看護師がパワハラで退職・転職する際に気を付けること
公開日: 更新日: 看護師の働き方・環境 , 看護師転職マニュアル近年、社会問題として取り上げられているパワハラですが、看護社会においても例外ではありません。しかし看護師は、仕事の特性や職場環境からパワハラ問題が見えにくくなっているのが実情です。看護師として長く働き続けるためには、自ら行動して環境を改善する必要があります。
今回はパワハラ問題で悩んでいる看護師の方に向けて、退職・転職する際に気を付けることについてご紹介します。
目次
看護師はパワハラが起こりやすい?
そもそも女性の多い職場ではパワハラやいじめが起きやすいイメージがある方もいるかと思います。しかしその中でも、パワハラが原因で退職や転職をする看護師は多く見られます。パワハラ問題が起こる理由はさまざまですが、特に看護師は毎日忙しい業務に追われて、ストレスが溜まりやすく、心に余裕がないことで周囲に強く当たってしまうこともあるでしょう。患者の命を守る医療の現場において、指導が過剰になってしまっても問題ないとされている職場環境がパワハラを引き起こしやすい原因だとも考えられます。
パワハラを受けた場合の対処法
では、職場でパワハラを受けた場合どうすれば良いのでしょうか。実際にパワハラ被害に遭ったときの対処法をご紹介します。
自分の言動・行動を振り返る
パワハラは受けた側の捉え方によるため、パワハラと言えるかどうか曖昧な部分があります。相手からすると指導の一環として注意をしていただけの可能性もあるでしょう。もしかしたら自分の言動が相手を嫌な気持ちにさせてしまっていたということもあるため、自分の言動や行動を一度振り返ってみましょう。
「自分が悪い」と思いこむのはNG
パワハラが発生してしまう根本的原因は、「職場環境」や「組織の体制」が関係している場合が多いです。職員同士のコミュニケーション不足など、職場の雰囲気がよくないことで理由もなくパワハラやいじめが発生するケースもあります。パワハラを受けている側だけに原因があると考えないようにしましょう。
相談できる人をみつけておく
パワハラが深刻化する前に相談できる人を見つけておきましょう。パワハラ被害は精神的に大きなダメージを受けるため、溜め込まずに自分の気持ちを吐き出せる場所を作っておくことが大事です。自分だけで対処できないと思ったら迷わず誰かに相談しましょう。
転職する
職場全体がパワハラ気質の場合、すぐに環境が改善するというのは難しいかもしれません。どうしてもパワハラが改善されない場合は職場を離れることも一つの手段です。パワハラを我慢し続ける必要はないので、自分を守るためにも気持ち良く働くことができる職場に転職することは正しい選択です。
看護師がパワハラで退職する際に気を付けること
パワハラで退職する際に事前に知っておくべきことや、トラブルにならないために気を付けるべきことをご紹介します。
パワハラを証明できる証拠を集めておく
パワハラを受けていた事実を証明する必要があるときのために、証拠となるものを集めておくと良いでしょう。例えば、ボイスレコーダーなどで録音した音声、動画、メールのやりとりなどはパワハラを受けていたことを証明できる決定的な証拠となります。暴力や精神的ストレスで病院を受診した場合は、医師に診断書を書いてもらいましょう。
また、パワハラの内容、日付、周囲にいた人などを日記やメモに残しておくのも証拠材料となります。
転職が決まってから退職手続き
転職が決まっていないうちに退職すると次の職場が見つかるまでの空白期間ができてしまうため、転職先が決まってから退職手続きを行うのがおすすめです。
早く職場を離れたい気持ちもあるかと思いますが、十分な手順を踏まずに退職してしまうと後々トラブルになり得るケースもあります。退職をする際は就業規則で規定されている期間までに申し出れば問題ないため、会社の就業規則を確認してしっかりと手順を踏むようにしましょう。
精神障害などを負った場合は労災申請する
パワハラによって精神科を受診し精神障害を負った場合、業務上の災害として労災申請することができます。精神的ダメージがあるときは労災のことまで気が回らないかもしれませんが、治療費を自分で負担しなくても保険で補償されるため、申請方法や必要書類を確認しておきましょう。
出勤できない状態の場合は休職も考える
出勤できない状態のときは一旦職場を離れることが大事です。しかし、すぐには退職を考えていない場合や在籍しながら転職活動する余裕がない場合は、休職するという選択肢があります。休職中であれば在籍しながら体調を回復することができ、その期間に転職活動することも可能です。また、傷病手当金として休業中に生活を保障するための手当金を支給してもらえる場合があります。
看護師がパワハラを転職理由として伝えるのはあり?
転職活動の面接を受けるときに必ず聞かれるのが「転職理由」です。転職理由を聞かれたらどのように面接官に伝えていいのか悩む方は多いでしょう。「パワハラが原因であることを話すと不利になるのではないか」「精神的に弱いと思われるのではないか」など不安に感じてしまいますよね。
結論から言うと、パワハラを転職理由として正直に話すこと自体は問題ありません。ただし、パワハラのことばかりを話すのは面接官にとってあまり好印象とは言えないでしょう。
伝え方によってはマイナスなイメージを持たれてしまう可能性もあるため、パワハラを転職理由として伝える際は、パワハラの事実を簡潔に伝え、問題や状況の改善に尽力したことも伝えましょう。
看護師がパワハラを転職理由とする際の注意点
それでは、面接でパワハラを転職理由とする際の伝え方や注意点をご紹介します。
主観的な感情は入れずに事実のみを伝える
面接でパワハラを転職理由として伝える場合は、パワハラを受けていたという事実を簡潔に伝えましょう。「辛かった」などの主観的な感情は入れず、「毎日残業を強制されて理由もなく暴言を吐かれていた」など事実のみを話します。
【伝え方例】
悪い例:「上司から毎日嫌がらせや仕事の押し付けを受けて、辛かった」
良い例:「毎日の残業や休日出勤を強制され、月4日しか休めなかった」
パワハラ問題を改善するために行動したことを伝える
パワハラ問題の状況を改善するために努力したことを伝えましょう。職場環境を変えようとする行動力や周囲に働きかける力があるなどプラスの印象になります。その上で、個人の問題ではなく職場全体でパワハラが問題となっていたことを伝えると、面接官側にも改善の余地がなかったことを理解してもらえるでしょう。
【伝え方例】
悪い例:「上司から何度もパワハラをうけたので転職を決めた」
良い例:「上司のパワハラを黙認する職場状況を変えるため、同僚や先輩と協力して改善案を作成し院長に直訴した」
パワハラだけが原因ではないことを伝える
転職理由で重要なのが、パワハラを受けたことだけが原因ではないことを伝えることです。パワハラ問題はあくまでも転職を考えるきっかけの一つであることを述べ、応募先の企業でスキルアップやキャリアアップを図りたいなど前向きな理由をメインに伝えましょう。
【伝え方例】
悪い例:「職場の人間関係や上司のパワハラに疲れてしまった」
良い例:「パワハラ以前に、元々スキルアップを目指していたが、現在の職場環境ではそれが望めないので転職を決意した。」
パワハラによる看護師の転職はエージェントを活用しよう
職場のパワハラ問題は解決するのが難しいため、働き続けることが厳しいと感じたら迷わず転職することがおすすめです。しかし、働きながら一人で転職先を探すのも大変な上に焦って転職先を決めて失敗してしまうのも良くありません。
パワハラによる転職は面接での説明や、今後のキャリアをどのように築いていきたいかを伝えられるかが重要です。そのためにも面接対策の準備はしっかり行う必要があります。
パワハラによる転職で求人探しや面接対策に不安がある場合は、エージェントを活用するのがおすすめです。
キララサポートでは条件に合った求人の紹介や面接対策の他、退職・転職に関するさまざまなサポートを行っています。パワハラを受け、誰かに相談したい、環境を変えたい、転職したいと考えている方はぜひキララサポートにご相談ください。
まとめ
職場でパワハラを受けたときは一人で抱え込まないことが大切です。我慢をしていてもパワハラ問題を根本的に解決することはできません。パワハラのない職場へ転職することは自分の健康を守ることにつながります。気持ちを切り替えて新しい環境で活躍するためにも働きやすい職場を見つけましょう。
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