 介護労働安定センター
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2020r02_roudou_genjyou.pdf
kiralike編集部
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