保育園で働く看護師の仕事内容は?病院やクリニックとの違いや働くメリットをご紹介
公開日: 看護 , 看護の仕事 , 看護師の働き方・環境 , 看護師転職マニュアル
保育園は保育士さんの勤務先という印象が強いですが看護師さんの勤務先の一つでもあります。
今回は病院やクリックでの仕事との仕事内容の違いや活かせるスキル、働くメリット・デメリット等をご紹介します。
転職をお考えの看護師さんはぜひご参考にしてください!
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目次
保育園に看護師は必要?
保育園においての看護師の配置は私立保育園か公立保育園かで分かれます。
私立保育園は保育園の規模に関わらず、厚生労働省が最低1名の看護師の常駐を義務付けています。
公立保育園については推進はされていますが、努力義務という位置づけになっており、
保育園によっては配置されていない場合もあります。
また看護師1名に限り、「保育士」として配置することができます。
なお乳児の在籍人数が3人以下の場合は、
(1)保育士と合同で保育を行うこと
(2)保育に係る一定の知識や経験を有すること が要件となります。
出典:
保育所における看護師等の配置特例の要件見直しに関する留意事項等について
保育園で働く看護師の仕事内容
主な仕事内容を紹介します。
保育園での看護業務は応急処置などは行いますが、病院で行うような採血や薬の投与などは基本的には行いません。
園児の健康管理
体調不良や怪我の対応など子どもたちの健康管理を行います。
特に子どもたちは自分で体調の変化を伝えられない場合も少なくないので、子どもたちの様子をしっかりと見ておくことが重要です。
手洗い・うがい等の衛生指導
子どもたちへの教育の一環として、手洗い・うがいといった衛生指導を行うことも保育園で働く看護師の大切な仕事です。
どういう風に伝えれば子どもたちが日常的に自らやってくれるか考えられるといいかもしれません。
健康診断・歯科健診の補助
保育園で実施する健康診断や歯科健診で記録作業や医師の補助などを行います。
園内の衛生管理
保育園内で子どもたちがよく触れるような箇所の衛生管理も行います。
怪我や感染症を未然に防ぐのも看護師の重要なお仕事です。
アレルギーへの対応
昼食やおやつがある保育園ではアレルギーのある子どもたちへの対応も行います。
誰が何のアレルギーか把握しておくことと万が一食べてしまった場合の対応も行います。
遠足や園外保育などへの同行
遠足や園外で行う運動会などの園外保育では、
保育士さんたちに同行し、体調が良くない子の様子を見たり、怪我の応急処置などを行います。
必要に応じて病院への付き添いが起こる場合もあるので事前に近くの病院や医療機関を調べておきましょう。
一緒に働く職員の健康管理
保育士さんなど一緒に働くスタッフの健康管理もお仕事の一つです。
感染症対策はもちろん子どもたちへの衛生指導はスタッフにも周知しておきましょう。
保護者への保健指導
子どもたちの健康の為には保護者の協力も不可欠です。
「保健だより」を配布して保護者に家庭での健康・衛生管理の指導や、予防接種の情報共有などを行います。
また普段から保護者とコミュニケーションをとり子供たちの情報共有をしておくことが大切です。
保育補助
保育園では看護師も保育士の内の一人として配置されるため、基本的には医療行為よりも保育補助を行っている時間の方が長いです。
子ども一緒に遊んだり、保育士とともに保育を行います。0歳児クラスなどを担当する場合が多いようです。
保育園で働く看護師の役立つスキルや知識
【必須資格】看護師、または准看護師
役立つ資格・スキル
・小児科での業務経験
・保育士資格
・子育ての経験
・ピアノが弾ける
・工作が得意
看護師免許を持っていれば保育園で看護師として働くことは可能ですが、保育士資格や子育ての経験など保育関連のスキルがあれば保育補助としても活かせるので重宝されます。
医療機関で働く看護師との違い
医療機関で働く看護師との大きな違いは、
看護師として対応する対象が病院やクリニックでは、「病気や怪我をした患者」ですが、
保育園においては「健康な子どもたち」が対象になるという事です。
基本的に医療行為というよりは突発的な怪我の手当てや感染症の予防といった病気を未然に防ぐ健康管理が仕事ですので、そこが医療機関での勤務との大きな違いといえるでしょう。
また病院などに無い仕事として、
保育園では保育士と一緒に保育業務を行うことも保育園で働く看護師の仕事の一つです。
保育園で働く看護師のメリット・デメリット
保育園で働く看護師のメリット
■夜勤が無く基本的には土日祝休みが多い
基本的には日勤のみで園によっては土日休みの園も多く、病棟などに比べて規則的な時間で働く事が出来ます。
プライベートの時間もしっかり確保したい看護師さんにとってはオススメの勤務先です。
■医療行為がほとんどない
病院で行うような採血や投薬を行うことは無く、
突発的な怪我の対処や体調管理が仕事になるので、精神的な負担は比較的少ないです。
またブランクがあり医療スキルに自信がない看護師さんでも保育園であれば働きやすい環境です。
■子どもと関わることができる
保育園で働くのは当然ですが子どもたちと関わることになります。
子どもと関わることが好きな人にとっては子供の成長を身近で感じることができるのでお勧めです。
子育ての経験があればスキルを活かせることもでき、保護者とのコミュニケーションもより円滑に進められるかもしれません。
保育園で働く看護師のデメリット
■給料が安い
医療行為が少ないこともあり病院やクリニックに比べて給与は安いです。
医療機関の看護師は夜勤や休日出勤があれば手当が出ますが、
保育園は基本的に日勤のみなので基本給が同じでも給与は安くなります。
また病院であれば看護師長などキャリアアップで給与が上がることもありますが、
保育園では役職は基本的にないのでキャリアアップで給与を増やすこともほとんどできません。
■一人の責任が大きい
ほとんどの場合、保育園には看護師が一人しか配置されていないので、怪我や体調不良の対処や判断を1人で行います。
職場に相談できる人も作りにくいので園以外でも相談相手を見つけておくことが大切かもしれません。
責任はありますが、頼られ、必要とされることが看護師としてのやりがいにつながるケースももちろんあります。
■看護師としてのモチベーションの維持が難しい
せっかく資格を取得して手技を身に着けていたとしても、
保育園の看護師業務で存分に活かせるかというと、そうではありません。
医療行為をメインに看護師としてキャリアアップを目指していきたい!という看護師さんにとっては、
保育補助をしている時間が多く看護師としてのモチベーション維持は難しいかもしれません。
保育園で働く看護師に向いている人
・子どもが好きな人
・コミュニケーション能力が高い人
・自ら行動、判断ができる人
・時間固定で働きたい人
・ブランクがある人
当然のことですが保育園では子どもたちに囲まれて勤務することになるので、
子どもと遊んだり、子どもの成長を見守るのが好きな人にはお勧めの職場です。
また他の職員や保護者との連携をしながら突発的な事故などの対処は自分1人で対処することになることもあるので咄嗟の判断力も求められます。
まとめ
今回は保育園で働く看護師さんの仕事内容やどんな人が向いているか等をご紹介しました。
結婚や出産を機に看護のお仕事から離れた看護師さん、ブランクがあって不安という場合でも、
保育園での看護師であれば時間固定で、医療行為も少なく、安心して復帰できるのではないでしょうか。
是非、保育園への看護師復帰、転職を考えてみてはいかがでしょうか。
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