介護職のストレス…もう限界!となる前にストレスケアをしよう

公開日: 更新日: 介護士の働き方・環境

ストレスの蓄積介護職はストレスの多い仕事といわれています。日々の激務で疲れやストレスが溜まると、「もう限界」「仕事を辞めたい」と、つい弱音を吐きたくなることがありますよね。

ただ、ストレスフルな日々が続くと、精神的に疲弊して仕事にやりがいを感じられなくなったり、最悪は自分自身の健康を害してしまったりする恐れも……。

そこで今回は、ストレスと上手に付き合っていくための「介護職のストレスケア」についてお話しします。

介護職のストレスの原因は?

介護職は、肉体的な負担だけでなく精神的にも気を遣う場面が多いため、何かにつけてストレスを感じることが多いかもしれません。介護職の方はどのようなことにストレスを感じやすいのか、詳しく見ていきましょう。

体力面の問題

肩を押さえる女性全労連が介護職を対象に行った調査では、「今の仕事を辞めたいと思う理由」として最も多く票が集まったのが「仕事がつらい・忙しすぎる・体力が続かない」という回答でした。介護の仕事は確かに肉体労働の側面が強く、どうしても体に疲労を溜めやすくなります。

また、これらは介護現場の「人員不足」も背景にあると考えられます。人手が足りないことで、職員1人に対する仕事量が増え、肉体的負担がさらに大きくのし掛かったり、有給休暇が取りづらくなったりと、ストレスを抱えやすい状態になってしまうのです。

賃金の安さ

上記の問いで2番目に多かったのが、「賃金が安い」という回答でした。

世間でもよく介護職の給料の低さが問題視されていますが、実際に介護の仕事に就いている方の中にも「仕事の内容に見合った給料がもらえない」と不満を持っている方が多いようです。

介護は利用者の命を預かる仕事のため、日々プレッシャーを感じながら仕事をしている方も多いことでしょう。それなのに、その苦労が給料に反映されなければ、ストレスを感じたりモチベーションが低下したりしてしまうのも無理はないといえます。

対人関係

どの職種でも人間関係の悩みは尽きないものですが、特に介護職は職場のチームプレーが重要のため職員間の距離が近く、人間関係の悩みもより深刻化しやすくなります。

また介護職の場合は、同僚や上司との関係だけでなく、利用者やその家族とのコミュニケーションも大きな割合を占めます。そのため、高圧的な態度で接してくる利用者や家族がいると、対応に悩んだり落ち込んだりしてストレスを溜めてしまうこともあるでしょう。

参考資料:介護労働実態調査 報告書|全労連

介護職がストレスでもう限界!となる瞬間

介護職がストレスで限界を感じる瞬間はどんな時でしょうか。ご自身に思い当たることがないか意識しながら読み進んでみてください。

夜勤がつらい時

夜勤の時間施設介護に付きものなのが「夜勤」です。夜勤をすることで生活リズムが崩れ、体調を崩したり家族との生活に支障が出たりすることもあります。長時間の夜勤中や夜勤明けなどに、強いストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。

また、夜勤中は昼間に比べて少ない人数で利用者のケアに当たるため、万が一利用者の容体が急変した時などに十分な対応ができるのか、不安を抱えながら働いている方もいることでしょう。

休みが思うように取れない時

介護職は通年忙しいため、有給休暇が付与されているものの、結局使うことができないままになってしまう方も多いですよね。また、子どもの運動会など家族の予定があっても、人が足りない職場だと希望した日に休みを取れないケースもあります。

休日は本来、家族とゆっくり過ごしたり趣味やスポーツを思いきり楽しんだりして、ストレス発散をする絶好の機会です。でも、思うように休みが取れない状況では心身の疲れは溜まる一方でしょう。

給料の低さを実感した時

預金通帳を見る女性介護職は決して高収入とはいえません。通帳に記帳した時や友人との会話など、ふとしたことがきっかけで自分の給料の低さを実感し、理不尽な思いに駆られたり将来が不安になったりすることがあるかもしれません。

労働の内容は決して楽とはいえない職業なので、給料が少ないことで仕事に対するストレスをより強く感じてしまう方もいるでしょう。

利用者の暴言や暴力に遭遇した時

認知症の人の介護では、ケアの際に相手から暴言を吐かれたり時には暴力を受けたりすることもあります。激しい罵り言葉を浴びせる人や、叩いたりつねったりしてくる人の介護は、職員にとっては大きなストレスになります。

自分の陰口を言っているのを聞いた時

同僚や現場のリーダーが自分の陰口を言っているのを耳にしてしまった場合にも「もう限界…」と感じてしまうのではないでしょうか。

一生懸命仕事に向き合っているつもりなのに、その努力を認めてもらうどころか陰口を叩かれてしまっては、ショックを受けるのは当然です。こうした人間関係で生じるストレスは、蓄積するとうつ病や適応障害などの原因になることもあります。

介護職のストレスケアの必要性

介護職は人手不足の問題もあり、ギリギリの人員で仕事を回している職場も多いです。このような状況では、疲れやストレスを感じていても自分のケアより仕事を優先せざるを得ない方も多いかもしれません。

しかし、ストレスを溜めたままにしておくと、仕事をますますつらく感じるようになり、心身へさらなる悪影響を及ぼすリスクが高まってしまいます。

介護は、人の身の回りのお世話をする非常にデリケートな仕事です。職員の心と体が万全の状態でなければ、質の高いサービスを提供することはできないでしょう。

ぜひ自分の心身にも目を向けて、定期的なストレスケアで溜まった疲れやストレスを癒やしていきましょう。

介護職におすすめのストレス解消法は?

心身の疲れを溜めやすい介護職の方にぴったりの「ストレス解消法」をご紹介します。

同僚とおしゃべりしてストレス発散

女性同士でのおしゃべり気兼ねなく話ができる同僚がいれば、仕事帰りやオフの日にお互い仕事の愚痴を言い合って、日ごろの鬱憤を晴らしましょう。気軽に話せる同僚がいなければ、古くからの友人や仲間、兄弟姉妹でもOKです。普段感じているモヤモヤを吐き出したり、誰かと気持ちを共感し合ったりするだけでも、心が大いに軽くなるものです。

生活習慣を見直す

必要以上にストレスを受けないためには、体の調子が整っていることが重要です。寝不足や不規則な生活が続くと、自律神経が乱れてストレス耐性が低くなり、不安を感じやすくなったり自信を失くしたりしてしまいます。

心と体は密接につながっているため、まずは体調を整えてストレスに負けない体作りを目指しましょう。夜勤の前後はなかなか難しいかもしれませんが、休みの日でも早寝早起きを心掛けたり、日中にゴロゴロせず活発に体を動かしたりと、できる範囲で生活リズムを改善していきましょう。

趣味など好きなことを楽しむ時間を作る

ベッドで音楽を聴く女性ストレス解消は、オンとオフの切り替えがポイントです。勤務中は仕事に真剣に取り組むことが大事ですが、仕事の後や休日は頭を切り替え、自分のために時間を過ごしましょう。好きな音楽を聴いたり、仲間とスポーツを楽しんだりと、趣味を楽しむことは何よりのストレスケアになります。

オフの時まで仕事のことを考えていると、気が抜けずリラックスすることができません。オフの間は仕事のことは忘れ、好きなことをして心をリフレッシュさせましょう。

ゆっくり休息する

普段、体を酷使することの多い方は、休みの日はゆっくりと過ごしてリラックスするのがおすすめです。

運動などの活発な趣味もストレス発散になりますが、疲労を感じている時は無理をせず家でゆっくり体を休めることが大事です。栄養バランスの取れた食事をしてたっぷり睡眠をとり、明日への英気を養いましょう。

介護職のストレスとストレスケアに関するまとめ

介護の仕事に魅力ややりがいを感じている方も多いと思いますが、良い仕事を続けていくには仕事と息抜きのバランスが大切です。ぜひ自分の心と体にも意識を向けて、適切なストレスケアを心掛けてください。

もし職場環境によって多大なストレスを被っているという場合は、今より恵まれた環境で働ける別の職場に転職するという考えもあります。自分1人では太刀打ちできない理不尽な状況も、職場を変えることで一気に解消するかもしれません。

「仕事のストレスがもう限界…!」と感じている介護職の方は、ぜひ転職も視野に入れてみましょう。

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タグ : 介護ノウハウ
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kiralike編集部

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