ユニット型特養で働くのは大変?従来型との違いやメリット、向いている人とは

公開日: 更新日: 介護 , 介護士の働き方・環境

特別養護老人ホームには「ユニット型」と「従来型」があり、職場選びの際に何が違うのか気になったことはありませんか?同じ特別養護老人ホームでもユニット型と従来型では担当する利用者さんの範囲が異なるため、大変さや必要とされるスキルも違うようです。今回のコラムでは、ユニット型の特別養護老人ホームにフォーカスし、仕事内容を解説します!

特別養護老人ホーム(特養)とは?

特別養護老人ホームとは、原則要介護3以上の方を対象とし、自宅での生活が困難になった高齢者が利用できる公的な介護施設です。民間企業が運営する有料老人ホーム等よりも、比較的安い費用で入居できる場合が多いようです。

ユニット型と従来型の違い

特別養護老人ホーム(特養)には「ユニット型」と「従来型」があります。それぞれの特徴をご紹介します。

ユニット型特養とは?

ユニット型特養とは、全居室が個室になっており、スウェーデン発祥の方式です。4人部屋が主流であった従来型の特養と比較し、「新型特養」とも呼ばれています。入居者の個性や生活リズムに合わせ、一人ひとりに寄り添った個別ケアを提供できるように取り入れられました。1ユニットあたり10人程の利用者が入居し、リビング等の共用スペースも設けられているのが一般的です。完全個室でプライバシーを守りつつ、共用スペースで他の利用者とも交流しやすいため利用する側からの注目も高いようです。
2002年度に国がユニット型特養の設備補助制度を設けており、新設される特養はユニット型である場合がほとんどです。

従来型特養とは?

従来型特養は「介護の効率性」が重視された作りになっており、利用者は4人程度の相部屋で生活しています。1フロアにつき40人~50人程入居している特養が多く、複数人のスタッフで対応を行います。集団でケアを行うため、利用者に合わせた介護ケアは難しいとされています。

ユニット型特養での働き方

ユニット型特別養護老人ホームでの仕事内容をご紹介します。

ユニット型の仕事内容

従来型と同じく、入居者の身の回りのお世話や生活介助がメイン業務となります。その他、部屋の掃除や家族対応、傾聴など、施設によって仕事内容の幅は様々です。1つのユニットを職員数名で対応しています。従来型では全員同じ時間で食事や入浴をしますが、ユニット型では個人の生活リズムに合わせたスケジュールとなるため食事や入浴の時間は一人ひとり異なります。

ユニット型特養の人員配置基準

ユニット型特養の介護職員の人員配置基準は「常勤換算で3:1」とされています。この基準は従来型特養と同じで、15人定員の施設であれば5人以上の介護職員または看護職員が必要になります。

ユニット型特養で働くメリット

ユニット型特養で働くにあたり、どのようなメリットがあるのでしょうか。

入居者との距離が近くなる

ユニット毎の担当となるため、入居者と日々深く関わることができます。どういった過ごし方が好きか、どんな話が好きかといった好みに合わせた対応を少人数に対して行うため信頼関係が築きやすいのが特徴です。入居やその家族との距離が縮まりやすく、やりがいに感じる方が多いようです。

一人一人に寄り添った個別ケアができる

ユニット型特養は入居者の生活スタイルに合ったケアを行うことができます。個別ケアを実践しやすい環境にあるため、興味のある方にはおすすめの職場といえます。

自分で考えて行動する力がつく

ユニット型特養では入居者の都合を優先する介護を行っているため「今この人にとってしてほしいことは何か?」を自分で考えて行わなければなりません。一人ひとりに合わせて対応するため、対応力や考える力を身に付けることができます。大変な場面も多くありますが、スキルアップに繋がる機会といえます。

介護技術を磨くことができる

一人ずつに合わせた個別ケアを実践するにあたり、基本的な介護技術だけでなく傾聴などのコミュニケーションや喀痰吸引などのスキルも必要になります。また、認知症の利用者もいらっしゃるため、認知症ケアへの知識を深める機会にもなるでしょう。

ユニット型特養で働くポイントは?

ユニット型特養で働く際に大切なポイントをご紹介します。

入居者を一人ひとりよく見る

起床時間や食事時間はそれぞれのリズムがあります。担当しているユニットの入居者について把握し、対応することが求められます。また、心身の状態や体調など少しの変化も把握する役割を担っているため、普段から入居者とコミュニケーションを取っておくことが大切です。

ユニット型特養で働くのに向いている人は?

ユニット型特養での勤務が向いている方はどんな特徴の方なのでしょうか。

複数の業務に対応できる人

1人で複数の入居者を担当するため、同時に様々な業務を行うケースもあります。一つのことに専念したい方よりは、優先順位を付け柔軟に対応できる方の方が活躍しやすいといえます。

入居者としっかり向き合いたい人

従来型の場合、多くのスタッフで入居者全員の対応をするため深い関わりになりにくい傾向にあります。ユニット型であればしっかり自分の担当を持つことができるため、一人ひとりに寄り添ったケアを行いたい方におすすめです。

まとめ

ユニット型特養について、従来型との違いや仕事内容をご紹介しました。ユニット型特養は家庭での生活に近いケアスタイルが実現できるとされ、近年注目が集まっている施設形態です。一人ひとりに合わせたケアを行いたい方にはおすすめの施設形態の一つで、ご自身に合っていると感じた際は転職先の候補として検討してみてはいかがでしょうか。

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タグ : 介護ノウハウ
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kiralike編集部

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