介護で役立つ傾聴スキルの身につけ方!利用者の話を聴くコミュニケーション術

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介護で活用できるスキルの一つに「傾聴」というものがあります。傾聴はビジネスやプライベートでも実践できるスキルですが、介護の現場ではどのように活かすことができるのでしょうか。本コラムにて傾聴スキルを身に付けるコツや効果とともにご紹介します!

傾聴とは

傾聴とは相手の話に耳を方向け、理解し、受け入れるコミュニケーションスキルです。話を聞くだけでなく、心も寄り添うことが求められます。

傾聴による効果

利用者の手を取る介護スタッフ傾聴は相手の考えや気持ちを全て受け入れることで、相手の気持ちが軽くなる・スッキリする効果があります。自分の思いに耳を傾けてくれる人がいるという実感も持てるため、ネガティブな感情がポジティブになる方も多いようです。

介護で傾聴スキルが活かせる理由

介護施設を利用する高齢者は社会や人との交流が少なくなる傾向にあり、話を心から聞いてくれる人の存在が重要視されています。身近な存在である介護職員が傾聴スキルを身に付けていれば、利用者の安心に繋がります。また、傾聴は利用者との関係構築にも繋がるため、介護職員にとってもメリットがあります。

傾聴スキルを身につけるコツ

傾聴はただ話を聞くだけでなく利用者が話したい、分かってもらえていると感じられるような姿勢を取る必要があります。傾聴を実践する際のコツをご紹介します。

相手を否定しない

人の話を聞いていると、どうしてもアドバイスや「それは違う」といった否定をしてしまうケースがあります。傾聴の際は、相手の意見におかしな点があっても否定せず、最後まで話を聞くことがポイントです。肯定も否定もせず、耳を傾けて気持ちに寄り添うことを意識してみましょう。

相手の話を奪わない

相手の話を遮って「私の場合は・・・」と自分の話にしてしまわないよう注意しましょう。また、相手が話そうとしていることを先回りして把握し、返事をしたくなる場合もあるかもしれませんが、最後までしっかり聞くことが大切です。相手が一通り話をしたところで、質問や共感の言葉をかけ会話を広げると良いでしょう。

共感・受容する

話を聞く際は、相手の感情に対し肯定的な気持ちを持つことが大切です。相手の立場になって感情に共感することで、信頼関係を築きやすくなります。ただし、分かったつもりになって返事をすると「簡単に分かるわけがない」と思われてしまう場合もあります。悲しみや怒りといった感情に対しては「悲しいですね」「大変ですね」といった言葉で共感を示すことをおすすめします。

最後までしっかり聞く

上記でご紹介したコツ全てに共通しますが、何よりも大切なのは最後までしっかり話を聞くことです。利用者の中には話すのがゆっくりな方や、どうしても途中で話が途切れてしまう方がいます。そういった場合は無理に話をさせたり急かしたりせず、話せるように待ってみると良いかもしれません。もし言葉に詰まっていたら質問を投げかけて話を導くのもテクニックの一つです。時間を共有しているという事実だけでも利用者の安心に繋がる場合があるため、会話のテンポは重視しなくても良いようです。

利用者が安心して話せる聞き方のポイント

話を聞くときの表情や姿勢などはどのように意識するとよいのでしょうか。

表情

相手の話を聞く際は基本的に笑顔を意識しましょう。また、話の内容や利用者の感情に合わせて表情を変えることで、共感がより伝わりやすくなります。

相槌

会話の邪魔にならない程度に相槌を打つことで「聞いてもらえている」と感じられやすくなり効果的です。

聞く姿勢

相手の顔をしっかり見て、目線を合わせて話を聞くようにしましょう。身体を相手の方に向けるなど、細かい所作でも意識することが大切です。

スキルアップしたい方へ!傾聴スキルを上げる方法

傾聴スキルを本格的に取得したい方へのおすすめの方法です。

高齢者傾聴スペシャリストの資格を取得する

医療福祉の現場で働く方向けの資格です。高齢者の話を聞く専門スキルを身に付けることができます。

コミュニケーション研修を受ける

介護職員向けにコミュニケーション方法が学べる研修は多数用意されています。利用者だけでなく利用者の家族や職員とのコミュニケーションにも活かすことができ、興味のある方は探してみると良いかもしれません。

忙しい職場では傾聴を実践できない場合も

傾聴を実践するためには時間をかけて利用者の話をじっくり聞く必要があり、忙しい施設では傾聴そのものが難しいケースもあるようです。
今の職場では日々の介護業務が忙しすぎて傾聴スキルを活かせない、または自分のやりたい介護ではないとお悩みの方は思い切って職場を変えてみてもいいかもしれません。人員配置に余裕のある施設や、定員数が小規模な施設であれば、一人ひとりの利用者としっかり向き合って働くことができます。また、傾聴スキルを身に付けるための研修や資格取得を積極的に支援している職場に転職出来れば、働きながらスキルアップしていくことも可能です。

まとめ

介護現場で使えるスキル「傾聴」についてご紹介しました。介護士の方にとって傾聴は、利用者の方との信頼関係構築や安心できるコミュニケーションのために使えるスキルです。すぐに身に付けることができる能力ではありませんが、日々意識して繰り返すことで傾聴を自然と実践出来るようになっていくのではないでしょうか。今後介護士としてさらに活躍していきたいと考えている方は、早速明日からやってみてはいかがでしょうか。

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タグ : 介護の資格
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kiralike編集部

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