1年目の新人看護師さんにおすすめの勉強法とは?
公開日: 更新日: 看護の仕事
医療現場の技術は日々進歩し複雑化しています。看護師が患者さんに適切な看護を行うためには日々の自己研鑽が必要不可欠です。
特に新人のうちは、知識不足を補うため一層の努力が必要となります。
しかし、分かってはいても日々の業務だけでクタクタになってしまい、あまり勉強時間が確保できないのが現実なのではないでしょうか。今回はそんな新人看護師さんにおすすめしたい勉強方法と、勉強時間を確保する方法をご紹介します。
日々の勉強の成果を実感できずに悩んでいる新人看護師さんは必読です。
目次
新人看護師におすすめの勉強方法
1年目では課題として予習ノートの提出が指示される事が多いと思います。
新人看護師の勉強方法の基本は、予習と復習です。受け持つ患者さんの疾患の詳細や、データの見方、アセスメントの視点を前日に予習して、看護を実施、振り返りとして復習します。
この積み重ねが確実な知識となります。
そこでここでは予習・復習の方法を中心に、看護師1年目の新人の方におすすめの勉強方法を3つご紹介します。自分の勉強方法を見直したいと考えている新人看護師の方はぜひ参考にしてください。
関連図を作成しながら予習する
予習を行う際におすすめの勉強方法は、関連図を作成することです。看護学生の時に苦戦して、苦手な方は多いのではないのでしょうか。
しかし関連図を作成することで、患者さんの状態や、看護問題を理解しやすくなります。
先輩看護師は関連図をわざわざ書かなくても、これまでの経験と積み重ねた知識によって脳内で関連図を作成しています。知識や経験の不足する1年目では整理したり、調べたりしながら書き出していきましょう。自己学習なので定規をつかって綺麗にまとめる必要はありません。
看護問題を抽出できたら、その関連図の用紙に看護問題ごとに観察項目を記入すると、患者さんを観るポイントを明確化することができます。
プリセプターや先輩看護師に勉強を見てもらえる機会があれば、この関連図を見てもらうと良いでしょう。足りなかった視点をアドバイスしてもらえると思います。
もちろん、疾患や治療方法、使用薬剤、検査データなどの学習も行いましょう。この学習方法については次の項目でご説明します。
観察項目や検査データなどは実際に看護・観察を行う際に確認できるように、ポケットに入るサイズのメモやノートに書き出して持ち歩きましょう。このカンニングノートを見て、観察をして看護を行うことを繰り返すことで、この疾患ではどんなことを観察しなければならないのかという観察の視点を身に着けることができます。
マイ辞書を作成する
マイ辞書については、国家試験勉強にレビューブックを利用した方は、レビューブックを想像してもらうと分かりやすいです。
レビューブックのようなハンドブックで、各科ごとに必要な情報がまとめられているものが販売されています。自分の配属の科や見やすさを考慮して1冊選んだら、その本をベースに学習していきます。予習で疾患を調べる際にはこの本を利用します。
どんなに情報がまとめられている本でも、載っていないことや、勉強しているうちに分からないことが出てきた場合には他の参考書などを読み、その内容を付箋やメモに記入もしくはコピーして本に張り付けていきます。
これを繰り返して知識を足していけば、自分だけのマイ辞書の完成です。
ルーズリーフやメモにまとめていく勉強方法も良いですが、マイ辞書のように一カ所に知識をまとめて知識の拠点を作っておくと、あとで「あれってどうだったっけ?」と忘れてしまった時や復習したい時に大活躍します。
復習やその日の振り返りをする時には、その日に分からなかったことを中心にこの本にまとめていきます。
ノートを作成する
勉強ノートは単体で活用するのはもちろん、上記でご紹介した「マイ辞書」と併用するのもおすすめです。まっさらなノートにいきなり何を書けばいいか分からなくなってしまうケースもあるため、参考書を読んだ際や実際の業務の中でうまく理解できなかったことを中心にまとめていくのが良いでしょう。
ノート作成のアイデア1:黒ペンと赤ペンのみでシンプルに
分かりやすいノートを作る際、ついカラフルにまとめたくなってしまいますが覚えるべきポイントを絞るために黒ペンと赤ペンのみでシンプルな色使いにするのがおすすめです。
ただし、イラストや図を使ってまとめる際は他の色も使う方が見やすくなるかもしれません。
ノート作成のアイデア2:大まかな項目ごとに余白を設けておく
ノートに余白を設けておくことで、後から学んだことも書き込むことができます。関連する知識を追記していくことで、記憶が繋がりやすくなり応用に繋がります。
ノート作成のアイデア3:スマホ、紙、PCなど自分に合ったツールを使う
ノート、と聞くと紙で作ることを想像しがちですが、ご自身のやりやすい方法であればスマホやPCにまとめても問題ありません。電子ツールなら図やイラストのコピーもしやすく、まとめる作業の効率は良くなります。ただし、職場でスマホやPCを持ち運んで確認することは難しいため、現場で確認したい情報は小さめに印刷してメモ帳に貼り付けて活用すると良いでしょう。
理解できないことは先輩看護師に聞く
勉強していると、どれだけ考えても理解できないことや、参考書に載っていないことも出てくると思います。そんな場合には、迷わず先輩看護師に質問しましょう。
「勉強したんですが、どうしても分からなくて…」と、勉強をした上で分からないということを伝えれば大抵の先輩は一緒に考えてくれると思います。質問するのは、プリセプターや話しやすい先輩で大丈夫です。
中には「先輩に質問しにくいから、Q&AサイトやSNSに投稿して聞いてみよう」と思う方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。Q&AサイトやSNSは手軽で便利ですが、インターネットでの情報収集には十分な注意が必要です。
インターネットでは匿名で質問や相談ができる点がメリットですが、その分、返答する相手も匿名となります。回答を投稿する人たちが看護や医療の正しい知識を持っているかどうかは、スマホやパソコンの画面上から判断することは難しいです。
Q&AサイトやSNSで得られた知識は参考程度に留め、最終的には先輩看護師に質問したり、参考書で調べて確認したりしましょう。
忙しい看護師1年目に勉強時間を確保するには
看護師1年目は学生時代よりも格段に忙しくなります。勉強したいと考えていても、時間を確保できないためになかなか勉強が進まないという方も多いのではないでしょうか。
勉強時間を確保するためには、毎日お風呂に入る前に1時間だけ、寝る前の1時間だけ、と勉強をする時間とタイミングを決めると勉強がルーティン化して続きやすいです。
毎日寝ずに何時間も勉強をする…というのは真面目な新人看護師の方にありがちな話ですが、次の日の業務に支障をきたしたり、看護師の仕事が嫌になってしまったりしては本末転倒です。勉強よりも翌日の勤務のほうが大切だと肝に銘じてセルフマネジメントしましょう。
月並みな言葉ですが、勉強は時間ではなく、その質・内容が重要です。
ノートに綺麗に書き写したりまとめたりする勉強方法は、忙しい新人看護師には適さないといえます。前の項目でお伝えしたような、参考書では分からないことだけを付け足していく勉強方法なら「読んで理解すること」「調べること」に時間を割けるので、効率よく学習することができておすすめです。
勉強漬けもNG。休む時間も確保しよう
勉強時間を確保することは大切ですが、多忙のあまり毎日が仕事と勉強で終わってしまうのも良くありません。「看護師は休むのも、遊ぶのも仕事」です。
確かに勉強は大切です。しかし休みの日を潰してまで勉強をする必要はありません。ストレスや疲れが溜まって、仕事を続けられなくなってしまうのが一番避けたいことだからです。退勤後や休日などまとまった時間が取れる時は、友達と外出したり家でゆっくり過ごしたりしてリフレッシュすることをおすすめします。
有意義な勉強時間にするための3ポイント
せっかく勉強時間を確保するなら、有意義な時間にしたいですよね。看護師1年目の方向けに、勉強時間の使い方ポイントをご紹介します。
勉強する範囲を絞る
1日であれもこれも頭にいれよう!と意気込んでしまい、結局記憶に残らなかったという経験をする先輩看護師が多いようです。受け持っている患者さんに関わる薬の知識や担当している診療科目の疾患など、押さえておきたいポイントを優先して勉強することをおすすめします。また、次に出勤した際に行う予定の処置や治療の予習をするのもいいかもしれません。
勉強時間の長さは勤務シフトによって変える
シフト勤務の看護師さんは生活リズムも日によってバラバラ。「絶対毎日寝る前に1時間」と決めてしまうと夜勤明けで疲れている日などは難しく続かないかもしれません。日勤の日は寝る前の1時間、休日は3時間、夜勤の日は出勤前に1時間など勤務シフトに合わせた長さの勉強時間を設定してみましょう。
その日に対応した看護の復習をする
その日に受け持った患者さんに行った治療や処置を、経験したその日に振り返ると知識が定着しやすくなります。対応内容を忘れないよう勤務中にメモを取っておき、どのような点が分からなかったか、どうしたらうまくいったかを家で調べてみるといいですね。
新人看護師におすすめの勉強方法についてのまとめ
今回は1年目の新人看護師の方に向けて、おすすめの勉強方法や勉強時間を確保する方法をご紹介しました。
日々忙しい新人看護師の勉強は、毎日少しずつ積み重ねていくことが大切です。先輩やプリセプターを上手に頼りながら勉強を続けていきましょう。
もし、勉強する時間もゆっくり休む暇も与えられておらず苦しんでいるのであれば、転職を考えても良いかもしれません。あなたが安心して、心地よく働ける職場は必ずあります。
1年目での転職のコツについては以下の記事でご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
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