転職希望者必見!介護士の面接で聞かれる9つの質問と回答のポイントを解説

公開日: 更新日: 介護 , 介護士転職マニュアル

転職活動の一環である面接に苦手意識を持っている方は多く、このコラムを読んでいる方の中にも聞かれたことにうまく答えられるか分からない、緊張して頭が真っ白になってしまうのではないかと不安に感じている方がいらっしゃるのではないでしょうか。面接における不安は、事前に準備しておくことで軽減できる場合があります。今回のコラムでは、介護士の面接でよく聞かれる質問と回答のポイントをご紹介します。当日に慌てないためにしっかり準備できるよう、最後までチェックしてくださいね。

介護士の面接における事前準備

面接本番での質疑応答や、その場の印象付けは大切ですが、必要書類なども忘れずに用意しましょう。

用意するもの

履歴書、職務経歴書、筆記用具、印鑑など、面接時に必要なものを事前に確認しておきましょう。印鑑などは必要な場合事前に連絡がある場合がほとんどのため、面接の担当者からの連絡をチェックすると良いでしょう。

面接での基本マナー

やる気や立派な志望動機があっても、面接官の印象が良くないと面接突破の確率を下げてしまいます。面接を突破するために必要な、最低限のマナーをご紹介します。

服装

面接の際はスーツやジャケットなどのフォーマルな服装を選びましょう。清潔感が大切なので、スーツを着るのが久しぶりな場合は、専用のブラシできれいにしておくか、クリーニングに出しておくと安心です。サイズが合わなくなっている可能性もあるので、必ず1回試着をしておきましょう。

髪型

女性の場合、長い髪をおろしたままにしていると、お辞儀をする度に髪の毛が垂れ下がってしまいます。髪の毛がボサボサになってしまうのも、乱れた髪の毛を直す様子を見せるのも、あまり良いことではありません。髪の毛が長い場合はひとつ結びやお団子にしてまとめ、すっきりさせましょう。

面接時に気を付けること

面接で採用担当者と話す際は、下記のことを意識すると好印象に繋がります。

・笑顔でハキハキと話す
・面接官の目を見て話す
・丁寧な言葉遣いで話す

介護士の面接で聞かれる質問とその回答

介護士の面接でよく聞かれる内容と、その回答例をご紹介します。

質問1:これまでの経歴を教えてください

応募者の経験とスキルを把握するための質問です。同じ介護士の仕事でも、施設形態や夜勤の有無によって仕事内容やスキルが異なるため、求めている人材とマッチしているかを確認されます。

OK回答例

「これまで2つのユニット型特別養護老人ホームにて勤務し、計5年の介護士経験を積んで参りました。担当業務は入浴・食事介助といった生活介助に加え、健康管理、リハビリサポートと記録業務にも携わりました。レクリエーションの企画・実施も経験しました。御社でも、これまでの経験を活かし、利用者さんの日々の生活に関わっていきたいと考えています。」

NG回答例

「5年間介護士として利用者さんの介護をしていました。食事や入浴など、主に利用者さんが一人ではできないことの介助を担当していました。」

回答のポイント

OK回答では、職歴を簡単に伝えつつ、どの施設でどのような経験をしてきたかを伝えることができています。NGの回答では、介護士として5年勤務していたのは分かるものの、経験やスキルが伝わりづらい内容となっています。
経験のすべて伝えるのは難しいため、アピールポイントを交えた内容を事前に整理しておくと良いでしょう。

質問2:前職の退職理由をお聞かせください

転職面接を受ける女性退職にあたり、トラブルを抱えている人なのか、同じ理由で辞めてしまう可能性はないかを確認するための質問です。施設側は、長期雇用の場合は長く働き続けてもらえる人材を求めており、すぐに辞めてしまうと判断されそうな回答やネガティブな内容は避けた方が良いようです。

OK回答例

「介護士として、一人ひとりの入居者さんと向き合いたいと感じ、前職の退職を決意致しました。
以前働いていた施設では、介護に必要な基礎知識が学べる環境ではあったものの、入居者の方が多くケアが流れ作業のようになっていると感じておりました。貴施設では、介護士の配置を手厚くし、個別のケアを大切にしているとお伺いしました。私もそのような環境において、入居者さん一人ひとりに合わせた介護サービスを提供していきたいと感じております。」

NG回答例

「前職では施設長との人間関係がうまくいかず、転職を決意しました。」

回答のポイント

退職理由は前向きな理由を話すようにしましょう。人間関係、仕事中のトラブルが理由だと、入社後も同じ理由で辞めるかもと思われてしまうリスクがあります。また、前の職場の人間関係が本当に悪かったとしても、職場のことを悪く言うと心証を悪くしかねないため避けることをおすすめします。

退職理由の回答例についてはこちらもあわせてご覧ください。ネガティブになりがちな退職理由の言い換えをご紹介しています。

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質問4:当社に応募した志望動機を教えてください

志望動機は介護業界に限らず全業界で聞かれやすい質問です。この質問を通し、採用担当者は応募者が施設のことや理念、特徴をしっかり理解した上で応募しているのか、熱意はあるのかを知りたいと考えています。

OK回答例

「認知症の利用者さんに対し、施設全体で〇〇という考えを取り入れ実践されているところに魅力を感じ、貴施設を志望しております。私自身、認知症の利用者の方に対するケアを深めて行きたいと感じ、前職ではバリデーションを常時実施しておりました。ただし、前職では認知症の利用者さんのケアを専門としていなかったため、よりケアに特化した職場に身を置きたいと考えております。前職での知識を活かしつつ、研修などを通してより専門性を高め、サービスの質向上に貢献していければと存じます。」

NG回答例

「家から近くて通いやすく、残業も少なそうだと感じましたので志望いたしました。」

回答のポイント

採用ページなど確認し、会社が求める人材を理解しておくと志望動機が作成しやすくなります。家から近い、残業が少ないといった内容は「他の施設でもいいのでは?」と思われてしまいかねないためNGです。企業理念や会社の制度、特徴から志望動機に結び付けることで、「なぜ自分がこの施設で働きたいのか」を矛盾なく伝えることができます。

質問5:入社後、どのような仕事をしたいですか?

目標やキャリアプランを確認するために聞かれる質問です。自分の中で将来のキャリアプランを立て、それに向けて行動できているかが採用の判断基準にしている施設もあるようです。

OK回答例

「介護リーダーになり、介護のスキルアップだけでなく後輩の育成にも関わっていきたいです。介護リーダーとして信頼できる人材になるため、まずは介護福祉士の資格が必要だと考えており、現在試験に向けて勉強しています。今年度の試験で介護福祉士に合格することが近々の目標です。」

NG回答例

「様々なことに挑戦したいです。今まで経験のないことも積極的に行い、スキルアップしていきたいと思っています。」

回答のポイント

目標やキャリアプランは明確に設定しておきましょう。NG例のように、「様々なことをしたいです」と言ってしまうと目標や行動内容が曖昧なため意欲が伝わりづらくなってしまいます。
また、応募先の施設だからこそ実現できる内容であることを伝えられるとより高い評価に繋がります。例えば、勤務歴の浅い人でも頑張り次第では積極的にリーダーを任せてもらえることをウェブサイトなどで強調している施設であれば、OK回答例により信憑性が増します。「リーダーを任せてもらえる可能性の高い貴施設だからこそ、資格を取って頑張りたい」と伝えることで「その施設でなければならない」という印象を持たせることができます。

質問6:残業や夜勤の対応は可能ですか?

夜勤や残業については認識の相違が起きないよう、労働条件を確認するために質問されます。

OK回答例

「求人票に記載のあった月4回~5回であれば問題ありません。残業も対応可能ですが、小学生の子どもがいるため、土日は可能な限り定時で上がらせて頂けると有難いです。」

NG回答例

「夜勤はできません。」

回答のポイント

採用後のトラブルに繋がるため、夜勤ができないのにできると伝えるなどの嘘はつかないようにしましょう。もし日によってできる範囲・出来ない範囲があればその理由を伝えれば問題ありません。
※前提として、求人票に夜勤あり・残業ありの記載がある場合は夜勤・残業のできる方のみ応募可能です。募集要項に書かれている条件を理解した上で選考に進みましょう。

質問7:いつから勤務可能ですか?

勤務スタートの時期を確認する目的で聞かれる質問です。
できるだけ早く入職できる方を優先的に採用したいと考える職場もありますが、受かるために実現不可能な日程を伝えるとトラブルになりかねないため誠実に回答しましょう。「現職の引継ぎがあるためしっかりやりきりたい」と伝えることで、責任感のある人という好評価に繋がります。

OK回答例

「前職の退職手続きや後任への引き継ぎを考えると、〇月〇日以降の入職が可能です。」

NG回答例

「分からないので、決まり次第ご連絡いたします。」

回答のポイント

他の応募者よりも早く入職できるほうが有利になる場合がありますので、なるべく最短の日にちを提案することをおすすめします。退職前の方は引継ぎ期間を設けた上で可能な日程を伝えてください。「即日~入職可能」とされている求人に応募している場合は、「明日からでも働けます」と伝えても問題ありません。
NG例のように「分からない」や「決まり次第」と伝えると入職の意思が低いと捉えられるリスクがあり注意が必要です。

質問9:最後に何か質問はありますか?(逆質問)

ほとんどの面接で聞かれる質問です。入社意欲やその施設への興味があれば、自然と確認したいことが出てくるはずなので、自己アピールをはかるためにも質問は用意しておく方が良いでしょう。また、入職後に「想像と違う」と後悔しないよう、評価制度や詳しい業務内容、職場の雰囲気を確認する場にもなります。

OK回答例

「介護福祉士の資格を取ってスキルアップしていきたいと考えていますが、御社で実施している資格支援制度について、具体的にどのような内容か教えていただけますでしょうか。」

NG回答例

「特にありません」

回答のポイント

ホームページを調べれば分かる質問は志望度が低いと判断され逆効果です。また、給与や待遇面ばかり質問するのも心証を悪くしかねません。事前に準備しておくべきことや、研修制度・資格取得制度など入職に対して前向きであることが伝わる質問がおすすめです。
もし聞きたかった内容が面接官から先に説明されてしまい、質問がない場合は「丁寧にご説明いただいたので大丈夫です」と伝えましょう。

Web面接の場合に意識すべきことは?

近年、感染症予防のために面接の一部をWEBで行う施設が増えています。WEB面接は対面よりも話しにくいと感じる方も多いため、下記のポイントをおさえておきましょう。

Web面接での話し方のポイント

表情

笑顔を保ち、適度に相槌を打つことで相手に良い印象を持ってもらいやすくなります。

声のトーン

Web面接は直接会うよりも感情が伝わりにくいため明るくハキハキと話しましょう。

言葉遣い

対面の面接と変わらず、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

話すスピード

Web面接ではタイムラグが生じるため、相手の話が終わってから一呼吸おいて話し始めるとタイミングがずれにくく、スムーズに受け答えできます。

Web面接時のマナーや気を付けておくべき点について、詳しくはこちらをご覧ください!

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もし面接で答えに困ってしまったら?

いくら準備していても、緊張していたり想定外の質問があった際は困ってしまうケースもあるかもしれません。介護専門の転職支援サービス「キララサポート」のコンサルタントに、うまく答えられない時のためのアドバイスを聞いてみました!

コンサルタントのアドバイス

まず、面接はどうしても緊張してしまう場ですので、緊張することは当たり前で、悪いことではありません。どう答えてよいか分からなくなった場合は、素直に「すみませんが緊張しておりまして、少しだけ考えるお時間を頂けますか」と伝えてみましょう。取り繕って的外れな回答をしてしまわないよう、一呼吸置いて落ち着いてから話始めることがおすすめです。

まとめ

介護士の面接でよく聞かれる質問と回答をご紹介しました。面接ではやる気や前向きさをアピールすることが大切です。緊張してしまうことは全く悪いことではありませんが、相手に気持ちをしっかり伝えるためには冷静さも必要となります。面接の場で焦ることのないよう、しっかり事前をして臨みましょう。

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kiralike編集部

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