急性期の看護とは?急性期の看護師の仕事内容や特徴、向いている人をご紹介

公開日: 看護 , 看護の仕事

急性期の看護では、症状が現れた患者を迅速に対応するためにスピード感かつ適切な判断が必要となります。常に緊張感のある職場ですが、看護師としての経験を積んでスキルアップできる環境が整っています。

この記事では、急性期の看護師の仕事内容、メリット・デメリット、向いている人の特徴をご紹介します。急性期の看護を目指している方は参考にしてください。

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急性期の看護とは

急性期の看護とは、病気の進行を抑えて症状が安定してくるまでの処置や治療等のことです。症状によっては手術を必要とする場合もあり、患者の容態の変化に注意しながら回復に向かうために必要なケア・サポートを行います。

急性期

まず、急性期・回復期・慢性期の各ステージの状態を簡単に解説します。

急性期病気の症状が現れる、容態が危機的な状態
回復期急性期から脱し、容態が安定した時期
リハビリ等の治療で身体機能の回復・社会復帰を目指す
回復期とは?
慢性期症状が比較的安定しており、再発予防や体力回復の期間慢性期とは?

急性期は症状が急に現れる時期をいいます。容態が不安定で急変するリスクが高く、症状に応じて適切な対応が必要です。急性期での治療を終えると、回復期、慢性期を経て健康な状態に戻ります。各ステージで患者の容態に合わせて必要な治療・処置を行うため、看護師の仕事内容もそれぞれ異なります。急性期の看護師の仕事は、症状が現れた患者の診療の補助がメインです。容態が安定している回復期・慢性期の場合、身体機能や体力の回復、再発防止を目的とした療養の世話がメインとなります。

急性期の職場の特徴

急性期の職場では、短期間で患者の容態が変化しやすいため、常に緊張感が漂っています。急変対応はいつ起こるか予測ができない場合が多く、1分1秒を争う中で患者の容態の把握や迅速な対応が求められるため、テキパキと働く人が多いです。また、病床回転率が高いのも特徴で、患者の入れ替わりが激しい印象を受けます。

急性期病院で働く看護師におすすめの資格

急性期病院で働くために必要な資格は「看護師資格」です。その他に必須の資格はありませんが、急性期では高度な知識やスキルが求められます。そのため、以下のような専門的な資格を持っておくことがおすすめです。

  • 急性期ケア専門士
  • BLS(一次救命処置)
  • ACLS(二次心肺蘇生法)
  • PALS(小児二次救命救急法)

など

急性期病院で働きながら資格を取得することも可能です。スキルアップを目指しつつ、より質の高い看護を提供することができるでしょう。

急性期病院の種類

病気のなり始めや重症度の高い患者を対象に、症状に応じた検査や処置、手術を行う病院のことを「急性期病院」といいます。救急指定病院は消防法によって定められており、都道府県の医療計画に基づいて3段階の医療体制に分けられています。重症度や緊急性ごとに区分分けし、それぞれに役割を持たせることで効率的な医療提供が可能となります。

一次救急

一次救急は、入院や緊急手術の必要性がなく、自力で来院可能な軽症患者の治療等を行う医療機関です。「初期救急」とも呼ばれ、各都道府県に設置されている休日夜間急患センターや救急指定を受けている地域の診療所・病院が該当します。

二次救急

救急車

二次救急は、入院や手術を必要とする重症患者の受け入れを行っている医療機関です。24時間365日体制で対応しており、地域の複数の医師たちによる共同利用型病院方式や病院群輪番制で救急医療を提供しています。

三次救急

三次救急は、二次救急で対応できない重症・重篤患者の受け入れを行っている医療機関です。三次救急の指定を受けている病院には救命救急センターや高度救命救急センターが設けられていることが多く、医療機関の中で最も高度な救急医療の提供が必要とされています。

生命の危機にある重篤患者を迅速に対応できるよう、24時間365日体制で受け入れをしています。

急性期病院での看護師の仕事内容

仕事内容

急性期病院の看護師の仕事内容は、以下のような業務があります。

  • 検査や処置における診療上の補助
  • 患者の全身管理
  • 人工呼吸器や点滴・ドレーン類の管理
  • 術前術後の看護
  • 患者やご家族の精神的ケア

急性期では容態が安定しない患者が多いため、容態を把握して変化に気づけるようにしておかなければなりません。また、患者の容態に異変を感じたらすぐに医師に報告し、状況に応じて適切な対応ができるよう医療機器を備えておく必要があります。手術を行う患者に対しては術前術後にさまざまな検査を行い、合併症の可能性の有無を確認することが重要です。

さらに、患者やご家族への精神的ケアも看護師として大切な業務の一つです。患者の病気・手術に対する不安や恐怖を理解しながらも、看護師は冷静に症状の説明をし、患者やご家族に寄り添って細かい配慮や精神的ケア、サポートをしていく必要があります。

看護師が急性期病院で働くメリット・デメリット

メリット

ここからは、急性期の職場の特徴と看護師が急性期病院で働くメリット・デメリットをご紹介します。

急性病院で働くメリット

急性期では、ほかでは経験できないような難しい症例や、最先端医療を学べる機会が多く、研修・教育体制も整っている職場が多いです。高度な看護技術や知識はもちろん、素早い判断、迅速な対応が身に付いて看護師として成長できるでしょう。急性期で培った知識や技術は幅広い分野で役立つため、転職の際にも重宝されます。

また、患者が回復して元気になっていく姿にやりがいや達成感を感じられるのも、急性期の看護師として働くメリットの一つです。

急性病院で働くデメリット

24時間体制で受け入れている病院では残業や夜勤が発生します。緊急搬送されてくる患者の対応も少なくはなく、家庭との両立が難しい点が挙げられるでしょう。急性期は病棟の流れが早いため、患者とじっくり向き合いたいという方にも不向きかもしれません。

また、患者の容態によっては心肺停止状態となることもあり、人の命を預かるという責任の大きさからプレッシャーを感じる方も多いです。

急性期病院の看護師として働く上で大切なこと

急性期看護

次に、急性期病院の看護師として働く上で大切なことをご紹介します。

気持ちを切り替えられるようにしておく

急性期病院には状態が回復して退院する患者ばかりではなく、状態が安定しない方や治療中に亡くなる方、後遺症が残ってしまう方もいます。患者の命に関わる場面が多い中で、気持ちが追い付かず精神的に辛いことも多いでしょう。しかし、マイナスな気持ちはミスを引き起こしてしまう原因となります。そうしたときに感情を引きずらず、気持ちを切り替えられるようにしなければなりません。

先を読んで行動をする

急性期病院では、容態が安定しない患者の治療を行う中で、迅速かつ正確な対応が求められます。患者の急変の頻度も高いため、何か異常があった場合にすぐに処置できるよう常に患者の状態を把握し、合併症や急変のリスクを最小限にするために先を読んだ行動、異常の早期発見に注意を払う必要があります。

学ぶ意欲を持つ

急性期では容態が危機的な状態の患者を対応するため、幅広い症例や高度な医療技術に携われる機会があります。看護師としての観察力や判断力、迅速な対応力が身につけられます。他では経験できない難しい疾患のある患者もいるため、看護知識や技術を学ぶ意欲を持って業務にあたることが大切です。

急性期病院での勤務が向いている人の特徴

以下の項目に当てはまっている人は急性期看護師に向いているといえるでしょう。

  • 向上心がある方
  • 基礎的な看護知識やスキルが備わっている方
  • 最先端医療に興味がある方
  • 気持ちの切り替えが上手な方
  • 業務スピードに柔軟に対応できる方

 急性期では幅広い症例を経験できるため、最先端の医療技術や知識を学びたいという方におすすめです。回復期や慢性期と違って急に症状の変化が現れることから、常に患者の容態を把握し、素早い判断・対応が求められます。急性期でしか得られない学びも多く、向上心が高い方が多いので、看護師として成長意欲のある方にとっては刺激のある環境となるでしょう。

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急性期病院への転職に年齢制限は?

悩む看護師急性期病院への転職で年齢制限を設けている職場は少ないです。ただし、業務スピードや夜勤が可能な看護師が求められるため、体力がある20~30代を積極的に採用している職場が多い傾向にあります。特に、三次救急の場合は重症度の高い患者も搬送されてくるため、業務量が多くなります。職場によって身体的・精神的に不安がある年代は厳しいとされる一方、豊富な経験を積んでいるベテラン看護師は即戦力として歓迎されるケースもあります。自身の看護スキルを踏まえて、条件に合った転職先を探すことが大切です。

転職をお考えならエージェントの活用がおすすめ

急性期病院への転職を考えている方や、自身に合った職場を探している方は、転職エージェントの活用がおすすめです。現職を続けながら、次の場所を探したいという方もいるでしょう。転職エージェントは転職に関するさまざまなサポートだけでなく、業界や職場の情報を提供し、転職活動に不安な方の強い味方となってくれます。

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まとめ

今回は、急性期の看護師の仕事内容や特徴、メリット・デメリットについてご紹介しました。急性期での経験は看護師として働く上での大きな糧となります。また、急性期病院の中でも1日の受け入れ件数や教育体制は異なります。看護師としてどのような働き方がしたいかを考え、自身の性格や適性に合った職場を探してみましょう。

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kiralike編集部

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