ホームヘルパー(訪問介護員)とは?仕事内容や給与・年収を解説!

公開日: 更新日: 介護の仕事

笑顔の女性2人「ホームヘルパーとして働きたいけど実際の仕事内容や給与・年収を知りたい」、「ホームヘルパーとして仕事をしていけるのか不安だ」といった疑問やお悩みをお持ちの方も少なくないことでしょう。

この記事では、ホームヘルパーの仕事内容や給与・年収だけでなく、どのような方がホームヘルパーに向いているのかといった情報も解説します。ホームヘルパーとして働こうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ホームヘルパー(訪問介護員)とは?

高齢女性を支えている介護職員ホームヘルパーの正式名称は「訪問介護員」です。現在は「介護職員初任者研修」という資格ですが、以前まではホームヘルパー1級や2級といった資格がありました。その影響もあり、呼び名としては一般的にはホームヘルパーやヘルパーという名前が浸透しています。

ホームヘルパーの仕事は、介護が必要な高齢者や身体障がい者の自宅へ訪問し、生活のお手伝いをすることです。住み慣れた自宅で自分らしい生活を送りたい方にとっては頼もしい存在です。また仕事や家事が忙しくてなかなか面倒を見られないご家族にとっても心強い味方になるのがホームヘルパーです。

ホームヘルパー(訪問介護員)になるために必要な資格

ホームヘルパーとして働くには資格が必要です。それでは、どのような資格が必要なのか確認してみましょう。

必要な資格とは?

ホームヘルパーになるためには「介護職員初任者研修」のカリキュラムを受講する必要があります。介護職員初任者研修は、以前まであったホームヘルパー2級の資格に相当し、2013年4月の制度改正により名称が変更され、現在の介護職員初任者研修になりました。

介護職員初任者研修の内容は都道府県により異なりますが、座学や実技を行うスクーリングと自宅学習を併せて130時間のカリキュラムとなります(東京都の場合)。

カリキュラムでは介護の基本を知ることから老化や認知症といった身体に関する理解、生活支援技術について学びます。カリキュラムが修了すると1時間程度の試験が行われ、合格基準点以上を取ることで資格を与えられます。

スキルアップを目指すなら?

2013年4月の制度改正でホームヘルパー1級も実務者研修に変更されました。将来的に介護福祉士まで目指すのであれば、実務者研修の受講は必須となります。

また、介護福祉士の上位資格に認定介護福祉士があるため、最終的には認定介護福祉士まで考慮すると大幅なキャリアアップが見込めます。

ホームヘルパー(訪問介護員)の仕事内容

若い女性と年配の夫婦ホームヘルパーには主に3つの仕事があります。入浴や食事といった「身体介護」、掃除や洗濯などの「生活援助」、外出や通院の付き添いなどの「通院介助」の3つです。

身体介護

身体介護とは身体に直接触れて行う介護を指します。例えば、入浴では浴室までの移動をサポートし全身浴・部分浴から清拭までを行います。また、爪切りやお化粧のお手伝いも身体介護に含まれます。

生活援助

生活援助は直接身体に触れない身の回りの範囲をお世話します。例えば、掃除や洗濯はもちろん生活用品の買い物やベットメイクなども含まれます。来客対応や家族の食事の準備などは含まれません。

通院介助

通院介助は医療機関へ訪問する際の介助を行います。例えば、自ら車を運転して送迎を行うほか、タクシー送迎の付き添いをします。病院内の待合室や診察室への付き添いは含まれません。

ホームヘルパー(訪問介護員)の1日のスケジュール

カレンダーと赤い鉛筆ホームヘルパーの1日のスケジュールは勤務先や訪問先の事情により異なりますが、イメージしやすいようにスケジュール例をご紹介します。

8:30
事務所に出勤し訪問の準備をして出発
9:00
利用者様宅へ訪問し午前の介護がスタート
起床介助、朝食介助、排泄介助、身体洗浄、着替えなど
12:00
昼食介助、投薬介助、食事の後片付けなど
12:30
事務所に一度戻り昼食、休憩
13:00
再度利用者様宅へ訪問し午後の介護がスタート
掃除、外出・通院介助、拝謁介助など
16:00
入浴介助。全身の清拭、洗髪などを行う
17:00
介護終了。事務所へ戻り日報の作成
17:30 業務終了

実際の勤務時間は、早番や遅番などのシフト制であったり夜勤が発生したりする場合もあるため、ホームヘルパーとして働くことを検討されている方は応募先の勤務条件をよく確認しておくと良いでしょう。

ホームヘルパー(訪問介護員)の給与・年収

ここでは、気になるホームヘルパーの給与と年収を解説します。介護労働安定センターが発表している調査結果をもとに紹介します。ただし、給与や年収は勤務先ごとで異なりますので、事前に確認することをおすすめします。

ホームヘルパーの給与と年収

公益財団法人介護労働安定センターが行った「令和2年度 介護労働実態調査結果について」によると、所定内賃金・賞与ともに年々増加しています。令和2年度のホームヘルパーの平均月給は227,037円となっており、前年比と比較すると10,454円増加しています。

また、ホームヘルパーを含む無期雇用職員の平均賞与は626,094円となっており、前年と比べると26,588円増えています。

ホームヘルパーを含む無期雇用職員への賞与支給割合は全体の78.2%となっており、前年比よりも1.6%増加しています。概算ではありますが年収は約335万円となります。

 

近年ではホームヘルパーなど介護職に対する処遇改善の動きが見られ、事業所全体の75.9%に諸手当の導入や引き上げなどの動きが見受けられます。

金銭面以外の事情

金銭面以外の状況を見ると、離職率はゆるやかに減少傾向にあり、令和2年度の離職率は14.9%と前年比で0.5%減少しています。厚労省が公表した「入職と離職の推移」によると、令和 2年度の日本企業全体の離職率は14.2%となっており、介護業界の離職率は平均並みとなっています。

ホームヘルパー(訪問介護員)は大変?やりがいは?

本項では、ホームヘルパーとして働く際のやりがいや大変なことをご紹介します。

ホームヘルパーのやりがいは?

ホームヘルパーの仕事では、利用者様から直接お礼を言ってもらえることも多く、感謝の気持ちや支えとなっている実感がやりがいにつながります。またホームヘルパーの働き方として、フルタイム以外にも登録ヘルパーとして短時間だけ働くことも可能です。ご自身のライフスタイルに合わせた働き方ができる点も魅力の一つです。

ホームヘルパーとして働くうえで大変なこと

利用者様のサポートをする上で、コミュニケーションを取る必要があります。また、要望などを口に出さない方も多いので、気持ちを汲み取ることも重要です。

そして、入浴などの介助を行うこともあるので、必然的に体力も必要になってくる点が大変だと感じる方もいることでしょう。

ホームヘルパー(訪問介護員)にはどんな人が向いている?

どのようなお仕事にも言えることですが、相手と真摯に向き合えて責任感と判断力を持って行動できる方が向いています。特に人の生命に関わるお仕事であるため、些細な変化に気付けるかどうかは大切です。

また、効率だけを求めたり、相手との会話をおろそかにしたりするような方はホームヘルパーとして向いていません。利用者様のご都合に合わせて臨機応変に対応できる方が向いているといえるでしょう。

キララサポート
キララサポートで見つかる職場
今すぐ医療・福祉の求人をさがす♪
あなただけのお仕事探し♪無料転職サポートへ登録
このエントリーをはてなブックマークに追加
The following two tabs change content below.
kiralike編集部

kiralike編集部

保育士・看護師専門の転職支援サービス「キララサポート」と全国に70か所以上の「雲母保育園」を展開する株式会社モード・プランニング・ジャパンが運営するメディアサイトです。医療と保育現場、そして転職活動のプロフェッショナルとしてお役立ち情報を提供します。