看護師の転職活動で給料交渉はできる?適切なタイミングや交渉のコツをご紹介
公開日: 更新日: 看護 , 看護師の給与・年収
「今よりも給料を上げたい」と思い、転職を考えている方も多いでしょう。しかし、お金に関する話題はなかなか切り出せないもの。転職活動において給料面の相談や交渉をしたことがないという方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、転職活動をしている看護師の方に向けて、給料交渉の可否や交渉するタイミング、コツなどをご紹介します。
目次
看護師の転職活動で給料交渉はできるの?
転職活動での給料交渉は、 看護師に限らず、多くの職業で可能です。
内定後、具体的な額面を提示されたときに自分の経験やスキルに見合わない額であったり、求人に記載されていた金額と異なっていたり、納得したうえで内定を承諾できない場合は、担当者に掛け合ってみても良いでしょう。
また、面接段階で希望年収(月収)を聞かれた際に、しっかりと希望を伝えておくことも大切です。
ただし、必ずしも給料の交渉が成立するとは限りません。給料交渉をしてみても良い返事を貰えなかった場合は、提示された条件で承諾するか、丁重に内定を辞退することが必要です。
また、求人に記載されている給与の範囲外の額や、経験・スキルに見合わない給与額の交渉を控えましょう。担当者の心証が悪くなる可能性があります。
給料交渉ではどのくらいの金額を提示すべきなのか
給料交渉で提示できる金額の目安は、一般的に現職(前職)の年収にプラス10~20%、月収換算であればプラス1~2万円くらいだといわれています。
【年収350万円の場合の給料交渉の目安】 350万円×0.1(10%)=35万円 350万円×0.2(20%)=70万円 →「現年収350万+35~70万=385~420万円くらい」が目安となる。 |
給料交渉がしやすい看護師の職場とは?
転職希望者の経験やスキル、または転職希望の職場によって異なるため、一概にはいえませんが、給料交渉がしやすい看護師の職場として下記が挙げられます。
- 高齢者施設
- 訪問看護ステーション
- 私立病院
- 療養型病院
慢性的な人手不足にある看護職や、訪問看護ステーションのようなニーズが急速に高まり、人材確保が急務な看護職は交渉がしやすいといわれています。
逆に、国立病院といった公立の病院は給与テーブルがしっかりと設けられている傾向にあるため、交渉は難しいでしょう。
看護師の転職活動で給料交渉をするタイミングはいつ?
給料交渉を誤ったタイミングで行うと転職活動に支障が出る可能性があります。
ここでは給料交渉に適したタイミングをご紹介するので、参考にしてみてください。
内定後の給与条件が提示されたとき
職場によっては面接時に給与額の目安を提示してもらえることはありますが、あくまで選考途中の金額のため保証されているわけではありません。その際に提示された金額が納得の行くものではなくとも、選考で自身の価値をアピールすることでより高く評価してもらえることもあるでしょう。
そのため、確定した給料条件を展開される内定後が給料交渉をするタイミングとして適しているといえます。納得の行く条件であれば、そのまま内定を承諾すれば良いですし、不満があれば謙虚に交渉しましょう。
ただし、内定承諾後に交渉するのはNGです。内定承諾は「提示された条件に合意した」ということ。ルールにもマナーにも反しますし、せっかく内定を出してくれた職場にも迷惑をかけることになるので注意してください。
面接で年収・月収の希望額を聞かれたとき
内定が出る前でも給料交渉をするタイミングはあります。例えば、面接時に希望年収や月収を聞かれたときです。自身の希望を口頭で伝えられる機会なので、正直に伝えましょう。
希望年収を伝える際は、理由や根拠を一言添えると説得力が増します。現職(前職)の年収額を踏まえての金額であったり、役職や管理職などの経験を加味した金額であったり、希望する背景を明確にすると面接官も納得しやすいです。
また、求人に記載された条件外の金額や、現実的ではない金額を伝えるのは基本的にはNGです。自身に適した年収を把握したうえで、給料を交渉するようにしましょう。
給料交渉がNGなタイミングも覚えておこう
給料交渉が適切ではないタイミングもあります。面接担当者の心証を悪くしないためにも、下記タイミングでの交渉は控えましょう。
一次面接での逆質問
基本的に一次面接時に希望年収を聞かれることは多いですが、仮に聞かれないからといって前のめりに給与面に関して質問するとあまり良い印象を与えません。逆質問で尋ねる場合でも、最初は業務内容や働き方に関する質問をし、その後に給料面について聞いてみる流れが無難です。
内定承諾後
先ほども記載したように、内定承諾後の給料交渉は原則NGです。内定を承諾することは、提示された条件に合意したということになります。内定先に「ルールを守れない人」という印象を与えてしまう可能性があるため注意しましょう。
看護師の転職活動で給料交渉をするときのコツ
給料交渉では、ただ希望額を伝えれば良いというわけではありません。交渉を成立させるためのコツやポイントがあるのでチェックしておきましょう。
給料交渉でアピールできる根拠を用意する
給料交渉では「より好条件にしてでも働いてほしい」という気持ちを担当者に抱いてもらう必要があります。そのため、可能な限り説得力のある交渉を心がけるようにしましょう。
前職の年収との比較や、これまでのキャリアからどのような貢献ができるかなど、具体性を持ってプレゼンすることが大切です。また、認定看護師や専門看護師などの資格を保有している場合は再度アピールしてみたり、別の内定先がある場合は条件を比較してみたりと、給料交渉で使える材料は意外とあります。
ただし面接自体は終了しているので、端的かつ論理的に交渉することが望ましいです。面接で伝えられなかったPR事項があれば優先して伝えるようにしましょう。
現実的な給料額で交渉する
看護師としての経験年数や年齢に対する給与相場を参考に、現実的な給料額で交渉するようにしましょう。そのうえで、求人に記載されている給与条件や自身の経験・スキルを含めて交渉すると現実的な給料額となります。
ちなみに厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」から算出した看護師の経験年数別、年齢別の平均年収は下記の通りです。
<看護師の年代別平均年収> 看護師(25~29歳)の平均年収:4,601,100円 看護師(30~34歳)の平均年収:4,786,400円 看護師(35~39歳)の平均年収:4,979,000円
<看護師の経験年数別平均年収> 看護師経験0年の平均年収: 3,086,400円 看護師経験1~4年の平均年収:4,009,700円 看護師経験5~9年の平均年収:4,334,000 |
給料交渉をする適切なタイミングを見極める
先述の通り、給料交渉には適切なタイミングがあります。
本格的に給料交渉をするのは確定した条件が提示される内定後にして、面接時には希望する年収・月収の意思を伝える程度に留めると良いでしょう。
逆に、一次面接やカジュアル面談などで、いきなり給与額について質問したり、内定承諾後に給料交渉を行ったりすることは面接官の心証が悪くなるため、注意しましょう。
転職エージェントを通して交渉する
給料交渉はお金に関する相談のため、自身から切り出しにくいこともあるでしょう。また、交渉するタイミングやきっかけを掴めず、話題に挙がることなく選考が終わってしまうことも考えられます。
そのような方は、給料交渉を含めた転職活動をサポートしている看護師専門の転職支援サービス「キララサポート」をご利用ください。専任のコンサルタントが転職相談から入職まで無料でサポートします。転職候補先との給料交渉など自身で切り出すのが難しい話題もコンサルタントが代わりに相談することも可能です。自身では給料交渉がしづらい、そもそも交渉しなくても良い条件の職場に出会いたいなど、看護師の転職活動にお悩みの方は、お気軽にキララサポートにご相談ください。
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まとめ
看護師の転職活動で給料交渉をすることは可能ですが、適切なタイミングを見極めることが大切です。また経験やスキルをはじめとした、交渉に使える武器を用意しておくことも忘れてはいけません。
経験やスキルなどを明確にしておくことは、給料交渉だけではなく転職活動全体に活用できます。ご自身が納得できる条件や長く働けるような職場と出会うためにも、事前準備を怠らずに取り組んでいきましょう。
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