准看護師のスキルアップに!おすすめ資格5選&看護師資格を取得するメリット

公開日: 更新日: 看護の仕事 , 看護師の資格取得

准看護師のスキルアップ おすすめの資格准看護師は病院や診療所、介護保健施設や社会福祉施設など、さまざま職場に就職することが可能です。しかし、近年は医療技術の進化が目覚ましい状況にあり、看護業務も専門性が求められる傾向にあります。資格の取得でスキルアップを目指す場合、准看護師資格を活用できる資格にすることをおすすめします。

本記事では、准看護師でスキルアップが必要な理由、准看護師の方におすすめしたい5つの資格、看護師資格を取得するメリットについて解説します。

監修者:河野 ひろこ
総合病院の病棟看護師として消化器外科、腎臓・糖尿病内科に4年半従事。プリセプターとして後輩指導にもあたる。現在は看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントを見立てるギフトコンシェルジュとして活躍する。個人向けギフト提案サービス「Giftings」を展開中。

看護師にスキルアップが求められる理由

講義を受ける医療従事者 近年の医療技術は進化が速く、技術も高度化している状況です。それに伴い看護の世界も、高度医療に対応できる体制が求められるようになっています。

准看護師は医師や看護師の指示で仕事を進めますが、当然高度医療に関しても、重要なスピーディー且つ適切な対応が求められます。しかし、最新の技術や医療について学べる研修やセミナーは基本的に看護師向けで、准看護師が参加できるものは少ないです。そのため、准看護師は資格取得などを通して、自発的にスキルアップを目指す姿勢が重要になります。

准看護師のスキルアップに役立つ資格5選

准看護師として、スキルアップに役立つ5つの資格を解説します。

介護職員初任者研修

笑顔の介護職員と高齢者 介護職員初任者研修とは、介護に関する基礎知識を学べる入門的な資格です。准看護師として看護業務のスキルを磨きつつ、介護の知識も身につけたい方は取得することをおすすめします。

介護職員初任者研修を取得するには、専門のスクールで研修を受け、修了試験に合格する必要があります。最短1ヵ月程度で取得することも可能で、働きながら資格を取得できる点もメリットです。

介護福祉士

介護福祉士とは、身体や精神に障害があり、介護を必要とする方を支援する資格です。

介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づいた国家資格ですが、医療行為には従事できません。准看護師の有資格者であれば、医師や看護師の指示で医療行為に携わることが可能です。

介護福祉士資格を取得するには、「実務経験ルート」がおすすめです。「介護業務の実務経験3年以上」と、「介護福祉士実務者研修」の修了で受験資格を取得できます。なお、准看護師の実務経験は対象外のため、介護保険施設などで働く必要があります。

資格の取得で准看護師から介護福祉士に転職することも可能ですが、准看護師と比べて給与が低い傾向にある点は留意しておいてください。

ケアマネジャー

ケアマネージャーに相談する高齢者 ケアマネジャー(介護支援専門員)とは、要介護者や要支援者に対し、介護保険サービスの提供を支援する職種です。ケアプランの作成やサービス事業者との連絡調整や、サービスの利用者と自治体を繋ぐ役割を担います。

ケアマネジャーは要介護者や要支援者と接する機会が多いため、患者の診療や生活面を支援する准看護師とは親和性が高い職種です。准看護師がケアマネジャーの資格を取得するメリットには、以下のものが挙げられます。

 

  • 地域医療に貢献できる
  • 准看護師資格と併せて持っていることで市場価値が上がる
  • 夜勤がなく体力の負担が少ない

高齢化社会の加速で在宅医療のニーズが高まっており、看護の知識を持つケアマネジャーの需要が高まっています。准看護師は医師との連携を実務経験しているため、医療機関と円滑なコミュニケーションを取る際にも役立ちます。

ケアマネジャーの資格を取得するには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、且つ介護支援専門員実務研修を受講する必要があります。なお、准看護師の実務経験が5年以上あれば、介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格を満たしているため、すぐに受験が可能です。

ただし、ケアマネジャーは介護系資格の中でも難易度が高いため、時間をかけて勉強することが大切です。

精神保健福祉士

精神保健福祉士とは、精神的な障がいがある方が日常生活を送れるよう援助する資格です。精神保健福祉士法に基づく国家資格で、精神保健福祉分野に特化したソーシャルワーカー(PSW)とも呼ばれます。

患者本人や家族から日常生活に関する相談を受け、社会復帰に向けた訓練やアドバイスを提供します。医療分野の支援では、精神科病院や総合病院の精神科などの受診や入院などの援助、退院後に社会生活を復帰できるようサポートを行います。

なお、准看護師から精神保健福祉士の受験資格を得るには、基本的に相談援助の実務経験を積むとともに一般養成施設で1年以上学ぶ必要があります。2年制の准看護師養成所を卒業した場合は、2年以上の実務経験が必要です。

看護の分野では活用が難しい資格ですが、精神保健福祉に興味がある方におすすめです。

保育士

笑顔の保育士と園児 以前は乳児が4人以上いる保育園では、保健師や看護師を保育士とみなしていました。しかし保育業界だけではなく、医療現場も看護師が不足していることを背景に、2015年4月から准看護師を保育士として配置できる特例が施行されています。

保育園内の子どもの安全を守るため、保育園に准看護師を配置するケースが増えています。病院や診療所などの医療機関だけでなく、保育園でも働けるため、看護ではなく保育の道に進むことも可能です。保育園での看護師の業務内容については、保育の補助に加え以下のようなことを行います。

 

  • 登園時やお昼寝後の検温
  • 服薬が必要な園児への与薬
  • 病気やけがの処置
  • 内科や歯科検診などの診察補助
  • ほけんだよりの作成

など

保育士の専門知識を学びたい方、本格的な保育の仕事に就きたい方は、保育士資格を取得することをおすすめします。保育士資格を取得するには、独学や通信講座を経て保育士試験を受験する、専門学校などの指定保育士養成施設で所定の単位を卒業するという2種類のルートがあります。

前者の方法は合格率が低い傾向にあるため、最短で保育士資格を取得したい方は学校を卒業することをおすすめします。なお、准看護師として働きながら学校に通う場合、夜間部か通信部を利用が一般的です。

看護師資格の取得で将来的なキャリアアップが可能

若手女性看護師 これまで紹介した資格は、准看護師としての働き方を広げることに役立ちます。しかし、病院で看護業務に就きたい方は、看護師の資格を取得するのがおすすめです。

看護師で働くと管理職に昇進できる可能性があるうえに、大学病院や総合病院に就職しやすい傾向にあります。准看護師から看護師になると、大幅に収入が高くなることも少なくありません。

また、認定看護師や専門看護師などを目指せば、看護業務の専門性を高めることも可能です。看護師資格で助産師や保健師などの受験資格を得られるため、キャリアアップの選択肢が広がるのは看護師ならではの魅力でしょう。

准看護師は医師や看護師の指示で仕事をする立場であり、自らの判断で看護業務を行うことはできません。准看護師制度は、戦後の看護師不足を解消するために創設されたものですが、ゆくゆくは准看護師制度が廃止される可能性も検討されています。看護の仕事で長く働きたい場合は、看護師資格を取得しておくほうが安心です。

実際に准看護師養成所の入学者数は、2000年から20年間で約40%に減少しています。一方、看護師の就業者数は年々増加しており、2020年は132万人で看護職員全体の約8割を占めています。看護師の需要は今後も続くことが予想されるため、准看護師で働き続けるよりもキャリアの幅が広がる看護師を目指しましょう。

出典:

1 准看護師養成数の減少|公益社団法人日本看護協会

看護師等(看護職員)の確保を巡る状況|厚生労働省

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スキルアップ資格を取得したら、次に環境に目を向ける方も多いのではないでしょうか。看護師で転職を考えている場合は転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントは自身に合った求人だけでなく、転職に関する幅広いサポートを受けられるため、現職で働きながら進めることが可能です。

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まとめ

医療技術の高度化により、看護業務も質の高さが求められています。しかし、准看護師は看護師と比べると参加できる勉強会などが少ないため、自分で学ぶ機会を作らなければなりません。准看護師として将来性を広げるためには、准看護師からスキルアップを目指せる資格を取得しましょう。

具体的な資格には、介護福祉士実務者研修やケアマネジャー、精神保健福祉士、保育士などが挙げられます。ただし、看護の道をより深く進みたい方は、准看護師から看護師を目指しましょう。給与がアップしやすいうえに、認定看護師や専門看護師など専門性を高めることも可能です。

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河野ひろこ

河野ひろこ

総合病院の病棟看護師として消化器外科、腎臓・糖尿病内科に4年半従事。プリセプターとして後輩指導にもあたる。現在は看護師時代に培ったホスピタリティを活かし、贈り相手の「人となり」を想像したプレゼントを見立てるギフトコンシェルジュとして活躍する。個人向けギフト提案サービス「Giftings」を展開中。