専門看護師とは?専門看護師の種類と取得後の働き方

2020.10.12看護の仕事 , 看護師の働き方・環境 , 看護師の資格取得
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看護師がキャリアアップを希望する職種として、「専門看護師」という職業があります。認定看護師と同様、看護のスペシャリストとして知られる専門看護師について、働き方や役割など詳しく解説いたします。

看護分野のスペシャリスト「専門看護師」

専門看護師とは、複雑で解決が難しい看護問題を抱える個人や家族、集団に対して高い水準の看護サービスを提供するため、特定の分野に特化し知識・技術を身に着けた看護師のことを指します。2019年12月時点で、専門看護師に登録されている方の人数は2,519人(※3)。就業中の看護師数約120万人(※4)に対し、まだ認定取得人数が少ないのが現状です。

専門看護師の仕事内容

看護師として身に着けた専門知識を活かし、医師、薬剤師、栄養士、介護士などの他職種のスタッフと連携しながらチームで医療ケアを行います。患者への対応だけでなく、家族のケアや地域と連動した患者のサポートを担う点が一般の看護師との違いで、退院後も患者がより良い医療を受けられるよう、訪問看護や介護部門に働きかけるなど、幅広い業務を担当します。

専門看護師制度について

専門看護師制度は、特定の看護分野に専門性を持ち知識と技術を深めた看護のスペシャリストを輩出することで、医療福祉分野や看護学の発展に寄与することを目的とし、1996年に制定されました。

認定看護師との違い

専門看護師とともに設けられた制度に「認定看護師制度」があります。専門看護師と認定看護師は下記のような違いがあります。

① 特定の分野が違う
専門看護師は13、認定看護師は21の特定分野が対象となっています。認定看護師の方がより限定的な分野に専門性を持っているのに対し、専門看護師は知識や技術に広がりを持った分野が対象となっています。

専門看護師の特定分野
がん看護、精神看護、地域看護、老人看護、小児看護、母性看護、慢性疾患看護、急性・重症疾患者看護、感染症看護、家族支援、在宅看護、遺伝看護、災害看護

認定看護師の特定分野
緊急看護、皮膚・排泄ケア、集中ケア、緩和ケア、がん化学療法看護、がん性疼痛看護、訪問看護、感染管理、糖尿病看護、不妊症看護、新生児集中ケア、透析看護、手術看護、乳がん看護、摂食・嚥下障害看護、小児緊急看護、認知症看護、脳卒中リハビリテーション看護、慢性呼吸器疾患看護、がん放射線療法看護、慢性心不全看護

② ケア対象が違う
認定看護師は患者への医療ケアが主な役割ですが、専門看護師は患者とその家族に対し全体的なケアを行います。専門看護師の場合、患者の症状改善に繋がる内容であれば、職場内だけでなく地域や関連する他の施設とも連携します。

認定看護師について、詳しく知りたい方はこちらをチェック!

高齢化に伴い医療・介護の需要増加が見こまれる中、質の高い医療・介護サービスが、必要な時に切れ目なく提供され、在宅医療や地域医療の充実につながるようにと、日本看護協会が「認定看護師制度」の見直しを発表しました。特定分野ごとに、看護のエキスパートであ...

専門看護師の役割

日本看護協会によると、専門看護師は以下の6つの役割を果たすとされています。

① 個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。(実践)
② 看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。(相談)
③ 必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。(調整)
④ 個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。(倫理調整)
⑤ 看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。(教育)
⑥ 専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。(研究)

現場での看護業務だけでなく、看護に関わる問題の解決、人材育成、研究活動や他職種との調整など、幅広い役割が求められているようです。

専門看護師のメリット

専門看護師になるメリットをご紹介します。

キャリアアップ・スキルアップが期待できる

病院によって条件は異なりますが、専門看護師資格の取得により、管理職やリーダー等の昇進・昇格のチャンスが得られる場合があります。また、病院外の医療関係者との関わりも増えるため、細心の医療情報の入手や、看護師としての新たな経験を積むことが可能です。

病院以外の人との関わりが増える

一般の看護師は病院内だけの活動が多いですが、専門看護師になると活躍の場が広がり、他の病院の関係者や他職種と連携することが増えていきます。看護師だけでなく、様々な人との関わりの中で看護に携わりたい方には大きなメリットといえます。

専門看護師になるには

専門看護師になるには条件を満たした上で、認定審査(書類審査・筆記試験)で合格する必要があります。

日本国の看護免許を有すること

1.看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定の単位(総計26単位または38単位)を取得していること

2.実務研修が通算5年以上あり、うち3年間以上は専門看護分野の実務研修であること

認定審査(書類審査・筆記試験)

専門看護師認定証交付・登録

5年ごとに更新(看護実践の実績、研修実績、研究業績等書類審査)

専門看護師取得後の働き方

日本看護協会(※2)によると、専門看護師は一般看護師よりも施設全体での活動が増えるとのことです。一般看護師は所属部署内のみ、または看護部門のみに業務範囲が収まっているのに対し、専門看護師は病院全体の医療に携わる働き方に変わるようです。患者のケアに関わる看護スタッフの調整や、患者と家族のケア、看護師に対する研修など、責任や新たな役割が増える分、自分自身の成長に繋がるといえます。

専門看護師の待遇

日本看護協会の資料(※2)によると、2007年時点で専門看護師資格を取得した54人中、給与が上がった方は4名、専門看護師手当がついた方が8名いたとのことです。専門看護師取得後も給与・職位ともに変化がなかった方は39名と全体の7割を占めており、同じ勤務先に勤務する場合は資格取得の恩恵はあまり期待できないことが分かります。資格取得を機に給与アップを目指したい方は、専門看護師の特定分野に特化している病院や、専門看護師を必要としている病院へ転職することをおすすめします。
転職の際に注意したいのは、インターネットや求人票だけでは専門看護師が活躍できる職場かどうか詳細に書かれておらず、自分の力だけで職場を見つけることが難しいということです。働きながら専門看護師としての次のキャリアを見つけたい方は転職エージェントの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

専門看護師の資格取得方法や働き方をご紹介しました。専門看護師になるには様々な条件をクリアしなければならず、ハードルが高い職業といえますが、その分業務の幅が広がる、収入アップが期待できるなどメリットも多くあります。看護師として、地域全体の医療ケア向上に取り組みたい方や、自分自身のステップアップに繋げたい方は認定取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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参考(キラライク以外のサイトへ移動します。):

※1、2  日本看護協会
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/wp-content/uploads/2012/11/CNS-katudouzyoukyou2007.pdf

※3 日本看護協会
https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cns

※4 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/18/dl/kekka1.

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