言語聴覚士(ST)とは?介護施設での仕事内容や資格取得方法について

2021.03.22介護 , 介護の仕事
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介護のお仕事の一つに、「言語聴覚士」という職業があります。言語聴覚士はリハビリの専門職の一つで、資格取得に興味がある方も多いのではないでしょうか。今回のコラムでは、言語聴覚士の仕事内容や資格の取得方法についてご紹介します。

言語聴覚士(ST)とは?

言語聴覚士とは、話す、音を聞く、言葉を理解するといった言語コミュニケ―ションの機能や、食べる、飲む、飲み込むなどの食事・嚥下機能に障がいを持った方に対してリハビリテーションを行う専門職です。言語聴覚士は英語では「Speech Therapist」という名前であることから、STと略されています。

言語聴覚士の仕事内容とは?

言葉が出てこない、言葉の意味を理解できないといった「失語症」や、音が聞こえない、聞こえづらいといった「聴覚障害」、発音・発声がうまくできない構音障害など言語コミュニケーションが困難な方に対しリハビリを行うのが言語聴覚士の仕事です。言語コミュニケーションに関する事以外に、嚥下機能(食べ物や飲み物を飲み込むために必要な機能)の回復訓練も言語聴覚士が行います。それぞれの機能の改善や、今ある機能を使ってできる方法で生活の質を高める提案をする役割が求められています。

言語聴覚士の具体的な仕事内容

・言語障害(失語症、構音障害)の改善
・高次脳機能障害の改善
・接触・嚥下障害の改善
・聴覚障害の改善
・子どもへのリハビリ
・他職種との連携(理学療法士・作業療法士。看護師・医師・介護士など)
・記録や各種書類の作成
・会議・研修・委員会への参加

言語聴覚士の仕事内容は職場によって異なり、全てが上記の通りではないようです。各職場の仕事内容に興味がある方は実際の求人をチェックしてみましょう!
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言語聴覚士が関わる年齢層は?

言語機能や摂食・嚥下機能に障がいがある方のリハビリに携わるため、子どもから高齢者まで幅広く関わることとなります。また、脳卒中や脳挫傷、認知症の方に生じる障害の検査や回復訓練も業務の対象です。

言語聴覚士と理学療法士・作業療法士の違い

同じリハビリテーション専門職に理学療法士(PT)と作業療法士(OT)があります。それぞれ、仕事内容やリハビリ対象の機能、医師の指示が必要かどうかといった点が異なります。

各専門職が担当する機能の違い

言語聴覚士(ST)言語聴覚士 聞く・話す・読むなどのコミュニケーション機能、食べる・飲むといった摂食・嚥下機能の改善を行う
理学療法士(PT)起き上がる・立つ・歩くなどの基本的動作能力の改善を行う
作業療法士(OT)日常生活を送るために必要な応用的動作や、社会生活を送るために必要な社会適応能力の改善を行う

医師の指示について

言語聴覚士(ST)嚥下訓練、人工内耳の調整以外の仕事は医師の指示がなくても行うことができる
理学療法士(PT)理学療法の実施には医師の指示が必要
作業療法士(OT)作業療法の実施は医師の指示が必要

※言語聴覚士も必要に応じ医師の指示を受ける場合があります。

リハビリ時の違い

言語聴覚士(ST)机上での訓練が多い(直接的に身体を動かす、介助する機会はPT・OTに比べ少ない)
理学療法士(PT)利用者へのストレッチ実施や移動時の介助など、体を動かしてリハビリを行う機会が多い
作業療法士(OT)レクリエーションや移動時の介助など、体を動かしてリハビリを行う機会が多い

言語聴覚士は利用者の介助や身体を直接的に動かす機会は理学療法士・作業療法士に比べ少なく、リハビリ専門職の中では体力面で不安な方も挑戦できる仕事といえます。

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言語聴覚士が活躍できる職場

言語聴覚士の職場は多岐に渡り、下記のような場所で活躍することができます。

医療施設

リハビリテーション病院、大学病院、総合病院、クリニックなど

介護・福祉施設

介護老人保健施設、デイケア、訪問看護・訪問リハビリテーション事業所、特別養護老人ホーム、肢体不自由児施設、重症心身障碍児施設など

教育機関

特別支援学校、小中学校、研究機関、言語聴覚士養成学校、療育施設、放課後デイサービスなど

行政機関

保健所、保健福祉センター

言語聴覚士の資格取得について

言語聴覚士資格は国家資格のため、国家試験を受験する必要があります。国家試験を受けるためのルートは下記の3つがあります。

① 高校卒業後、文部科学大臣指定の3年生の短大または4年制の大学、もしくは都道府県知事指定の3~4年制の言語聴覚士の専門学校を卒業
② 4年生大学卒業後、養成課程のある大学・大学院の専攻科か専修学校(2年制)を卒業
③ 言語聴覚士になるのに必要な科目の習得が終わっている場合、1年制の指定校を卒業

上記以外にも、外国で必要な科目を習得している場合は、厚生労働大臣の認定があれば受験資格が得られるようです。年に1回の国家資格を受験・合格し、免許登録を行うことで言語聴覚士になることができます。

言語聴覚士の給与について

厚生労働省発表のデータ(※1)によると、介護現場で機能訓練指導員(言語聴覚士含む)として働く場合の平均月収344,110円でした。また、介護専門の転職支援サービス「キララサポート」で扱っている実際の求人の給与をご紹介します。

求人例1
東京都世田谷区 正社員/病院勤務
年収 3,474,480円~

求人例2
東京都目黒区 正社員/介護老人保健施設
年収 4,041,200円~5,975,200円

求人例3
神奈川県横浜市鶴見区 正社員/病院勤務
年収 3,180,000円

上記求人は終了している場合がありますのであらかじめご了承ください。最新の好条件求人はキララサポートのコンサルタントにお問合せください!

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言語聴覚士のやりがい

言語聴覚士の仕事を通して感じる事のできるやりがいを一例としてご紹介します。

生きる喜びを取り戻す手助けができる

「話す」「聞く」「食べる」といった、生きていくために必要不可欠な機能の回復改善に携わることができるのが言語聴覚士の仕事です。食べる・飲むことができるようになった喜び、言葉がでるようになった喜びや達成感を一緒に感じられます。利用者やその家族から感謝の言葉を受け、モチベーションアップに繋がっている方も多いようです。

専門性を持って働くことができる

日常生活の幅広いシーンのリハビリを担当する他のリハビリ専門職に比べ、より狭い領域を担当するため経験を積んでいくにつれ専門性を高めていくことが可能です。また、職場の選び方次第で嚥下・言語障害、高次脳機能障害、聴覚障害、ことばの発達などから自分の興味のある分野を掘り下げて関わっていくことができるようです。

言語聴覚士になるメリット

言語聴覚士として開業も可能

言語聴覚士は、医師の指示なく行える業務があり、医師なしで独立・開業することが可能です。独立することで、より自分の興味のある分野に特化したケアを行えるようになるため、興味をお持ちの方は多いようです。

常勤でも日勤のみで働くことができる

言語聴覚士の求人のほとんどが日勤のみで、常勤・病棟勤務でも夜勤なしで働くことができます。福祉分野で働きたいものの、体力面や家庭のことを考えると夜勤ができないといった方には大きなメリットといえます。

言語聴覚士のキャリアパス

現在介護士として働いている方が言語聴覚士の資格を取得することで言語コミュニケーションのリハビリを実践できるようになるため、スキルアップ・キャリアアップに繋がります。また、言語聴覚士として勤務したのち、ケアマネージャーや呼吸ケア指導士、手話通訳士の資格をとってさらにキャリアアップしていく方も多いようです。

まとめ

言語聴覚士の仕事内容、資格取得方法などをご紹介しました。言語聴覚士は子どもから高齢者まで、幅広い方と関わりながらそれぞれの利用者がより良い生活を送るためにリハビリを提供する大切な職業です。働きながら言語聴覚士の資格を取得する方も多く、現在介護士として勤務している方も検討してみてはいかがでしょうか。

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参照(キラライク以外のサイトに遷移します):
※1 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/index.html

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