30代でも介護士は転職できる?失敗しないためのポイント
公開日: 更新日: 介護 , 介護士の働き方・環境30代はライフスタイルの変化が起こりやすい時期で、今後のキャリアを考える方の中には「転職したい」「生活を変えたい」と考えつつ不安で踏み切れていない方も多いかもしれません。今回のコラムでは、30代介護士が転職する際に、失敗しないためのポイントを解説いたします。
介護士の転職はしやすい?難しい?
まずは介護士の転職事情をご紹介します。
介護業界の転職について
2019年時点で、介護施設が感じる介護職員の不足感は65.3%でした(※1)。また、訪問介護事業所においては不足していると感じている施設は80.2%と、人が足りていないと感じているのが介護業界の実情のようです。
介護業界での人手不足は大きな課題
介護業界では数年に渡り人手不足の状況が続いています。2020年時点で、全職種の有効求人倍率が0.97倍であったのに対し、介護業界は3.95倍と、有効求人数・紹介件数ともに他職種よりも高い状態でした(※2)。これらのデータから、介護業界は転職しやすい傾向にあるといえます。
ただし無資格の方は注意が必要
転職しやすい業界とはいえ、未経験で資格のない方の転職は難しいようです。未経験でも資格があれば歓迎している職場はあるため、無資格の方はまずは介護職員初任者研修の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
30代介護士は転職できる?
30代の介護士の転職について解説します。
介護士の平均年齢は?
2019年の調査(※3)から、介護士の平均年齢は全体で48.8歳、訪問介護事業所で53.7歳でした。20代の介護職員は最も少なく、30代になると若干増え、40代以降の労働者数が一気に多くなっています。介護業界では30代は若い戦力として考えられ、重宝される人材といえそうです。
介護職は何歳からでも活躍できる!
介護士の定年は60歳~65歳が一般的で、その年齢以下であれば年齢制限はなく幅広い年代が働いています。30代で介護士になる方も多いため、30代での転職は全く遅くない年齢といえます。子育てがひと段落したタイミングや、家族の介護がきっかけで未経験ながら介護業界への転職を検討する方もいます。
30代の介護士が転職するメリットは?
資格があり介護士経験のある30代の方が転職するメリットをご紹介します。
リーダー候補の求人に応募できる
後輩育成やリーダーの経験があれば、介護リーダーや責任者候補のポジションで採用される可能性が高くなります。すぐではないけれど将来的には転職を、と考えている方も、今のうちから積極的に若手の教育やリーダー経験を積んでおくことが大切です。
長期的に活躍できる人材として重宝される
本コラム内でご紹介した通り、介護業界において30代はまだまだ若く、体力もあるため長期的に働ける戦力として期待されています。経験が浅い場合も、体力ややる気があることをしっかり伝えることで、採用側にアピールすることが可能です。
30代介護士が転職することへの不安とは?
30代の介護士が転職する際、注意したいポイントをご紹介します。
夜勤や残業への不安
結婚、育児といったライフイベントが起きやすい30代の方にとって、家庭と仕事の両立を不安に感じる方が多いようです。夜勤や残業によって家庭やプライベートに影響が出てしまい、また転職することになったという例も稀にあります。
教育・研修面での不安
30代介護士の転職は、職場によっては即戦力を求められる場合もあります。新卒や20代の介護士のように、手取り足取り教育してもらえない職場に転職してしまい、仕事がいつまでも覚えられないままになってしまわないか不安な方もいるようです。
転職で失敗しないためのポイント
30代介護士の転職において上記のような不安がある中で、どのような対策をすべきなのでしょうか。
自分の条件に合った職場を見つける
転職の際は勤務条件、給与、福利厚生など希望の条件を明確にしましょう。また、家庭や育児の都合で残業や夜勤が難しい場合、派遣介護士やパートで勤務するという選択肢もあります。ご自身の状況に合わせ、無理なく勤務できる職場を探すことをおすすめします。
情報収集する
後悔しない転職のために必要な行動の一つに、勤務希望の施設についてしっかり調べることが挙げられます。入社後のミスマッチがないよう、求人票の内容だけでなく施設の雰囲気や介護観を把握しておくことが大切です。施設の雰囲気や人間関係を知るために、実際に施設見学に行くのもおすすめです。
資格取得で転職先の幅を広げる
資格を取得することで転職先や仕事内容の幅を広げることができます。日勤のみの働き方を希望する介護士の方には、社会福祉士やケアマネージャーの資格取得がおすすめです。介護士の正社員求人は夜勤シフトありの場合が一般的ですが、社会福祉士やケアマネージャー求人は正社員でも日勤のみの働き方ができる職場が多いようです。
働きながら資格取得をしていきたい方は、資格取得支援制度のある施設で勤務すると良いでしょう。
研修制度の充実している職場を探す
転職後に仕事をしっかり教えてもらえないかもしれない・・・と不安な方は、研修制度が充実している職場を選ぶと良いでしょう。施設によっては、日勤で仕事を覚えてから夜勤を行う方針の職場や、研修期間は1対1で先輩がついて指導してくれるところもあります。
まとめ
30代の介護士の方向けに、転職事情をご紹介しました。今後も高齢者数は増加するため、介護施設の人手不足は引き続き業界の課題となることが予想されます。また、介護士向けの処遇改善もさらに手厚くなっていくと言われているため、介護士として活躍するメリットは多くあるようです。
参考(キラライク以外のサイトに遷移します):
※1 介護労働安定センター
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2020r02_roudou_genjyou.pdf
※2 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000677433.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000743486.pdf
※3 介護労働安定センター
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/2020r02_chousa_kekka_0818.pdf
kiralike編集部
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