介護士が仕事と子育てを両立するための働き方やポイントは?

公開日: 更新日: 介護 , 介護士の働き方・環境

結婚や出産を予定している介護士さんの中には、子育てをしながら介護の現場で仕事を続けられるか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。介護業界は人手不足の状況もあり、子育て中の女性も仕事を続けることができるよう様々な働き方が用意されています。職場や雇用形態をうまく選ぶことで、家庭も大切にしながら介護士として活躍し続けることが可能です。今回のコラムでは、介護士が子育てと仕事を両立させるためにできる工夫についてご紹介します。

介護士が離職する理由

まっさらな本女性介護士の離職理由で最も多い理由が結婚・妊娠・出産・育児で、約3割がライフステージの変化によって介護士を辞めています(※1)。介護業界は女性の職員も多く、女性が子育てを経て職場に復帰できる環境を作れるかどうかが人材確保の課題の一つとなっています。

介護士と子育ての両立は難しい?

子どもを抱っこする母親介護士と子育ての両立が難しいと考えられる要因は以下のようなものがあげられます。

・事業所や施設では主に2交代制と3交代制
・早番、遅番など勤務時間も事業所によってシフト制
・夜勤が発生し、長時間労働になるため子育てにかける時間がない

シフト制による不規則な生活では子育てはできないと感じている方が多いようです。ただし、働き方次第では無理なく子育てと両立することが可能です。

介護士と子育てを両立できる働き方

虫眼鏡でよく見る子育て中の方は具体的にどのような働き方をすると良いのでしょうか。雇用形態別のメリット・デメリットをご紹介します。

正社員

メリット
・雇用が安定しており長期間働き続けられる
・賞与などあり、給与アップも狙える

デメリット
・基本的にフルタイムで労動時間が長い
・責任ある仕事を任されることが最も多く精神的な不安を感じやすい

契約社員

メリット
・契約終了時が決まっているため転職がしやすい
・正社員になれる可能性もある

デメリット
・雇用期間が決まっているため長期的に働きたい方には向かない
・正社員よりも給与は低い

派遣社員

メリット
・希望する施設で働ける
・事前に勤務日数などを決めることができる
・非正規の雇用形態の中では高時給で働くことができる

デメリット
・契約期間があるため長期的に働きたい方には向かない
・給与は正社員より少ない

パート

メリット
・シフト制なので勤務時間を選びやすい
・育児や家事とのバランスがとりやすい
・基本残業もなく、短時間で働くことができる

デメリット
・時間給の場合が多いので給与は少ない

収入や子どもとの時間において、どちらを優先したいかは人それぞれです。収入もある程度欲しいと考えている方は正社員や派遣社員を選ぶ方が多いようですが、子どもとの時間を優先したい方には都合がつきやすいパート勤務が人気です。また、夜勤のある施設でも雇用形態によっては日勤のみで働くことができるため、夜勤を避けたい方は派遣介護士やパート介護士がおすすめです。

女性介護士は非正規職員で働いている人が多い

笑顔の利用者と介護スタッフ非正規の介護職員のうち86%が女性で、女性は正規職員よりも非正規職員の方が圧倒的に多い傾向にあります(※2)。また、40代・50代の職員が多いことから、結婚、出産後も働いている方が沢山いることが予想されます。子育てと仕事の両立のためには、正社員雇用のみにこだわらず、無理なく働くことができる雇用形態を選ぶことが大切です。

仕事と子育てを両立するために必要なポイント

赤ちゃんを抱っこする保育士介護士が仕事と子育てを両立するために大切にしたいポイントは下記の通りです。

職場に相談する

介護業界は女性が多く、子育てに理解のある職場がたくさんあります。急なお休みの可能性があることや、残業ができない日もある点などを早い段階で施設長や上司に相談し、休暇や働き方の理解を得ておくことが大切です。もし今の職場で子育ての理解が得られそうにないと感じている場合は、思い切って雇用形態を変えることや転職も検討すべきかもしれません。

家族と協力する

一人で子育ても仕事もすべて行うとなると大きな負担になってしまいます。仕事との両立を目指すにあたり、家族の協力は必要不可欠といえます。仕事の日に子どもが体調を崩した際は配偶者や親に面倒を見てもらうなど、周囲のサポート体制を整えておくと安心です。

子育ての支援制度を受ける

少子高齢化に伴い、多くの自治体では子育て支援や離職防止のための支援サポートを実施しています。保育園のあとに子どもを預かってもらえる、保育園の送り迎えをお願いできるなど、比較的低価格で利用できるサポート制度があります。サポート内容は各自治体によって異なるため、お住まいのエリアがどのような支援を実施しているのか調べてみることをおすすめします。

子育て中も働きやすい職場を選ぶ

人員配置に余裕のある職場であれば、子どもの体調不良などで欠勤・早退しなければならなくなった場合も協力してもらえる環境であることが期待できます。また、同じような子育て中の社員が多い職場であればお互いにサポートし合えるため、職場選びの際は勤務している人の年齢層などもチェックしておきたいですね。子育て支援に積極的な職場や、託児所を用意している施設もあるため仕事探しのポイントにしておくと良いでしょう。

まとめ

介護士が子育てと両立するためのコツをご紹介しました。子育てと仕事の両立は一人だけの努力ではなく、家族や職場など周りのサポートが不可欠です。勤務先を選ぶ際は子育てをしている人が多い職場や産休・育休の取りやすい職場など子育てに理解のある施設を選ぶことが大切です。また、お子さんとの時間を優先する際は、思い切って雇用形態を変えてみるのも方法の1つです。ご自身にとって最適な働き方を見つけられるといいですね。

参考(キラライク以外のサイトに移動します):
※1 介護労働安定センター
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2020r02_roudou_genjyou.pdf

※2 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000071241.pdf

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kiralike編集部

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