介護職の転職理由や退職理由…面接ではどう伝えるのが良い?

公開日: 更新日: 介護士転職マニュアル

介護職の採用面接介護職が転職を考える際に気になるのが、採用面接での質問です。中でも最もよく聞かれる質問である転職理由や退職理由は、伝え方次第で採用不採用が決まると言っても過言ではありません。

そこで、今回は介護職の転職理由や退職理由を面接で上手に伝える方法についてお伝えします。

なぜ面接では「転職理由・退職理由」を聞かれるの?

介護職の転職では、採用面接の際にさまざまな質問を受けます。その中でも必ず聞かれるのが「転職理由・退職理由」です。しかし、なぜ面接では転職を決意した理由や、前の職場を退職した理由を聞かれるのでしょうか?

採用面接の際に転職理由・退職理由を聞かれるのには、大きく分けて2つの理由があります。

同じ理由で退職するかもしれないため

退職届まず1つ目は同じ理由で退職しないかどうかを知るためです。転職理由や退職理由は人によってさまざまであるものの、その理由次第では環境が違っても同じ理由で辞める可能性があります。特に、人間関係にまつわる問題はどのような職場でも起こる可能性が高く、会社側としては敬遠したいものです。

介護の仕事に対する意欲を見るため

笑顔で働く介護スタッフ2つ目の理由は、介護の仕事に対する取り組み方やモチベーションを見るためです。会社は仕事に対する意欲が高い人を採用したいと思っています。転職理由や退職理由がキャリアアップやスキルアップと言う理由であれば、やる気がありモチベーションの高い人という印象を持たれることでしょう。

このように、転職理由や退職理由を聞くことで、事業所側は「面接に来た人が自分の会社で活躍できる人材かどうか」を判断することができます。ですから、採用面接では必ず転職理由や退職理由が聞かれているのです。

介護職の実際の転職理由はどんなこと?

介護職の転職理由は人によってさまざまです。実際に多い転職理由には、次の3つがあげられます。

職場の人間関係

人間関係に悩む女性介護労働安定センターが行った介護労働実態調査によると、介護職の転職理由で最も多いものは職場の人間関係によるものでした。

チームワークが大事な介護職にとって、上司や同僚との人間関係は仕事に大きく影響します。実際に、在職者を対象とした調査でも人間関係による悩みを抱えている人も多く、職場の人間関係が、退職を決意する大きなきっかけになると言えるでしょう。

参考資料:平成30年度 介護労働実態調査結果について | 介護労働安定センター

給料・休暇などの待遇面の不満

介護職では、職場によって違いはあるものの、仕事の内容に対して給料の額が十分でない事業所が少なくありません。現状の給料額だけでなく、昇給や昇進が難しいことを不満に思う方も多いです。

また、介護の現場は24時間365日体制で利用者さんの生活を支えていることがほとんどです。そのため、職員の人数や勤務体制によっては休みが取りにくいこともあります。

結婚・出産などのライフスタイルの変化

妊娠中の女性介護の仕事は不規則な勤務となることが多く、土日も関係なく入所施設では夜勤もこなさなければなりません。家事や育児との両立や妊娠中に働くことは難しいと考え、結婚や妊娠、出産を機に仕事を辞める人も少なくありません。

男性の介護職の場合には、給料の低さから「このままでは家族を養えない」と考え、結婚や配偶者の妊娠を機に転職を決意する人もいます。

介護職の転職理由は面接の場ではどう伝えるべき?

介護職の転職理由の中には、そのまま正直に話すと相手の心証を悪くするものがあります。特に人間関係や待遇面の不満を理由に転職を考えている場合は、ありのままを伝えてしまうとネガティブな印象を持たれてしまいます。

転職理由がネガティブな場合には、次の2つのポイントをおさえて伝えることが大切です。

ネガティブな理由をそのまま言うのは避ける

介護職に関わらず、転職の理由はどうしてもネガティブなことになりがちです。しかし、そのまま伝えてしまうと「この人は同じ理由ですぐに辞めてしまうかもしれない」という印象を与えてしまいます。たとえ前職に思うところがあったとしても、面接では前職の不満や愚痴は言わないようにしましょう。

嘘はつかずにポジティブに言い換える

面接で転職理由を伝える際には、考える視点を少し変えてみることが大切です。なぜなら、前職を辞める決意をしたときの視点で転職理由を考えてしまうと、どうしてもネガティブになってしまうからです。これから働こうとする会社で自分はどういう風に働いていきたいかに視点を持っていくと、転職の理由もポジティブに考えることができます。

ここで注意したいのが、嘘はつかないことです。面接官はこれまでにたくさんの人と面接をしてきており、嘘は必ず見抜かれます。転職理由を伝える際には、「嘘はつかずにポジティブに」を心がけましょう。

介護職の転職理由の回答例

アサーティブに話をする女性
では、実際に介護職の転職理由を答える際にはどのように答えたら良いのでしょうか。ここでは多く見られる転職理由の中から、代表的なものを3つご紹介します。

転職理由「人間関係で悩んでいたから」の言い換え例

転職理由が人間関係での悩みの場合、まずどのような点に問題があったのかを考えましょう。その上で、今後やりたいことを盛り込んで伝えることが大切です。

例えば「業務の全てがトップダウンで決められて、利用者さんの思いに応えたくても自分ではどうすることもできない」といった理由の場合、「今の職場では利用者さんの思いに対し主体的に動ける環境になかったが、新たな職場ではチーム全体で連携しながら思いに応えられるような仕事をしたい」と言い換えると良いでしょう。

転職理由「お給料が少なかったから」の言い換え例

転職理由が「お給料が少なかった」という場合には、伝え方に工夫が必要です。

「これだけ頑張ったからもっとお給料が欲しい」という伝え方ではなく、「頑張った分を評価してくれるシステムがあるところのほうがやりがいを感じる」と言い換えると、表現が柔らかくなり印象も良くなるでしょう。

転職理由「休みが取れなかったから」の言い換え例

「休みが取れない」という転職理由は、伝え方次第では愚痴や不満を言っているだけだと捉えられてしまいます。

ポジティブに言い換えるためには、「前向きに仕事をしたいのでオンとオフの切り替えはきちんとしたい」という気持ちを加えると良いでしょう。「利用者さんにより良いケアを提供したいので、メリハリをつけるためにも休みを取れる環境に身を置きたい」という伝え方もポジティブな印象を与える可能性が高くなります。

介護職の転職理由や退職理由に関するまとめ

転職理由や退職理由はそのまま伝えてしまうとネガティブなものに見られがちです。しかし、転職理由や退職理由を説明する際にこれからの目標や前向きな気持ちをしっかりと伝えることができれば、ポジティブな印象を与えられます。

前の職場への不満は一旦忘れ、入社後の自分に視点を切り替えて面接に臨み、転職活動を成功に導きましょう。

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タグ : 面接対策
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