介護職に役立つ資格とは?資格一覧・取得方法をご紹介!

2020.07.13介護お役立ち情報
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少子高齢化が進むなかで、介護業界は慢性的な人手不足が続いていると言われています。介護業界未経験の方や、ブランクのある方も歓迎している施設が多い中で、どのような資格があると活躍できるのでしょうか。今回のコラムでは、介護のお仕事に必要な資格や、各資格の取得方法をご紹介いたします。

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介護職のキャリアアッププランについて

介護業界は無資格・未経験の方でも応募できる求人が多い傾向にあります。一方で、無資格のまま働くよりも資格を取り経験を積んでいく方がお給料アップに繋がる、職場選びの幅が広がるなどメリットも多くなります。
では、今後どのような順番で資格を取り、キャリアを積んでいけば良いのでしょうか。
資格取得による介護職のキャリアアップ例をご紹介します。

現在の介護業界の資格制度では、入門資格は「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)」、最上位資格は「認定介護福祉士」とされています。無資格から有資格者へステップアップを考えている方は、介護職員初任者研修の資格取得を目指すことが一般的なようです。また、国家資格である介護福祉士を将来的に目指す場合は、「介護福祉士実務者研修」の修了が必要になります。

以下にて、各資格の概要と資格取得方法を解説していきます。

介護職員初任者研修とは

介護資格の中でも最も取りやすいとされる、介護の入門資格です。介護職として働く上で身に着けておくべき基礎的な技術や知識を学びます。
介護職の業務は大きく分けると掃除や洗濯、料理等の「生活援助」と、利用者の体に触れて食事、入浴、排せつ介助を行う「身体介護」の二種類があります。後者の「身体介護」を行うためには介護資格の保有が必要条件となります。介護職員初任者研修を取得するまでに要する期間は3ヶ月前後と、比較的短期間で取れるため、身体介護業務の経験を積みたい方は、まずは本資格の取得をおすすめします。

介護職員初任者研修の資格取得方法

介護職員初任者研修の取得には、計130時間の講習を受ける必要があります。カリキュラムの中には通学で学ぶものと自宅で学習するものの二種類があります。
全てのカリキュラムを修了したのち、筆記試験を受けます。試験問題は受講内容に沿ったもので、全国共通ではなく講習を受けた先が作成したものとなります。講習の内容が理解できていれば答えられる難易度で、万が一不合格になっても追試が受けられるため、資格取得できる人の割合は高いようです。

受験資格
なし

受講料
講習を受ける先によりますが、資格取得までに5~10万円程度かかることが相場のようです。受講先のサポート体制によって受講料に差が出るとのことで、自分に合ったところを選ぶと良いでしょう。

介護職員初任者研修を取得するメリット

・身近な人の介護にも役立つ
介護職員初任者研修の取得により、介護の基礎知識を身に着けることができます。長期的に介護職で働く予定がない場合でも、将来身近な人の介護が必要になった際に生かせることが多いといわれています。

・仕事の幅が広がる
例えば、訪問介護スタッフは介護職員初任者研修またはそれ以上の資格保持が必須となっています。他にも、無資格の職員は担当可能な業務に制限があることが多いため、幅広い経験を積んでいきたい方はまず取っておきたい資格といえます。

介護福祉士実務者研修とは

前項にて解説した介護職員初任者研修が介護の基礎を学ぶ資格と考えると、介護福祉士実務者研修はその1ステップ先、幅広い利用者に対する介護提供能力を養成することを目標とした資格です。

介護福祉士実務者研修の資格取得方法

介護福祉士実務者研修の取得には計450時間の講習を受講することが求められています。しかし、介護職員初任者研修、以前設定されていた資格であるホームヘルパー1・2・3級または介護職員基礎研修の資格保持者は一部受講科目が免除されます。介護職員初任者研修同様、通学で学ぶ科目と自宅学習で済ませられる科目があります(※1)。

また、介護職員初任者研修とは異なり、講習修了時の試験などはないため、全科目をしっかり終了できれば資格取得が可能です。

受験資格
なし

受講料
介護職員初任者研修同様、費用の相場は5~10万円前後と、受講先によって異なるようです。

介護福祉士実務者研修を取得するメリット

・介護福祉士の受験資格が得られる
介護の専門学校に通わなくとも、介護現場での実務経験3年と本資格があれば国家資格である介護福祉士試験を受験することができます。

・一部の医療行為が行えるようになる
本資格の研修では、医療行為の一部である「たん吸引」や「経管栄養」の基礎知識を学ぶことができ、さらに実地研修を受けることで介護職員でも対応が可能になります。介護経験だけでなく、医療ケアの経験も積んでいきたい方におすすめの資格です。

介護福祉士とは

介護福祉士は介護資格の中で唯一の国家資格です。利用者のケアだけでなく、現場の介護職員の教育、指導も担当するリーダーの業務が含まれます。マネジメントの要素が加わってくる点が、介護職員初任者研修と介護福祉士実務者経験との大きな違いといえるでしょう。

介護福祉士の資格取得方法

介護福祉士の資格を取得する方法は以下の4パターンがあります。
実務経験を積んで受験する

② 養成施設を卒業する

③ 福祉系の高等学校を卒業する

④ 経済連携協定(EPA)を利用する
インドネシア人、フィリピン人、ベトナム人が日本の介護福祉士資格取得を目的とし、日本の施設で研修を受けながら働く制度です。EPAの候補者は日本の介護施設で3年以上就労・研修を受けたのち、国家試験に合格することで資格を取得できます。

いずれの方法も、最終的に介護福祉士国家試験の受験・合格で資格取得となります。試験の概要は下記をご参照ください。

第32回介護福祉士国家試験は、2020年1月26日に筆記試験、3月1日に実技試験が実施されました。今回の記事では、試験概要や受験者数、合格者数についてまとめています。第32回 介護福祉士国家試験結果受験者数:84,032人合格者数:58,745人合格率:69.9%合格点:77点...

受験料
介護福祉士の受験料は15,300円です(2020年7月時点)。

介護福祉士を取得するメリット

・国家資格を半永久的に持ち続けることができる
介護福祉士は更新制度のない資格ですので、一度取得すれば一生のスキル証明となります。ライフイベントで一度職を離れたとしても、資格を持っていることで復職しやすい、職場選びの幅が広いなどメリットを感じる方も多いようです。

・給与アップが期待できる
介護施設の中には、介護福祉士の資格手当として通常の給与に3,000円~10,000円前後の資格手当を上乗せするところもあり、好待遇が期待できます。将来的には管理業務や責任者を任される場合もあり、キャリアアップして収入を上げることも可能です。

認定介護福祉士とは

認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位キャリアとして2015年に設けられた新しい資格です。認定介護福祉士に求められる役割として、以下があげられます(※2)。

・介護職の小チーム(ユニット等、5~10名の介護職によるサービス提供チーム)のリーダーに対する教育指導、 介護サービスマネジメントを行い、介護サービスの質を向上させる役割(施設・事業所のサービスマネージャー)

・地域包括ケアを推進するため、介護サービス提供において他職種(医師、看護師、リハビリ職等)との連携・協働を図る役割(介護サービス提供における連携の中核となる者)

・地域における、施設・事業所、ボランティア、家族介護者、介護福祉士等の介護力を引き出し、地域の介護力の向上を図る役割(地域における介護力向上のための助言)

上記のように、介護のスキルアップ、マネジメントだけでなく、医師や看護師といった他職種や地域と連携し、介護現場全体を向上させることが求められています。

認定介護福祉士の資格取得方法

介護福祉士として5年以上の実務経験を得た上で、600時間の研修を受講・終了することで取得できます。介護福祉士が国家試験を受験し取得する資格であるのに対し、認定介護福祉士は民間資格であり試験はありません。

受講料
長野県介護福祉士会(※3)によると、認定介護福祉士養成研修の受講料は357,000円~609,000円とのことです。同団体の会員かそうでないかで金額が異なるようです。

認定介護福祉士を取得するメリット

・介護のプロフェッショナルとしてスキルアップできる
認定介護福祉士の研修では、地域や他職種との連携等、介護福祉士の養成課程には含まれていない幅広い分野の知識が習得できます。介護福祉士としての経験をもとに、より広い領域で活躍したい方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

・将来的に介護福祉士よりも好待遇となる可能性がある
現状、介護福祉士と認定介護福祉士に大きな待遇の差を設けている職場は多くないようです。2015年に設立されたばかりの資格ということもあり取得している人数が少なく、施設側も認定介護福祉士の雇用を強く望む姿勢とはいえないのが現状です。とはいえ、今後認定介護福祉士の認知度が高まり、取得者が増えていくことで将来的には給与や待遇の向上が期待できるといわれています。

介護事務とは

介護事務とは、介護サービスを提供する事業所での事務業務を担当するお仕事です。主な業務は介護報酬請求業務であることが一般的で、その他にも電話対応や来客窓口も任されることが多いようです。

介護事務になるために必要な資格

介護事務として働く上で主に求められるのは、「介護保険に関する知識」「PCスキル」「経理業務のスキル」といわれており、資格がなくても就職することは可能です。独学で学ぶ方もいるため、知識とスキルに自信がある方は新しく資格を取らなくてもいいかもしれません。
一方で、少しでも面接で有利にしたい、介護保険についての知識を身に着けておきたいという方は、介護保険事務士やケアクラークなどの資格を取っておくと良いでしょう。

介護事務で働くメリット

・長く安定して働くことができる
介護の職場は全国各地にあるため、経験や資格があれば家庭の都合で引っ越しせざるを得なくなっても次の土地でも介護事務を続けることができます。また、デスクワーク中心で介護の仕事の中でも体力面のハードさはないため、年齢関係なく安定して勤務できるでしょう。

・キャリアアップに繋がる
介護報酬請求業務を通し、介護保険や事務処理能力を身に着けることができます。介護報酬の算定はケアマネージャーの仕事でも必要となるため、次のキャリアとして専門職であるケアマネージャーを目指す方もいるようです。ただし、介護事務の経験ではケアマネージャーを受験できないため、介護福祉士や生活相談員、支援相談員として規定の実務経験も必要になってくる点は注意が必要です。

ケアマネージャーとは

ケアマネージャーとは、要介護者が介護保険サービスを受けられるようにケアプランの作成を行う仕事です。また、介護者と介護サービス事業者の間に入って両者を繋ぐ調整役として、重要な役割を担っています。ケアマネージャーは介護保険のスペシャリストともいわれ、高い専門知識が求められます。

ケアマネージャーの資格取得方法

毎年10月頃に実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格することで資格を取得することができます。

受験資格
ケアマネージャーの受験資格が与えられているのは下記の①、②のどちらかを満たす人です。

① 特定の国家資格を保有し、その資格に基づく業務の実務経験が通算五年以上かつ従事した日数が900日以上
対象の国家資格:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士含む)、精神保健福祉士

つまり、介護福祉士の資格を持っている方は介護福祉士として特定の期間勤務しなければ受験資格を得られないということです。

② 特定の業務の実務経験が通算五年以上、かつ従事した日数が900日以上
対象の業務:生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員

※都道府県によって受験資格が異なる場合がありますので、詳細は受験地の担当部署に確認するようにしてください。

受験費用
6,600円~14,400円
受験料は都道府県によって異なり、手数料が別途発生する場合もあるようです。

ケアマネージャーの資格を取得するメリット

・勤務時間が調整できる
ケアマネージャーの主要な仕事である、利用者宅への訪問、ケアプランの作成業務は日中に行うことがほとんどで、他の介護職員のように夜勤になることはほぼありません。また、担当する利用者の数にもよりますが、利用者宅への訪問時間はある程度調整が可能なため、子どもの送り迎えのタイミングは避けるなど、工夫して働く方もいるようです。

・給与アップに繋がる
厚生労働省の「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果(※4)」によると、ケアマネージャーの給与平均(ボーナス、残業代込み)は月収35万320円で、介護職員の平均水準である30万970円より5万近く高い結果となっています。夜勤なしのお仕事であることを含めて考えても、一般の介護職よりも高い給与が期待できるようです。

介護職で役立つその他の資格

主要な介護資格を解説しましたが、その他にもキャリアプランに合わせて取得したい資格をご紹介します。

レクリエーション介護士

レクリエーション介護士は、介護サービス利用者に喜びや生きがいを与え、笑顔にする介護職員育成を目的とし、コミュニケーション能力やレクリエーションスキルを身に着けるために設けられた資格です。
介護施設でのレクリエーションをもっと喜んでもらえるようにしたいと考えている方は、この資格をもっていればレクリエーションの企画立案から実行をスムーズに行うスキルを身に着けることができます。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員とは、様々な悩みを抱える介護サービス利用者に対し、福祉用具の選び方や使い方を教える仕事です。代表的な勤務場所としては、福祉用具を扱うレンタル・販売事業所です。近年では、ホームセンターやスーパーといった介護福祉用品売り場や福祉用具メーカー等、活躍の場が広がっているようです。

音楽療法士

音楽療法士とは、名前の通り音楽を通して高齢者や障がい者のケアを行う仕事です。音楽療法士のみの求人は少ないのが現状で、音楽療法士の資格を持つ方は介護やリハビリの専門職と兼務しながら活躍しているようです。
音楽が好き、得意という方で介護にも取り入れていきたいと考えている方は挑戦してみるのもいいかもしれません。
介護予防運動指導員
高齢者一人ひとりに合わせて筋力トレーニングなどの介護予防メニューを作成し、利用者が自立した生活が送れるようサポート、指導する仕事です。介護が必要な方だけでなく、元気な方も指導対象となります。介護度の低い住宅型有料老人ホームなどで勤務している方で、利用者がより長く元気でいられるサポートがしたい方も検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

介護職に役立つ資格やキャリアアップについてご紹介しました。少子高齢化の日本では、今後ますます有資格者の方の需要が高まっていく見込みです。働きながら資格を取得する方がほとんどですので、経験を積みながらステップアップしていきましょう。

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参考(キララサポート以外のサイトに遷移します):
※1 実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/care/dl/care_11.pdf
※2  認定介護福祉士とは
http://www.nintei-kaishi.or.jp/certification/
※3  長野県介護福祉士会
http://kaigo-nagano.jp/honbu/794
※4 平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/index.html

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